- 更新日 : 2026年1月5日
【テンプレ付き】解雇予告通知書とは?解雇通知書との違いや書き方・注意点について解説
解雇予告通知書とは、従業員に解雇の予告を行う際に作成・交付する書面のことです。従業員に対して、解雇する旨を通告するために用います。従業員の氏名や解雇予定日、解雇理由な
どを記載し、原則として30日前までに解雇予告をしておかなければならないとされています。解雇に関係する書面には、解雇予告通知書の他に解雇通知書や解雇理由証明書があります。
目次
解雇予告通知書とは?
従業員を解雇する際は、法律の定めに違反しないように行わなければなりません。会社が労働者を労働させる際に守らなければならない労働基準法では、解雇をどのようにすべきであると定めているのでしょうか。解雇予告のタイミングや必要な書面について説明します。
解雇予告のタイミング
労働基準法は第20条では、解雇には30日前の予告が必要であると定めています。
労働基準法 第20条
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
この規定により会社が従業員を解雇する場合は30日前までの予告か、30日分の解雇予告手当の支払いを行う必要があります。労働基準法はこの規定に違反して予告や予告手当の支払いをしなかった場合の罰則を、規定により6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金と定めています。
解雇予告通知書の作成義務
解雇予告通知書は、解雇予告を行う際に従業員に交付する書面です。解雇予告のやり方は労働基準法に規定されていないため、口頭で行っても問題ありません。しかし後のトラブル発生を防ぐため、書面など証拠が残るもので行うのが好ましいとされています。
会社が従業員に対して解雇の意思を伝えるために交付する書面が解雇予告通知書で、作成義務を負うのはもちろん会社です。
パート・アルバイトにも必要か
解雇予告通知は、パートやアルバイトを解雇する際にも必要です。労働基準法は使用者に使用される者を「労働者」としています。パートやアルバイトであっても、労働者として解雇する際は労働基準法の定めるルールで行わなければなりません。
ただし労働基準法第21条の規定により、以下の者に対しては解雇予告する必要はありません。
1.日々雇入れられる者
2.2ヵ月以内の期間を定めて使用される者
3.季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される者
4.試みの使用期間中の者
試用期間中の従業員にも必要か
試用期間中の従業員を解雇する際、解雇予告通知は必要ありません。労働基準法の試用期間の従業員とは、雇い入れてから14日以内の従業員のことです。
雇い入れてから14日を経過した従業員は会社にとっては試用期間中であっても、労働基準法の規定では試用期間の従業員には該当しません。解雇しようとする場合は、他の従業員と同じように解雇予告通知が必要です。
解雇予告が無効になる場合
解雇が無効であると認められる場合は、当然解雇予告通知も無効になります。解雇は社会通念上妥当な理由でのみ認められるもので、そうでない場合は会社による解雇権の濫用として無効とされます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
人事・労務の年間業務カレンダー
毎年大人気!人事労務の年間業務を月別にまとめ、提出や納付が必要な手続きを一覧化しました。
法改正やシーズン業務の対応ポイントについて解説するコラムも掲載していますので、毎月の業務にお役立てください。
人事・労務担当者向け Excel関数集 56選まとめブック
人事・労務担当者が知っておきたい便利なExcel関数を56選ギュッとまとめました。
40P以上のお得な1冊で、Excel関数の公式はもちろん、人事・労務担当者向けに使い方の例やサンプルファイルも掲載。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。お手元における保存版としてや、従業員への印刷・配布用、学習用としてもご活用いただけます。
入社前後の手続きがすべてわかる!労務の実務 完全マニュアル
従業員を雇入れる際には、雇用契約書の締結や従業員情報の収集、社会保険の資格取得届の提出など数多くの手続きが発生します。
本資料では、入社時に必要となる労務手続き全般を1冊にわかりやすくまとめました!
社会保険・労働保険の実務完全ガイド
社会保険および労働保険は、従業員の生活上・労働上のリスクに備えるための公的保険制度です。
本資料では社会保険・労働保険で発生する各種手続き方法を、入社・退職時や妊娠・出産時などのシーン別にまとめました。
解雇予告通知書と解雇通知書との違い
解雇通知書は従業員の解雇に予告の必要がない場合に、解雇予告通知書の代わりに作成・交付する書面です。労働基準法第20条の規定により、やむを得ず事業の継続が不可能となった場合や労働者に重大な責任がある場合は、解雇予告をせずに従業員を解雇することができます。このような解雇に対しては解雇予告通知書を作成・交付できないため、代わりに解雇通知書の作成・交付を行います。
解雇理由証明書とは
解雇理由証明書とは、解雇の理由を記した書面のことです。労働基準法第22条の規定に基づき、会社には解雇労働者の求めに応じて交付する義務があります。
労働基準法 第22条
労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
解雇理由証明書の作成・交付は労働者からの請求に基づいて行いますが、解雇予告通知書は従業員からの請求の有無にかかわらず会社から作成・交付を行います。
解雇予告通知書の書き方
解雇予告通知書について法律で形式や書き方について定められていないため、必要な内容が書かれていれば解雇予告通知書として認められます。解雇予告通知書に記載すべき内容は、以下のとおりです。
1.日付2.解雇する従業員氏名
3.会社名や代表者氏名
4.解雇する日
5.解雇する理由
解雇予告通知書のテンプレート
解雇予告通知書のテンプレートは、以下リンクからダウンロードできます。
無料で、利用制限なく自由にご利用いただけます。ぜひご活用ください。
解雇予告通知書は受け取りを拒否できる?
解雇予告通知書は解雇を予告する従業員に交付を行った、という事実をもって効力が発生します。受け取りを拒否された場合でも、従業員が受け取れる状況にあれば交付を行ったとみなされます。具体的な方法としては、内容証明郵便での郵送が挙げられます。
労働基準法に違反しないよう、解雇で必要とされる書面をきちんと理解しましょう
従業員を解雇するにあたっては、労働基準法の規定に基づき、30日前までに解雇予告を行う必要があります。この解雇予告に用いる書面が解雇予告通知書です。日付や解雇従業員の氏名、会社名、解雇日、解雇理由などを記載して作成し、交付します。
解雇理由証明書も、解雇に関して労働基準法で作成・交付が定められている書面です。従業員から請求があった場合には、事業主は遅滞なく解雇理由証明書の作成・交付を行わなければなりません。解雇で労働基準法に違反しないよう、正しく理解しておきましょう。
よくある質問
解雇予告通知書とは何ですか?
従業員に解雇を通告するために用いる、解雇従業員の氏名や解雇日、解雇理由などを記す書面のことです。詳しくはこちらをご覧ください。
解雇予告通知書は受け取りを拒否できる?
従業員が受け取りを拒否した場合でも、内容証明郵便での郵送などで効力を発生させることができます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
育休中にペアローンは組める?注意点や育休後に組む場合との比較を解説
育児休業という新たなライフステージを迎え、家族の将来を考えてマイホームの購入を検討される方も多いのではないでしょうか。特に共働き夫婦の場合、それぞれの収入を活かせる「ペアローン」は…
詳しくみるサテライトオフィスとは?メリット・デメリットや利点を解説
テレワークやリモートワークなど、出社を要しない新しい働き方もすっかり定着しています。そのような中で注目されているのが、「サテライトオフィス」です。 当記事では、サテライトオフィスに…
詳しくみる安全衛生管理とは?具体的な進め方や仕事内容、2026年の最新動向まで簡単に解説
職場で働くすべての人の安全と健康を守ることは、企業の重要な責任です。その中心的な役割を担うのが安全衛生管理です。 この記事では、安全衛生管理の基本から、具体的な仕事内容、さらには法…
詳しくみる離職年月日とは?退職日や喪失日との違いや、決定後の手続きの流れを解説
離職年月日とは、従業員と事業主との雇用関係が終了した日を指します。この日付は、雇用保険の手続きや各種証明書の作成において利用されます。しかし、退職日や雇用保険の資格喪失日など、似た…
詳しくみる研修効果測定の具体的な方法とは?4つのレベル別評価指標をわかりやすく解説
研修の「やりっぱなし」を防ぎ、投資対効果を最大化するためには、適切な研修効果測定が不可欠です。この記事では、研修効果測定の具体的な方法として、国際的な標準である「カークパトリックモ…
詳しくみる労働基準法第109条とは?労働関係の書類保存ルールをわかりやすく解説!
労働基準法第109条は、労働関係に関する重要な記録の保存について規定しています。 この条文は、労働者の権利保護と、労使紛争の未然防止・解決に役立つ重要なものです。本稿では、同条の趣…
詳しくみる



