- 更新日 : 2025年11月19日
給与明細の見方を徹底解説!記載項目から見方のポイントまで
給与明細には、さまざまな情報が記載されていますが、見方を知らなければ何が書かれているかを理解することはできません。勤務欄・支給欄・控除欄のそれぞれにどのような項目があり、記載内容が何を示しているのか、きちんとわかるようになることが大切です。パートやアルバイト、日雇労働者については、正社員との違いを知っておく必要があります。今回は、記載項目から見方のポイントまで、給与明細の見方について解説します。
目次
給与明細に記載されている項目は?
はじめに、標準的な給与明細に記載されている内容について見ていきましょう。
| ○○年○月給与明細 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 社員番号○○○○ | ||||
| ○○○○会社 | ||||
| 勤 務 欄 | 出勤日数 | 法定休日出勤日数 | 欠勤日数 | |
| 残業時間 | 深夜残業時間 | 法定休日残業時間 | ||
| 遅刻回数 | ||||
| 有休使用日数 | 有休残日数 | |||
| 支 給 欄 | 基本給 | |||
| 通勤手当 | 通勤手当 | |||
| 残業手当 | 法定休日手当 | 支給額合計 | ||
| 控 除 欄 | 健康保険料 | 介護保険料 | 厚生年金保険料 | |
| 雇用保険料 | 所得税 | 住民税 | 控除額合計 | |
| 給料支給額 | ||||
まず何年何月分の給与明細かということ、社員番号、氏名、会社名といった基本的な事項が記載され、勤務欄・支給欄・控除欄があり、そして最後に給料支給額が記されます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
給与明細電子化マニュアル
こちらは「給与明細電子化マニュアル」の資料です。給与明細の電子化をご検討中、または導入を進めている企業様向けの資料となります。
情報収集や実務の参考資料として、ぜひご活用ください。
給与明細(自動計算できる計算式入り)
こちらは「給与明細(自動計算できる計算式入り)」の資料です。給与計算を自動で行うための計算式が設定されています。
日々の給与計算業務の参考資料として、ぜひご活用ください。
給与計算 端数処理ガイドブック
給与計算において端数処理へのルール理解が曖昧だと、計算結果のミスに気づけないことがあります。
本資料では、端数処理の基本ルールをわかりやすくまとめ、実務で参照できるよう具体的な計算例も掲載しています。
給与計算がよくわかるガイド
人事労務を初めて担当される方にも、給与計算や労務管理についてわかりやすく紹介している、必携のガイドです。
複雑なバックオフィス業務に悩まれている方に、ぜひご覧いただきたい入門編の資料となっています。
給与明細の見方のポイント
給与明細は、自分が給与計算期間内にどのような働き方をしてきたかを確認することができます。それぞれの欄やそれぞれの項目に書かれている数字が何を示しているかを紹介していきましょう。
ポイント① 締め日と支給日について理解する
給与明細を見るにあたっては、まず「締め日」と「支給日」の関係がきちんとわかっていることが必要です。締め日・支給日はそれぞれ、次のことを指しています。
- 締め日:給与計算期間の区切りの日
- 支給日:給与が支払われる日
給与は日払いや週払い、月払いなどで支払われますが、週払いや月払いの場合は1週間や1カ月を1単位として給与計算が行われます。ひとつの給与計算期間が終了したら次の給与計算期間が始まるわけですが、この際に区切りとなる日のことを締め日と言います。具体的には次のようになります。
1週間を給与とするケース
- 土曜日が締め日の場合:日曜日から土曜日までの1週間で給与が計算される
- 日曜日が締め日の場合:月曜日から日曜日までの1週間で給与が計算される
1カ月を給与計算期間とするケース
- 月末が締め日の場合:毎月1日から月末までの1カ月で給与が計算される
- 20日が締め日の場合:毎月21日から翌月までの1カ月で給与が計算される
計算された給与がいつ支払われるかは、支払日で示されます。週払いの場合は水曜日払いや金曜日払い、月払いの場合は5日払いや25日払いと言われます。
締め日と支給日を合わせて、次のような言い方がよくされます。
- 土曜日締め水曜日払い:日曜日から土曜日までの1週間で計算された給与が、翌週の水曜日に支給される
- 月末締め25日払い:毎月1日から月末までの1カ月で計算された給与が、翌月25日に支給される
ポイント②勤務欄の各項目について理解する
給与明細の勤務欄には、その給料計算期間の勤務状況が記載されます。「出勤日数」や「欠勤日数」、「残業時間」といった項目が記載され、それぞれの意味や給料にどう反映されるかは次のようになっています。
| 項目名 | 内容・給料にどう反映されるか |
|---|---|
| 出勤日数 | 給料計算期間に出勤した日数 |
| 法定休日出勤日数 | 日数に応じて、休日出勤手当が支給される |
| 欠勤日数 | 日数に応じて、皆勤手当が不支給になったり、精勤手当が不支給または減額になったりする |
| 遅刻回数 | 回数に応じて、精勤手当が不支給または減額になる |
| 残業時間 | 時間数分の、時間外労働の割増賃金が支払われる |
| 深夜残業時間 | 時間数分の深夜労働の割増賃金が支払われる |
| 法定休日残業時間数 | 時間数分の休日労働の割増賃金が支払われる |
| 有休使用日数 | 給与計算期間内に有休を消化した日数 |
| 有休残日数 | 年間付与有休日数のうち、未消化になっている日数 |
ポイント③ 支給欄の各項目について理解する
給与明細の支給欄には、「基本給」や「残業手当」といった項目が記載されます。
| 項目 | 内容・金額 |
|---|---|
| 基本給 | 各種手当の基礎となる金額 |
| 残業手当 | 残業時間・回数に応じて支払われる手当 |
| 法定休日手当 | 法定休日に出勤した時間・回数に応じて支払われる手当 |
| 通勤手当 | 通勤にかかる費用に対して行われる支給で、課税部分と非課税部分がある |
ポイント④ 控除欄の各項目について理解する
給与明細の控除欄には、給料から差し引かれる内容が記載されます。「社会保険料」や「所得税」、「雇用保険料」といった、法律で定められている控除項目のほかに、「労働組合費」といった会社独自の控除項目があります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 健康保険料 | 標準報酬月額×保険料率×1/2 |
| 介護保険料 | 標準報酬月額×保険料率×1/2 |
| 厚生年金保険料 | 標準報酬月額×保険料率×1/2 |
| 雇用保険料 | 賃金×0.3%(一般の事業の場合) |
| 所得税 | 源泉所得税額表による金額 |
| 住民税 | 納付書の金額 |
| 労働組合費 | 会社ごとに定められている金額 |
| 互助会費 | 会社や部署ごとに定められている金額 |
ポイント⑤ 差引合計が手取り金額を意味する
給与明細で最後に記載されていることが多い項目が「給与支給額」です。給与支給額は一般的に「手取り」と呼ばれるもので、最終的に給料として支給される金額です。支給額と控除額から、次のように計算して求められます。
この計算式による差引合計の金額が手取り金額になり、銀行振り込みされたり現金で渡されたりします。通常は控除額より支給額のほうが大きく、計算結果は「+(プラス)」となって給料支給が行われます。
しかし、長期欠勤などをすると、支給額が少なくなり、控除額のほうが大きくなります。こういった場合では、計算結果は「-(マイナス)」となり、差引合計により求められる不足金額を会社に指示された方法で納める必要があります。
給与明細は雇用形態によって変わる?ケースごとに紹介
正社員の給与明細とパート・アルバイトの給与明細、日雇労働者の給与明細は、雇用形態の違いにより、記載される項目にも相違点があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
パート・アルバイトの場合の給与明細
一般的にパート・アルバイトの給与明細は、基本的には会社員のものと違いはありません。しかし、支給欄・控除欄への記載内容は少なく、シンプルなものになっています。
パート・アルバイトのほとんどは時給制で給料が支払われるため、「労働時間×時給」で計算される基本給と、時間外労働などに対する割増賃金、それに通勤手当といった手当がいくつか加わったものが支給額として給与明細に記載されます。
控除も健康保険・厚生年金保険といった社会保険、雇用保険の加入対象でなければ、これらの保険料控除欄には何も記載されないか、「0円」と記載されるかのどちらかです。所得税も年間103万円(1カ月あたり8万8,000円)を越えなければ源泉徴収の対象とはならず、やはり所得税控除欄は記載なしか0円と記載されるかのどちらかになります。そのほかの正社員のみを対象にした労働組合費や互助会費なども同様です。
日雇労働の場合の給与明細
日雇労働の給与明細は、勤務欄に記載すべきことがなく、欄そのものがないか、空白のままになっていることが特徴的です。ただし確認のため、日雇であっても労働日数などを記入している場合があります。
支給額や控除額は、月給制の給与明細と比べて、大きな違いはありません。しかし、パート・アルバイトと同様に支給として記載する内容は、会社員より少ないことが一般的です。危険があったり環境が厳しかったりする仕事に従事する場合は、「危険手当」や「作業手当」といった手当が支給され、記載されることがあります。
日雇労働者の健康保険・介護保険、雇用保険については、本人が雇入れ時に提出した被保険者手帳に、事業主が保険印紙を貼って消印する方法で保険料を納付します。その後、事業主は、本人が負担すべき保険料額に相当する額を賃金から控除することになります。
給与明細の見方を理解して働き方の改善に役立てよう
給与明細には、支給金額以外にもさまざまな項目と内容が記載されています。きちんと見ることによって、その月の勤務の状況や給与として支払われている金額、控除の内容などを読み取ることができます。給与明細の正しい見方を理解して、働き方の改善などに活かせるようになりましょう。
よくある質問
給与明細に記載されている項目には何がありますか?
出勤日数や欠勤日数、残業時間、基本給、残業手当、通勤費、健康保険料、介護保険料、などがあり、それぞれ勤務欄・支給欄・控除欄の該当する欄に記載されます。詳しくはこちらをご覧ください。
給与明細の見方のポイントについて教えてください。
勤務欄に記載されている勤務状況が支給欄の該当する項目に正確に反映されているか、控除内容が間違っていないかなどを確認しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
通勤手当申請書の書き方は?テンプレートや記入例、領収書の有無を解説
「通勤手当申請書」の書き方に迷う方もいるでしょう。清算業務をスムーズに進めるためには、誰が見てもわかりやすく、必要項目を漏れなく記入することが大切です。本記事では、電車や車などの交通手段ごとに、通勤手当申請書の書き方を解説するとともに、テン…
詳しくみる諸手当の種類一覧!基本給との違い、税金や勘定科目をかんたん解説
諸手当は基本給とは別に支給される賃金の総称で、法律で義務付けられた法定手当と、会社が任意で設ける法定外手当に大別されます。そのため、残業代の計算基礎や税金の課税対象になるか否かが手当の種類によって変わります。 給与計算を担当する中で「この住…
詳しくみる社宅制度で所得税をかけないポイントと従業員の賃料の決め方を解説
社宅制度とは、従業員の住居費用を軽減させる福利厚生の一環です。社宅には「借り上げ社宅」と「社有社宅」があり、どちらも要件を満たせば、税金面でのメリットがあります。ここでは、社宅の意味や住宅手当との違い、また所得税を発生させないポイントなどを…
詳しくみる賞与から住民税は天引きされる?手取り金額の計算方法も紹介
賞与(ボーナス)をもらった際に、手取り額が思ったより少なく感じたことはありませんか? 賞与支給額に対して控除金額が多かったからだと考えられますが、給与では控除される住民税も賞与から天引きされているのでしょうか? 今回は賞与からの控除金額、手…
詳しくみるアルバイト・パートの有給は何日もらえる?半年の取得条件や最大付与日数を解説
アルバイト・パート従業員の有給日数は、勤続年数や週の勤務日数によって異なります。 また、アルバイト・パートなら誰でも有給が取れるわけではありません。有給の付与には条件があります。 この記事では有給日数の計算方法や、付与の条件、有給の最大日数…
詳しくみる給与計算の内製化によるメリットとは?課題や方法を紹介!
給与計算業務は、企業活動になくてはならない業務です。従業員規模に限らず、1名でも雇用する人員がいれば給与計算業務が発生します。機密性の高い重要業務であることから、給与計算業務を内製化する企業も少なくありません。 ここでは、給与計算の内製化の…
詳しくみる

.png)

