- 更新日 : 2025年12月24日
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届とは?手続きや関連書類を解説!
被保険者資格喪失届は、従業員の退職や死亡により健康保険・厚生年金保険の被保険者資格を喪失する場合の他、転勤や雇用形態変更で同日得喪と呼ばれる処理を行う場合に提出が必要になる書類です。提出期限は事実があった日から5日以内で、退職の場合は退職日の翌日から、死亡の場合は死亡日の翌日から5日以内です。
目次
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届とは?
従業員が退職・死亡した場合は、健康保険・厚生年金保険の被保険者資格を喪失します。会社は必要書類などを準備し、手続きを行わなければなりません。用いる書類について理解を深めて、正しい手続きを行いましょう。
被保険者資格喪失届の概要
健康保険・厚生年金保険の被保険者資格を喪失する際の手続きに用いられるのが、被保険者資格喪失届です。従業員が退職や死亡などの理由により被保険者資格を喪失する際に、事業主が提出します。
提出期限は事実があった日から5日以内ですが、退職や死亡による被保険者資格喪失の場合は退職日・死亡日の翌日から5日以内、転勤による被保険者資格喪失の場合は転勤日の当日から5日以内と、被保険者資格喪失届の提出が必要になった理由によって起算日が異なるため、注意が必要です。
70歳以上被用者不該当届
被保険者資格喪失届の正式名称は「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」です。
一般的に被保険者資格喪失届といえば「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」を指しますが、70歳到達届と明確に区別するために「70歳以上被用者不該当届」と呼ぶことがあります。
70歳到達届との違い
被保険者資格喪失届には「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」の他に、「厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者該当届」があります。
2つをはっきり区別するため、「厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者該当届」は「70歳到達届」と呼ぶのが一般的です。違いは以下のとおりです。
- 健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者不該当届→従業員の退職や死亡などによる被保険者資格喪失に用いる
- 健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者該当届→従業員が70歳に到達したことによる被保険者資格喪失に用いる
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
社会保険・労働保険の手続きガイド ‐入社・退職・異動編‐
入社や退職に伴う社会保険の手続きは多岐にわたり、ミスが許されません。特に厚生年金や健康保険は従業員の将来の給付や医療に直結するため、正確な処理が求められます。
手続きの不備でトラブルになる前に、本資料で社会保険・労働保険の正しい手順や必要書類を確認しておきませんか?
社会保険・労働保険の実務完全ガイド
これ1冊でしっかり網羅!社会保険および労働保険は、従業員の生活上・労働上のリスクに備えるための公的保険制度です。
本資料では社会保険・労働保険で発生する各種手続き方法を、入社・退職時や妊娠・出産時などのシーン別にまとめました。
健康保険・厚生年金保険 実務ハンドブック
健康保険・厚生年金保険の基本ルールをはじめ、手続きの仕方やよくあるミスへの対処方法について解説した実用的なガイドです。
年間業務スケジュール一覧も掲載しているので、ぜひご活用ください。
社会保険の手続きでよくあるミス 対処方法と防止策10選
社会保険の手続きは、ひとたびミスが生じると適切な対処方法がわからず対応に苦慮するケースが多いものです。
本資料では社会保険手続きでよくあるミスをシーン別に取り上げ、対処方法をステップにわけて解説しています。
資格喪失年月日とは?
厚生年金の資格を喪失する日付を、資格喪失年月日といいます。被保険者資格を喪失する理由によって、以下の日付が資格喪失年月日となります。
- 退職によって被保険者資格を喪失する場合:退職日の翌日
- 死亡によって被保険者資格を喪失する場合:死亡日の翌日
- 転勤によって被保険者資格を喪失する場合:転勤日の当日
- 雇用形態が変わることによって被保険者資格を喪失する場合:雇用形態変更の当日
- 75歳到達によって健康保険被保険者資格を喪失する場合:誕生日の当日
- 障害認定によって健康保険被保険者資格を喪失する場合:障害認定日の当日
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届はいつ使用する?
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届は従業員が退職したり、死亡したりして被保険者資格を喪失する場合の手続きに使われますが、転勤・雇用形態変更の場合にも用いられます。
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届の記入方法
被保険者資格喪失届は、以下のように記入します。

①には提出する日付を記入します。
②には事業所の名称などを記入します。
③には資格を喪失する被保険者の氏名などを記入します。
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届の提出手続き
被保険者資格喪失届は、所定の方法で手続きを行わなければなりません。正しく行うためには、必要な関連書類や提出方法を理解しておくことが大切です。
提出が必要な関連書類
従業員が退職・死亡によって被保険者資格を喪失する際は、被保険者資格喪失届に以下の書類を添付して提出する必要があります。
加入する健康保険が協会けんぽの場合
- 健康保険証(本人分と交付されている被扶養者分)
- 高齢受給者証、健康保険特定疾病療養受給者証、健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証(交付されている場合のみ)
※紛失などで回収できない場合は「健康保険被保険者証回収不能届」を提出します。
加入する健康保険が組合管掌健康保険の場合、被保険者資格喪失届に添付する書類はありません。健康保険証の返納などは、組合管掌健康保険の指示に従って行います。
書類一式を日本年金機構へ提出する
被保険者資格喪失届と添付書類は、日本年金機構宛に提出します。認められている提出方法は、電子申請・郵送・窓口持参です。郵送の場合は事務センターへ、窓口持参で提出する場合は事業所を管轄する年金事務所へ提出します。
被保険者資格喪失届の提出期限
被保険者資格喪失届の提出期限は、事実発生から5日以内です。従業員の退職による被保険者資格喪失の場合は退職日の翌日から5日以内に、従業員の死亡による被保険者資格喪失の場合は死亡日の翌日から5日以内に被保険者資格喪失届を提出します。
被保険者資格喪失届の提出期限が過ぎてしまった場合
被保険者資格喪失届の提出の遅れに対して、特に罰則は設けられていません。期限を過ぎていても提出は可能で、記入に間違いなどがなければ問題なく受理されます。
被保険者資格喪失届は用いる書類や資格喪失日を理解し、正しく提出しよう
従業員が退職や死亡によって厚生年金・健康保険の被保険者資格を喪失する際には、被保険者資格喪失届の提出が必要です。
被保険者資格喪失届には、退職や死亡による被保険者資格喪失に用いるものと、70歳到達届と呼ばれるものがあります。名称が似ていて間違えやすいため、十分注意して正しく「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届/厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」を用いることが大切です。
被保険者資格喪失届には、資格喪失日の記入も求められます。退職の場合の資格喪失日は退職日の翌日、死亡の場合の資格喪失日は死亡日の翌日です。正しく理解し、間違えないように手続きを行いましょう。
よくある質問
厚生年金・健康保険の被保険者資格喪失届とは何ですか?
従業員が退職・死亡したことによって社会保険の被保険者資格を喪失する際に提出する書類のことです。詳しくはこちらをご覧ください。
被保険者資格喪失届の提出期限を教えてください。
退職の場合は退職日の翌日から5日以内、死亡の場合は社会保険から5日以内が被保険者資格喪失届の提出期限です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
- # 社会保険業務
会社役員の社会保険は義務?加入条件や取り扱いを解説
会社に雇用される社員は、要件を満たせば社会保険に加入できます。では、会社役員にはどのような加入要件があるのでしょうか? 役員と社員の場合における社会保険の加入義務、役員の社会保険が…
詳しくみる - # 社会保険業務
傷病手当はいつ振り込まれる?遅れる理由や申請から受給までの流れなど解説
病手当金は、業務外の病気やケガで療養するために仕事を休み、給与が支払われない期間の生活を保障する公的な制度です。申請から実際の支給までには審査等の手続きを要するため、「いつ振り込ま…
詳しくみる - # 社会保険業務
【図解】厚生年金とは?受給額の早見表や計算方法をわかりやすく解説
厚生年金(厚生年金保険)は、会社などに勤務している人が加入する年金です。日本の公的年金には2種類あり、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、「厚生年…
詳しくみる - # 社会保険業務
育休(育児休業)中も住民税は支払う?税金・社会保険料は?わかりやすく解説
育児休業中で給料の支払いがなくても、住民税の納付は必要です。しかし、給料天引きできない住民税はどうやって支払えばよいのでしょうか。 本記事では、育児休業中の住民税について解説します…
詳しくみる - # 社会保険業務
社会保険料の納入告知書(納付書)とは?領収書としても使える?
社会保険料の納付時には、日本年金機構より納入告知書(納付書)が発行されます。普段何気なく受け取っている社会保険の納入告知書(納付書)ですが、記載項目などを正しく把握しているでしょう…
詳しくみる - # 社会保険業務
労災の症状固定とは?補償の対応方法や再発、後遺症が残った場合を解説
労災(労働災害)で治療を続けている最中、「そろそろ症状固定ですね」と言われて戸惑った経験はありませんか?症状固定とは、これ以上の治療効果が見込めない状態を指しますが、「治っていない…
詳しくみる



