• 作成日 : 2015年6月3日
  • 更新日 : 2018年9月3日
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パート・アルバイトの社会保険

パート・アルバイトの社会保険

パート・アルバイトの社会保険

一定の要件を満たせば、パート・アルバイトであっても、社会保険に加入することはできます。しかし、会社によって対応はまちまちで、なかには正社員でなければ社会保険の手続きをしてもらえない会社もあるようです。

このような事態は、社会保険の適用事業所に勤める正社員には強制的に加入義務が発生することに対し、パート・アルバイトはいわゆる正社員とは別ものだという考え方から派生しています。

そこで、パート・アルバイトと社会保険とかかわりについて、整理してご説明します。

パート・アルバイトとは

「パート」は扶養内で働いている主婦、「アルバイト」は学生が働くこと、といった、それぞれのイメージが定着していますが、法律上はどちらも同じくくりです。正式には「パートタイム労働者」と呼ばれており、契約社員や臨時社員もこれに含まれます。

こうしたパートタイム労働者のために作られた法律である「パートタイム労働法」によると、パートタイム労働者の定義は、
「一週間に働く所定労働時間が、同じ事業所で働く正規労働者に比べて、短い労働者」とされています。

つまり、パート・アルバイトなど、正社員以外の労働者の呼び名は会社によって異なりますが、正社員より働く時間が短い労働者はすべて「パートタイム労働者」なのです。

パートタイム労働法によれば、パート・アルバイトは、正社員より働く時間が短いこと以外は、法律で定められた条件を満たせば正社員と同じ扱いを受ける権利があります。パート・アルバイトも、正社員のように福利厚生の利用ができ、働く日数に応じて有給休暇が取得できます。

パート・アルバイトの健康保険・厚生年金保険 適用要件

パート・アルバイトが健康保険や厚生年金に加入するためには、以下の要件のすべてを満たしていることが必要です。

・社会保険の適用事業所に雇用されている
・1週間の所定労働時間が、同じような業務を行う正社員の4分の3以上(週30時間を超える方が対象)
・1ヶ月の所定労働日数が、同じような業務を行う正社員の4分の3以上(週30時間を超える方が対象)

さらに、就労形態や業務内容などが考慮され、総合的に判断がくだされます。常用的な雇用が認められれば、社会保険が適用され、報酬によって定められた保険料が給料から天引きされます。

なお、要件内にある「4分の3以上」という基準は、基本的な雇用契約での勤務時間・日数が正社員の4分の3以上でなければならない、という意味です。たまたま仕事が忙しくて勤務時間・日数が増えてしまった場合は対象外です。

週の労働時間が30時間未満のパート・アルバイトは、社会保険ではなく、以下の手続きを行います。

健康保険:国民健康保険の手続きをする、あるいは家族の扶養に入る
厚生年金保険:家族の扶養に入る(第3号被保険者)か、自身で国民年金第1号被保険者として加入する

なお、平成28年10月より、以下の要件に該当する短時間就労者も適用となりました。適用範囲が以前に比べ拡大されたことが特徴です。

・1週間の所定労働時間が、20時間以上である
・月収が88,000円以上である
・雇用期間が1年以上である
・常時501名以上平成29年4月1日から500人以下の企業に勤務される方も、上記要件を満たせば労使合意に基づいて企業単位で加入することが可能)
・日中、学生ではない

パート・アルバイトの介護保険 適用要件

介護保険法は、加齢にともなう心身の変化で要介護状態になった場合、入浴や排せつなどの介護もしくは医療を受けることで日常生活をスムーズに送れるよう、必要な医療福祉サービスを受けることを目的とした法律です。

健康保険の被保険者である40歳以上65歳未満のパート・アルバイトは、自動的に介護保険の第2号被保険者となります。
ただし、以下の要件のいずれかに該当する場合は、40歳以上でも介護保険の被保険者にはなれません。

・身体障害者療護施設をはじめとする適用除外施設に入っている場合
・日本に住所がない人。在留資格3か月年未満の人

まとめ

社会保険制度を維持するための財源確保の一環として、平成28年10月には短時間就労者の社会保険適用要件が以前に比べ拡大されました。社会保険への加入義務があるパート・アルバイトの人数は更に増加していくことが予想されます。

HRプラス社会保険労務士法人 監修

HRプラス社会保険労務士法人
東京都渋谷区恵比寿を拠点に、HR(人事部)に安心、情報、ソリューションをプラスしていくというコンセプトのもと、全国の顧問先に対し、人事労務に関するコンサルティングを行っている。企業が元気にならないと雇用は生まれない、賃上げはできないとの思いから「人事労務で疲弊する日本中の経営者・人事マンを元気にする!」をミッションに掲げ、人事労務担当者の立場に立った人事労務相談、就業規則や諸規程の整備、IPO支援、海外進出支援、社会保険事務のアウトソーシングなどを展開。