• 作成日 : 2015年9月1日
  • 更新日 : 2018年11月1日
  • 給与計算

給与計算はこれで問題なし!従業員の給与計算の正しい方法とは?

どんな立場であれ、会社に所属している以上必ず関係してくるのが「給与」という存在。しかし、支給額から手取りの金額に至るまで、実際にどのように計算が行われているかを把握していない人も、少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は従業員の給与計算方法について、手順と計算方法を給与明細のサンプルを用いてお伝えします。

将来自分が給与の支払いを行う立場になったときに慌てないためにも、一度、手順を確認してみてはいかがでしょうか。

給与の計算方法

給与の計算は以下の手順に沿って行われます。
給与明細のサンプル
※時間外手当… 200,000÷170×1.25×10時間=14705円(月所定労働時間170時間の場合。実際の時間外手当の計算は各企業の給与規程の定めによります。)
※雇用保険料… 一般の事業として計算(平成30年度)
※健康保険料… 標準報酬月額220千円、介護保険なし、東京都の保険料率で計算(平成30年4月以降)
※厚生年金保険料… 標準報酬月額220千円で計算(平成30年4月以降)
※所得税… 平成30年分給与所得の源泉徴収税額表から計算

1. 労働時間を集計する
2. 課税支給額を計算する
3. 通勤手当を計算する
4. 控除額(雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料)を計算する
5. 源泉所得税を計算する
6. 控除額を差し引く

1. 労働時間を集計する

給与明細:労働時間

 

勤務表やタイムカードから、従業員の一ヶ月分の労働時間を集計します。

2. 課税支給額を計算する

課税支給額

基本給以外に、残業代や諸手当がある場合はその分を加算します。また遅刻や早退、欠勤などがある場合は必要に応じて減額の計算を行います。これらの基本給と時間外労働の手当が、課税される際の対象となる課税支給額となります。

3. 通勤手当を計算する

給与明細:通勤手当

次に課税対象から外れる通勤にかかる費用を計算します。通常、定期代、切符代が該当します。

4. 控除額(雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料)を計算する

雇用保険・健康保険・厚生年金保険料

各種支給額を算出後、控除額を算出することになります。控除の対象となるのは主に雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料です。雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料は各ウェブサイト内で公表されている算出表を元に算出されます。

(1)雇用保険料の算出

雇用保険料については、厚生労働省の「雇用保険料率表」をご参照ください。雇用保険料は従業員に対する支給額に、従業員が負担する保険料率を掛けた額となります。

多くの方が対象となる一般の事業の場合、雇用保険料率は労働者負担が0.003、事業主負担が0.006となっています。

上記の例の場合には、以下の式の様になります。

(基本給200,000円+時間外手当14,705円*+通勤手当15,000円)× 0.003 = 689円
*200,000÷170×1.25×10時間=14705円(月所定労働時間170時間の場合。実際の時間外手当の計算は各企業の給与規程の定めによります。)

※通勤手当は一定額まで非課税となるため課税支給額に含まれません。ただし、雇用保険料の計算では課税支給額+通勤手当が基準となります。

(2)健康保険料の算出

健康保険料については、全国健康保険協会の「都道府県ごとの保険料額表」の標準報酬に当てはめることで金額を求めます。

例えば、今回のケースにおいて東京都とすると、標準的な月額報酬が22万円となるため、18等級の行を確認することになります。また従業員負担は折半(1/2相当額)の列を確認します。

健康保険料

※ちなみに標準的な月額報酬は、毎年、4月・5月・6月の給与の平均額を用いて算出されます。この際の給与には、時間外手当や通勤手当も含まれます。

(3)厚生年金保険料の算出

厚生年金保険料については、日本年金機構による保険料額表(平成30年4月分~)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)の表をご参照ください。

例えば、一般の被保険者の場合で、標準報酬額が30万円の場合は18等級の行を参照します。また従業員負担は折半(1/2相当額)の列を確認します。

厚生年金

5. 源泉所得税を計算する

次に支給額から保険料控除後の金額を国税庁による給与所得の源泉徴収税額表にあてはめ、所得税を算出します。

また、住民税や社宅代が発生する場合はそちらも記載し、差し引きます。

一箇所の会社だけに勤務している場合、複数の会社に勤務している場合で、主として働いている会社は「甲」、複数の会社に勤務している場合で主ではない場合は乙の欄を確認します。

源泉徴収税額表

※従業員の給料から天引きした所得税は、事業者が代わって国に税金を納める義務があります。これを源泉徴収といい、徴収した所得税は原則、給与を支払った日の翌月の10日までに税務署へ納める必要があります。

※源泉所得税に関して詳しく知りたい方は、源泉徴収を正しく理解できていますか?フリーランスが理解しておきたい3つのポイントをぜひご参照ください。

6. 控除額を差し引く

差引支給額

最初の支給額より、支給控除を差し引くことで手取り支給額が確定します。

まとめ

いかがでしょうか。文章にして説明すると、やや難しく聞こえてしまいますが、実際にひと通りを確認すると別段難しくないことがわかります。ぜひ上記の計算方法を参考にしてみてください。また、給与計算は給与計算ソフト「マネーフォワード クラウド給与」で、自動でかんたんに正確な計算が可能です。給与計算ソフトをお探しの方は是非ご利用ください。

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注意点:今回の記事内で参照した各資料に関して、特に社会保険料計算雇用保険料計算所得税計算に関する法律は毎年のように改正が行われるため、それに伴い必要な情報が適宜変更される可能性があります。実際に給与計算を行う場合は、必ずその時点での最新の情報をご確認するようお願い致します。



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