• 作成日 : 2015年9月10日
  • 更新日 : 2019年5月10日
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年末調整で勤労学生控除を受けるには?

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年末調整で勤労学生控除を受けるには?

年末調整で勤労学生控除を受けるには?

学生という立場で学校に通いながらどこかに勤務し、給与所得があるという場合、年末調整において、所得税と住民税の控除を受けられるケースがあります。これが、勤労学生控除と呼ばれるものです。

勤労学生控除は、それほど認知度の高い制度ではありませんが、学校に通いながら会社に勤める学生の税金負担を年末調整で優遇するための制度です。

ここでは、勤労学生控除について「どういった勤労学生が対象になるのか?」「勤労学生控除を受けるための要件とは?」といった疑問に対して、詳しくご説明します。

また、年末調整の際、給与所得者が勤労学生控除を申請する時の申告書の書き方についても解説します。

年末調整における勤労学生控除とは?

勤労学生控除とは、所得税法における勤労学生に該当する時に受けられる制度で、所得から一定の額を控除することができます。

勤労学生控除の対象となる勤労学生というのは、勤労による合計所得金額が年間65万円以下で、なおかつ配当所得や不動産所得など、給与所得以外の所得が10万円以下で、さらに以下の3つの項目のいずれかに該当する人と定義されています。

・学校教育法の第1条で規定された小中高、高専、大学などの学生や生徒、児童
・職業能力開発促進法の規定によって認定を受けている職業訓練校で要件に該当する課程を学んでいるもの
・国や学校法人、地方公共団体、農業協同組合連合会や医療法人などが設立した専修学校をはじめとする各種学校に通う生徒で、職業に必要とされる技術を教えるなど、要件に該当する課程を学んでいるもの

以上が年末調整の際に申告できる、勤労学生控除の要件です。

働いている学生が、年間65万円以上の給与所得を得ている場合や給与以外に10万円以上の所得があると、勤労学生控除の対象ではなくなるので注意が必要です。

年間65万円の給与所得というものは、給与所得控除による65万円が引かれた額面での金額ですので、給与による収入が年間で130万円以下であれば問題ありません。

年末調整における勤労学生控除の控除額とは?

勤労学生控除の控除額は、所得税と住民税で違いがあります。
それぞれの勤労学生控除の控除額は以下となっています。

・所得税の場合 27万円
・住民税の場合 26万円

仮に、学校に通う学生の給与収入が130万円の場合、勤労学生控除の対象となりますので、給与収入による130万円から給与所得控除の65万円と基礎控除の38万円を差し引き、そこからさらに勤労学生控除の27万円を差し引くと、実質所得が0円ということになります。所得が0円なので、納税額も0円ということになります。

学校に通う学生の給与収入が124万円の場合、給与所得控除額の65万円と基礎控除の金額33万円を引き、そこから勤労学生控除の26万円を差し引くと、実質所得が0円ということになります。

年末調整の際の申告書の記載方法について

給与所得者が年末調整の際に勤労学生控除を申請する場合は、以下のように必要事項を記入ます。

会社に提出する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に、「障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生」という欄がありますので、そこに記入します。

項目に「障害者、寡婦、特別の寡婦、寡夫、勤労学生」のチェックボックスがありますので、勤労学生の項目にチェックをつけます。さらに、「左記の内容」欄に、「学校名、入学年月日、所得の金額」を記入し、申告書を提出してください。

まとめ

勤労学生はその立場上、一般の給与取得者に加えて、より多くの控除がある分、優遇されています。通学しながら働く学生への税金負担を軽減するためのものです。

年末調整における勤労学生控除は、それほど一般的に知られた控除ではありませんので、今まで知らなかったという人は、年間の所得金額を決定する際の検討材料にしてみてはいかがでしょうか。

また、勤労学生控除が適用とならない学校もありますので、詳しくは通学している学校に問い合わせをしてください。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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