- 更新日 : 2025年12月24日
就職氷河期とは?いつのこと?現在の年齢や支援プログラムについて解説!
就職氷河期とは、バブル崩壊後の、新卒採用が特に厳しかった1993年〜2005年頃のことで、当時大学などを卒業した世代を就職氷河期世代と呼びます。本記事では、就職氷河期世代の年齢や特徴、リーマンショック世代との違いを解説します。「就職氷河期世代支援プロジェクト」についてもお伝えしますので、参考にしてください。
目次
就職氷河期とは?
就職氷河期とは、バブル崩壊後の、新規の学卒採用が他の年代と比べて特に厳しかった時代のことです。一般的には、1993年〜2005年頃を指します。
就職氷河期と呼ばれる理由
就職氷河期は、長く続いた景気の冷え込みに例えて名付けられました。1993年頃から就職難が社会問題となり、雑誌「就職ジャーナル」によって名付けられたことがきっかけです。翌1994年の「新語・流行語大賞」の審査員特選造語賞を受賞したことで、広く知られるようになりました。
就職氷河期の中でも、金融不安やITバブルの崩壊によってさらに採用状況が悪化し、就職活動が絶望的になった1990年代後半から2000年前半を、「超氷河期」と呼ぶこともあります。
就職氷河期が起きた原因
それまでのバブル期において、多くの企業が大量採用や一斉採用を行っていました。そのような状況において起きたのが、1990年のバブル崩壊です。
人件費削減を強いられた企業は、新卒の採用枠を絞らざるを得ませんでした。日本全体で企業の採用枠が絞られたため、この年代に大学などを卒業した学生の就職活動は非常に苦戦を強いられました。
就職氷河期世代の現在の年齢は?
就職氷河期世代の現在の年齢は、2025年現在では41歳~55歳です。就職氷河期世代とは1970年〜1984年に生まれた人達を指し、この世代は別名「ロストジェネレーション世代」とも呼ばれます。
ロストジェネレーションは失われた時代という意味で、略して「ロスジェネ世代」と呼ばれることもあります。その後の社会人人生を、大きく左右することの多い新卒採用でつまずくケースが多く、あらゆるものを失ったことを例えた名称です。
就職氷河期世代の特徴は?
新卒での就職活動で苦戦し、常に自力で成長をしなければならなかった就職氷河期世代にみられる特徴としては、以下の4点が挙げられます。
- 転職回数が多い
- 仕事に対して前向きかつストイック
- タフで真面目
- 資格取得に対する意欲が高い
各特徴を解説します。
転職回数が多い
就職氷河期世代は、転職回数が多い傾向があります。新卒の時点で企業が採用数を絞っていたり、そもそも採用を見送ったりする企業が多い年度もあったため、正社員になれなかった人も少なくありません。その結果、他の世代よりも転職回数が多くなっています。
転職回数が多いことをネガティブに捉えられることもありますが、その分適応能力が高かったり、さまざまな業界の経験を積んでいたりする点は、強みといえるでしょう。
仕事に対して前向きかつストイック
仕事に対して前向き、かつストイックなことも、就職氷河期世代によくみられる特徴です。新卒のタイミングで、当たり前のように就職できるわけではなかったため、他の世代よりも働けることへのありがたみを感じやすく、前向きに仕事に取り組む傾向があります。
また、就職活動で厳しいふるいにかけられて、少数精鋭メンバーとして仕事をこなしてきた人も多く、仕事に対してストイックで熱心なことも多いといえます。
タフで真面目
就職氷河期世代は、精神的にタフな人が多いといえるでしょう。就職氷河期はもちろんリーマンショックを乗り越え、生き抜くためになんとか耐え抜いた世代です。
働き方に関する規制もほとんどない時代であったため、特に若手の頃は残業や休日出勤が当たり前の状況で働いてきました。ある程度タフで真面目でないと、働き続けられなかった時代といえるかもしれません。
資格取得に対する意欲が高い
就職氷河期世代は、資格取得に対する意欲が高いことも特徴の1つです。不景気な時代においては、突然会社が倒産したり派遣切りにあったりしても、すぐ転職できるようにスキルを身に付けておくことが必須でした。そのため、他の世代よりも資格取得に前向きな傾向があります。
リーマンショック世代との違いは?
リーマンショック世代とは、リーマンブラザーズ証券が破綻した後の、2010年から2013年頃に大学などを卒業し、社会人になった世代のことを指すといわれています。
就職氷河期世代が大学などを卒業したのが1993年〜2005年頃であったため、リーマンショック世代のほうが、少し後の世代です。
リーマンショックは、2008年9月に始まり、日本で不興が本格化したのは2008年11月です。リーマンショックの煽りを受けて、自動車や電機メーカーで派遣社員として働く人の多くが仕事を失いました。企業の採用活動にも大きく影響し、就職の厳しい時期が続きました。
そのため、就職氷河期世代は「第一次就職氷河期」、リーマンショック世代は「第二次就職氷河期」と呼ばれることもあります。ただし就職率をみると、就職氷河期世代よりは状況が緩和されているため、リーマンショックは就職氷河期にあてはまらないとする見方もあるようです。
就職氷河期世代支援プログラムとは?
就職氷河期世代支援プログラムとは、内閣府が2019年に発表した、就職氷河期世代の雇用促進を主な目的とするプログラムのことです。50以上の支援策によって構成されており、資格取得や職業体験などの対象者に向けた直接支援のほか、企業や支援機関に向けた助成金などの間接支援も盛り込まれています。
「アウトリーチ支援」が、就職氷河期世代支援プログラムの特徴の1つです。これまでの引きこもり層などを対象にした対策は、本人が直接ハローワークに出向き仕事を紹介してもらう、申請式が主流でした。
しかし、申請式を利用するのはハードルが高いケースもあり、解決につながりにくいといった課題がありました。そこで、就職氷河期世代支援プログラムでは、公共福祉に携わる人が、サポートが必要な人のもとを訪れるアウトリーチを展開しています。
ここからは、就職氷河期世代支援プログラムに関する、以下の内容を解説します。
- 対象年齢
- 支援対象
- 実施時期
- 支援内容
順番に確認していきましょう。
対象年齢
就職氷河期世代支援プログラムの支援の対象の中心は、1993年から2004年に最終学歴を卒業した人です。ただし、それぞれの支援制度により対象年齢は変動するとされています。
支援対象
支援対象となるのは、上記の年齢にあてはまる人のうち、「無職」「引きこもり」「非正規雇用勤務者」などのケースで、この状態を不本意と感じている人です。長期の引きこもりや、「8050問題」の当事者も含まれます。
実施時期
就職氷河期世代の就労や社会参加への支援については、2019年度から2022年度までの3年間を、集中的に取り組む期間と位置づけていました。さらに、2023年度からの2年間を「第二ステージ」とし、これまでの施策の効果検証を行いながら、効果的かつ効率的な支援を実施し、成果を積み上げることとしています。
支援内容
就職氷河期世代支援プログラムの支援内容は多岐にわたります。支援の大きな枠組みは、以下のとおりです。
- 資格取得や職業訓練などの、対象者への直接支援
- ハローワークなどの支援窓口の強化
- 助成金などの間接支援
- 相談サービスの拡充
就職氷河期世代への理解を深めて採用活動を行おう
就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の、新規の学卒採用が他の年代と比べて特に厳しかった、1993年〜2005年頃に大学などを卒業した世代のことです。
新卒での就職活動で苦戦を強いられ、自力で成長をしなければならなかった就職氷河期世代は、転職回数が多い傾向にあります。しかし、仕事に対して前向きであったり、精神的にタフであったりする点が強みといえるでしょう。
2019年からは内閣府が主導になり、就職氷河期世代の雇用促進を主な目的とした、「就職氷河期世代支援プログラム」を実施しています。ぜひ本記事を参考に、就職氷河期世代について理解を深め、採用活動に活かしてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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