- 更新日 : 2025年12月8日
声が小さいと指摘するとパワハラ?上手な伝え方や指摘された場合の対処方法を解説
仕事先で声が小さいメンバーがいると、声を大きくしてほしいと思う人もいることでしょう。しかし、声を指摘する口調が強引で、かつ従業員にとって過重とも言えるトレーニング方法を強要した場合、パワハラ扱いになる可能性があります。
本記事では、パワハラにならない声が小さい人向けの適切な対応策について解説します。
目次
声が小さいと指摘するのはパワハラ?
パワハラとは、次の3つの要素を全て満たす言動のことです。
- 優越的な関係を背景としている
⇒ 行為者に対して抵抗したり、拒絶したりすることができない場合 - 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
⇒ 同じことを執拗に繰り返すなどの場合も度を越した状態とみなされる - 就業環境が害されている
⇒ 言動によって身体的・精神的苦痛を受け、就業に支障をきたす状態
声が小さいと指摘しただけでパワハラになるといったことは、普通であれば考えられません。しかし、その指摘の仕方が、パワハラ定義の3要素を全部満たしているようなものであればパワハラに該当します。
例えば、大勢の前で、無理やり大声で資料を読み上げさせる、始業前に屋上で発声練習をさせるなどといった行為はパワハラです。
声が小さいことが仕事にもたらす影響
声が小さいことによって、仕事の場面では次のような影響が出ると考えられます。
- 円滑な会話がなく、日常的な情報交換が途切れがちになる
- 自分の主張や意見を聞いてもらえず、内容的に優れた提案でも無視されてしまう
- 部下の信頼が得られず、リーダーシップを発揮できない
いずれの場合も、良い影響を与えているとは言えないでしょう。本人の能力や知識が十分あったとしても、声が小さいことは非常にもったいないことです。一方で、声の大きさはトレーニングによって改善されると言われています。
パワハラにならないように声が小さいと指摘する方法
声が小さいことは、本人も自覚していることが多いため、改善に向けて動機づけることが効果的な指摘方法と言えるでしょう。
まず、アイデアや知識、経験など本人の優れた点を洗い出し、「これらの能力を職場のパフォーマンス向上のために発揮してほしい」という気持ちを伝えます。本人に改善の意欲が見られたタイミングで発声のトレーニング方法などを共有し、本人が前向きに取り組めるようサポートをしましょう。本人の成長をサポートする姿勢で指摘することが大切です。指摘方法が威圧的または執拗な場合には、パワハラ扱いになる可能性が高くなるので、注意しましょう。
声が小さいと言われた場合の対処方法
声が小さいと言われ続けている人が、トレーニングによって声を大きくすることは可能です。目的はただ単に大声を出すことではなく、明瞭な発音で、かつ相手が聞き取りやすい声の大きさで発言できるスキルを身につけることを意識します。発声方法については、トレーニングによって喉の開閉、声帯のコントロール、呼吸法、滑舌を改善することが可能です。仕事と割り切って訓練しましょう。
さらに、コミュニケーションにおいては、声の大きさだけでなく、言葉の選び方や表情の豊かさといった要素も情報の伝達力を高めることも可能です。本人の性格や環境に適切な対処法を見つけ、多面的なアプローチで改善に導きましょう。
仕事先で声が小さい人がいてもパワハラ扱いにならないよう慎重に対応しよう
声が小さいことは、仕事の円滑なコミュニケーションやリーダーシップ発揮においてデメリットとなる可能性があります。しかし、声の大きさはトレーニング次第で改善が可能です。声が小さい人を指摘する際には、本人の能力を受け入れ、前向きな動機づけを行いながら、改善に向けたサポートを意識することが重要です。一方で、過度な指導や、自分の考えを押しつけるような行為はパワハラ扱いとなる可能性があるため、注意しましょう。声だけでなく、表情や言葉選びなどを考えたアプローチによって、コミュニケーション力を向上させることが効果的です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
退職勧奨した場合でも離職票を発行する?発行の流れや離職証明書の書き方も紹介
退職勧奨により従業員が会社を辞める場合でも、本人が離職票の発行を求めた場合は対応する必要があります。 ただ、離職票の発行手続きを行おうとしている人の中には「退職理由に何を選べば良い?」「退職勧奨した場合の離職証明書の書き方は?」と悩んでいる…
詳しくみる外国人労働者が増加している理由とは?企業側のメリットも紹介
日本で外国人労働者がなぜ増えているのか疑問に感じる方もいるでしょう。 本記事では日本で外国人労働者の数や増加している理由を解説します。また、これから外国人労働者の雇用を検討している企業向けに、メリットや注意点なども解説します。 外国人労働者…
詳しくみるパワハラ対策が義務化!企業がとれる対策や成功事例を解説
パワハラ対策が義務化されたことに伴い、多くの企業がその重要性を認識するようになりました。パワハラは職場環境を悪化させるだけでなく、従業員のやる気や生産性に深刻な影響を与えるため、適切な対策が重要です。本記事では、安心して働ける職場環境を築け…
詳しくみる移民と外国人労働者の違いは?定義や問題点を徹底解説
移民と外国人労働者は、法律上の定義や目的が異なります。違いを理解することは、適切な雇用管理の第一歩です。 本記事では、移民と外国人労働者の違いを明確にし、日本における受け入れ状況や企業が注意すべきポイントを解説します。適切な外国人雇用のため…
詳しくみる育休のお得な取り方は?通常育休とパパ育休の活用方法について解説
「育休を取得するなら、少しでもお得に、そして賢く活用したい」そう考えるのは当然のことです。育児休業制度は、子育てをする労働者の権利を守り、仕事と育児の両立を支援するための大切な制度です。しかし、制度の仕組みや給付金、社会保険料の免除など、知…
詳しくみる就業規則の賞与規定の記載例・サンプル|賞与なしの場合の注意点も解説
賞与は従業員の意欲向上と企業の成長には不可欠です。しかし、賞与に関するルールを就業規則にどう定めるべきか、多くの企業担当者が悩むポイントです。曖昧な規定は、将来の労使トラブルの原因ともなりかねません。 「賞与の記載は就業規則上の義務なの?」…
詳しくみる