- 更新日 : 2025年7月3日
サードプレイスとは?場所はどこがよい?意味や定義も解説
サードプレイスとは、家庭や職場とは異なる「第三の場所」という意味です。日々のストレスから解消され、自分らしく過ごせる場として、家庭や職場以外でリラックスができる居場所が必要だという考え方もあって注目されています。
ここでは、サードプレイスの定義や意味について解説するとともに、具体的な場所や活用例について紹介します。
目次
サードプレイスとは?
サードプレイスとは「第三の場所」という意味の通り、人生における「家庭」「仕事」以外のストレスが解消できる利害関係のないコミュニティがある場所を指します。会話が弾みやすく、気軽に立ち寄ることができて居心地の良い場所であれば、どこでもかまいません。リラックスして自分らしく過ごせる場所を意味する言葉であり、家族のことや職場のことでストレスを抱える現代人に注目される概念です。
サードプレイスは、アメリカの都市社会学者であるレイ・オルデンバーグによって提唱され広く知られるようになりました。自宅や職場、家庭とも違う場所で、ストレスや責任感から開放され、ゆったりと過ごす時間が人生に重要であると言われています。
プレイスの種類
サードプレイスだけではなく、人生に関わる場所として「ファーストプレイス」「セカンドプレイス」があります。
ファーストプレイス
ファーストプレイスとは、もっともプライベートな場である家庭を意味する言葉です。睡眠、食事、入浴という、生活するための基盤となる時間を過ごす場所となります。
しかし、家庭生活は家族がいる人にとっては、必ずしも自分だけのために時間を過ごすことができるとは限りません。もっともリラックスして過ごせる場所である一方、ファーストプレイスを快適に保つための責任も生じます。
また、家族関係がこじれたときなど、何かしらのトラブルが発生すると、逆に大きなストレスを感じる場になることもあります。
セカンドプレイス
セカンドプレイスは、大人であれば職場、学生であれば学校などを意味する言葉です。人が生きるための経済活動や学業などを行う場所であり、人生に欠かせない場である一方で、自分だけのためにある場所ではないため、ストレスや疲れを抱える場でもあります。
セカンドプレイスはファーストプレイスとは異なり、日常的に他者とのかかわりを強要される場です。そのため、振舞い方や人間関係での悩みを抱え、ストレスにさらされることも少なくありません。
なぜサードプレイスがいま注目されるのか?
サードプレイスが日本で注目されるようになった理由には、働き方の多様化や仕事への価値観の変化があげられるでしょう。
旧来、日本社会や多くの日本人にとって、家庭と仕事は絶対的に重要とされるものでした。ところが、多様な働き方が現れたことや、結婚への意識の変化、少子高齢化による人口構造の変化などにより、さまざまな価値観が社会で顕在化したことから、これまで絶対視されていた場の価値がゆらぎはじめました。
個々のライフスタイルが尊重されるようになるにつれ、ファーストプレイス、セカンドプレイス以外の場を持つことが、人生を豊かにするのではないかと考えられるようになったのでしょう。また、コロナ禍で職場への出社が禁じられ、人々の居場所がファーストプレイスのみになったことも、別の場であるサードプレイスの重要性を認識させるきっかけとなったのかもしれません。
現代では、日々の生活でのストレスから切り離され、自分らしく過ごせる場で、他者とつながることが求められているのです。
サードプレイスを用意することのメリット
サードプレイスを提唱したレイ・オルデンバーグによれば、サードプレイスは以下のような特徴を備えています。
- 中立領域:経済的や政治的に縛られることなく、参加者は自由に出入りして過ごせる
- 平等主義:社会的経済地位、年齢、性別など関係なく、平等なかかわりを持てる
- 会話:会話による交流が重要な要素であり、気軽に楽しく話せる
- 利用のしやすさ:気軽に立ち寄れ、いつでもすぐに行ける
- 常連の存在:頻繁に訪れる常連者がその場の空気や雰囲気を形成する
- 地味で控えめな空間:派手過ぎず控えめな内装で、家庭的な雰囲気で気負わず訪れられる
- 遊び心あふれる雰囲気:受け入れられ、誰もが喜びを感じられる
- 我が家のような場所:社交の場でありながら、ぬくもりがある
その人にとってのサードプレイスを用意することで、リフレッシュ効果が期待できるほか、新しいアイディアの閃きや、精神的安定などが期待できます。
リフレッシュできる
サードプレイスは、自分らしく過ごせる場です。仕事や家庭の問題で多くのストレスを抱えていても、サードプレイスを訪れている間は時間も忘れ、ストレスから解放されてリラックスできます。サードプレイスがあれば、日々の疲れを癒し、明日への活力につなげることができるでしょう。
閃きや刺激を得られる
サードプレイスでは、新しい交流が生まれるかもしれません。年齢や職業に縛られず、多様な人々が集まるため、自分の価値観が変わるような経験をすることもあるでしょう。サードプレイスでの出会いが、人生に新しい刺激や閃きを与えてくれます。
サードプレイスの活用方法
サードプレイスを社内に設け、従業員同士のコミュニケーションの促進を図る企業もあります。また、以下のような場がサードプレイスとして活用されています。
社内バーや社内カフェ
社員食堂とは異なり、お酒を提供するバーやリラックスした雰囲気のカフェを社内に設けると、サードプレイスとして機能します。オフィスの雰囲気とは異なる設計にするのがポイントです。
他部署の社員と交流したり、同期と雑談したりすることができれば、仕事を一時離れてリフレッシュして生産性の向上が期待できます。
コワーキングスペース
近年広がっているコワーキングスペースも、サードプレイスとして活用可能です。コワーキングスペースは、勉強や仕事用に設計された公共のスペースをいいます。一人で集中して仕事をするために活用できるほか、異業種の人々との交流の場として設けられている場所もあります。職場や学校とは異なる人間関係を築ける場であるといえるでしょう。
新しい価値観に出会えるサードプレイス
家庭や職場とは異なるサードプレイスは、リラックスして過ごせる場として、人生を豊かにするものと考えられています。また、日々の人間関係とは異なる人々と出会えることで、新しい価値観や新しい発想の気づきが得られるかもしれません。
昨今では、職場のストレス軽減が生産性向上につながると考えられており、サードプレイスを会社が用意することが社員の働きがいにつながる可能性もあります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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