• 更新日 : 2019年4月15日

健康保険の加入条件と加入の手続き

事業所

日本では、日本に1年以上住所を構える人全員がいずれかの公的医療保険に入ることになります。これを国民皆保険制度と言います。

公的な医療保険には大分すると2つの種類があり、会社や組織に所属する人とその扶養者が加入する被用者保険と、それ以外の人が入る国民健康保険です。聞き馴染みのある言葉で言うと、被用者保険のことを健康保険(略して健保)と言います。

健康保険の適用事業所の加入条件

勤めている会社(事業所)の健康保険に加入するには、まずは勤務先が健康保険の適用事業所である必要があります。
事業所にも強制適用になる事業所と任意で適用になる事業所があり、それぞれの加入条件については以下のとおりです。

強制適用事業所

株式会社等の法人事業所の場合、事業主が1人で経営している会社であっても強制適用事業所とみなされます。農林水産業やサービス業等の一部を除き、短時間勤務も含む従業員が常時5人以上で継続する個人事業所も、適用事業所となります

任意適用事業所

強制適用事業所の条件を満たしていないときでも、事業所として認めてもらうことができます。その際には、従業員の半数以上の同意があり、事業主が厚生労働大臣へ申請して、認可してもらう必要があります。

健康保険の適用を受けるための書類

事業所が強制適用となるか、任意適用となるか、それぞれの状況によって提出する書類は異なりますので、確認してみましょう。

強制適用事業所として加入する

事業所が新たに社会保険に加入することとなった場合、その事実が発生してから5日以内に、事業所の所在地を管轄する年金事務所に「新規適用届」を提出します。

さらに、場合によって以下の添付書類が必要となります。

法人の場合

・法人(商用)登記簿謄本 (コピー不可)

強制適用される個人事業所の場合

・事業主の世帯全員の住民票(コピー不可)

事業主が国、地方公共団体又は法人である場合

・法人番号指定通知書等のコピー

任意適用事業所として加入する

強制適用事業所ではない事業所は、「任意適用申請書」を提出し、管轄の年金事務所長の認可をもらう必要があります。

提出には、以下の添付書類が必要です。

・任意適用同意書(従業員の2分の1以上の同意を得たことを証する書類)
・事業主世帯全員の住民票(コピー不可)
・事業主が納めた1年分の以下の5種類の公租公課の領収証(原則1年分)(コピー可)

所得税(国税), 事業税(道府県税), 市町村民税(市町村税), 国民年金保険料, 国民健康保険料

※法人(商業)登記簿謄本及び住民票は、提出日から遡って90日以内のものが必要です。
また、事業所住所と登記されている住所が異なる際には、居所確認資料(賃貸借契約書コピーなど)の添付が必要になります。

詳細は「新規適用の手続き|日本年金機構」「任意適用申請の手続き|日本年金機構」をご確認下さい。

健康保険の加入対象となる被保険者

被保険者の加入条件は、年金の受給があっても影響はありません。国籍も日本国籍に限らず、性別も問いません。

雇用の状態が常時であるということは、雇用の実態があればよく、雇用契約書も必要としません。給料が支払われていれば試用期間中も雇用されていると判断されます。

パートタイマー、アルバイト等の場合

パートタイマーやアルバイト等の場合でも、一週間の所定労働時間及び1カ月の所定労働時間が同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の4分の3以上である場合は被保険者となります。

また、一般社員の4分の3未満であっても下記の要件を全て満たす場合は被保険者となります。
1.週の所定労働時間が20時間以上であること
2.雇用期間が1年以上見込まれること
3.賃金の月額が8.8万円以上であること
4.学生でないこと
5.健康保険被保険者が常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること
(常時500人以下の企業でも、申出によって「任意特定適用事業所」である企業に勤めていること)

加入条件に該当する従業員の雇用や退職があった場合

加入条件を満たす従業員を新たに雇用をした際は、事業主は「被保険者資格取得届」を、退職などで健康保険加入条件を満たさなくなった際は、「被保険者資格喪失届」を5日以内に日本年金機構(事務センター又は年金事務所)へ提出します。

健康保険加入条件を満たさなくなった従業員に関する手続きについて、詳しくは「退職する従業員の社会保険手続き」をご確認ください。

まとめ

日本で会社に所属している人であれば、医療保険において健康保険制度の被保険者になり、保険の給付を受けることができます。

今回は事業所における健康保険に加入する条件、手続きを確認してきました。事業所に勤めている個人からは関係のないことのように感じるかもしれませんが、自分が勤めている事業所がどういう立場なのか、どう手続きがなされているのかに興味関心を持つことは、自分の生活を守ることにもつながります。また、これらは事業を運営している事業主にとっては知らなくてはならない手続きです。

被保険者として健康保険の恩恵を受けるためには、事業所が適用を受けている必要があり、被保険者の加入条件にも継続して雇用されている事実などが必要になります。こういった内容を確認し、従業員が職を離れるときには指導する等の対応ができるようにしておきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:川本 祐介 (社会保険労務士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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