• 作成日 : 2016年3月31日
  • 更新日 : 2018年4月6日
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年末調整の「世帯主」とは?

年末調整の「世帯主」とは?還付金額の計算への影響は?

年末調整の「世帯主」とは?還付金額の計算への影響は?

年末調整書類の「世帯主の氏名」欄、そして世帯主記入欄の下にある「あなたとの続柄」は記入ミスをしやすい箇所。

今回はその「世帯主」の意味と、「あなたとの続柄」の書き方を中心に解説します。そして「世帯主」の記載が年末調整の還付金額計算に影響を与えるのかどうかも確認をします。

年末調整における世帯主の定義とは?

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

(参考:源泉徴収のしかたpdf 平成27年版|国税庁

ここで意外と記入ミスが起こりやすいのが「世帯主の氏名」、そして関連する「あなたとの続柄」の欄です。

まずは「世帯主」から確認をしていきましょう。

扶養控除申告書における「世帯主」とは、住民票に記載されている「世帯主」のことを指します。

そのため、現在一人暮らしをしていて自分で生計を立てていても住民票で「世帯主」を変更していなければ、年末調整で書くべき世帯主が自分(本人)でない場合もありえます。

そもそもの「世帯」の定義とは?

世帯とは、

①「実際に同一の住居で起居し」
②「生計を同じくする」

という二要件を満たす集団を法律上一つの単位として処理する場合に用いる用語です。

そのため、家族で実際に一緒に住んでいて父親もしくは母親が世帯主となり家族を扶養している場合などは典型的な一世帯の例です。兄弟や友人同士で一緒に住んでいるけど生計は別にしている場合などは、一緒に住んでいても一世帯にはなりません。

そもそもの「世帯主」の定義とは?

世帯主とは、「その世帯を代表する者」のことです。必ずしも「その世帯で最も年長者」や「もっとも収入を世帯にもたらす者」ではありません。

「世帯主」を定める理由としては、社会保障等の事務手続き上、膨大なデータから一世帯にインデックスをつける意味で代表者を定めたほうが、便宜が図れるためです。そのため、必ず昔ながらの父親像のような「家長」が「世帯主」になるべきということではありません。

大学生や専門学生などで親元を離れて一人暮らしをしていけれども仕送りをもらっている場合などは、「世帯」、「世帯主」の判断に迷うかもしれませんが、単身世帯では基本的に本人が世帯主となりますので、住民票の世帯主は「本人」に変更したほうが良いでしょう。

すべての生活費を自分でまかなっているわけではないという点で少々抵抗を感じるかもしれませんが、住民票の「世帯主」変更は上記のように便宜上「その世帯の代表者」を届け出る、という意味にすぎません。

しかし、年末調整の際には住民票記載の「世帯主」を扶養控除申告書に記入することになりますので、迷う際は実際に住民票の「世帯主」を確認してみましょう。

記載事項が現状と異なっていた場合、合わせて住民票の記載事項変更手続きの検討もしてみてください。

年末調整の世帯主との「続柄」とは?

次に「あなたとの続柄」欄の書き方について確認をしましょう。ここはかなり記入ミスが起こりやすい欄になります。

「続柄」は自分から見た関係性で記入する

「続柄」を記入する際に何と書けばよいか迷いがちですが、「自分から見てどういう相手かで記入する」と覚えておきましょう。

世帯主に記載した相手が自分から見ると「夫」や「母」である場合、そのように「あなたとの続柄」欄に記入します。

続柄の記入方法に関しては複数の呼び名が考えられる場合がありますが(夫、主人など)、特に正しい統一用語の指定はありません。事務処理上、関係性が判別できれば大丈夫です。

控除申告書内には「世帯主」との関係性だけでなく自分が扶養している家族との関係性を書く「続柄」の欄もあります。下記にある家族の一例を示しますので、ご自身のご記入の際のご参考にされてください。

(例)夫が世帯主であり、1男1女の母親である自分が子と自身の母親を扶養している場合

[世帯主の氏名] 夫の氏名を記入
[あなたとの続柄]  夫(主人 等も可)

[控除対象扶養親族]長男の氏名を記入
[続柄]  子(息子、長男 等も可)

[控除対象扶養親族]長女の氏名を記入
[続柄]  子(娘、長女 等も可)

[控除対象扶養親族]母親の氏名を記入
[続柄]  母

年末調整の世帯主は年末調整金額に影響するのか?

ここまで正しい記入の方法を確認してきたところで、気になる「誰を世帯主にするかは年末調整の還付金額に影響するのか」についてです。

結論で言うと、世帯主の記入は年末調整の還付金額に影響しません。なぜなら、扶養控除申告書で行う年末調整の意義は「所得税を源泉徴収(天引き)する金額を扶養している家族によって控除額を決定する」ことだからです。

この際に天引きしていた額に「払い過ぎ」と認められる部分があれば還付が起こりますが、「世帯主」は事務手続き上の「世帯の代表者」に過ぎず所得税の徴収額決定に影響を及ぼしません。

まとめ

年末調整書類に記入する「世帯主」と「続柄」についてと、そもそもの「世帯」、「世帯主」の定義、そして「世帯主の記載が年末調整還付金額に影響するのか」を解説してきました。

「世帯主」の記載は、直接には年末調整還付金額に影響しませんが、記載を間違うと事務手続きが遅れる可能性や、正しく事務処理が行われない可能性が考えられます。しっかりと正確に記載をしましょう。