- 更新日 : 2024年8月26日
パレートの法則とは?活用方法を例を元に解説!
パレートの法則とは、「成果の8割は、全体を構成する要素のうちの2割から生み出される」という傾向のことです。企業活動では主にマーケティングや営業などで活かされます。
本記事ではパレートの法則の概要や262の法則(働きアリの法則)との違い、活用方法などを解説します。事例も紹介しますので、参考にしてください。
目次
パレートの法則とは?
パレートの法則とは、「経済活動における数値の8割は全体を構成する要素の2割が生産している」という法則です。イタリアの経済学者が提唱した法則で、「80:20の法則」ともいわれます。
「80:20」は確定した数値ではなく、物事を構成する要素が全体に占める割合には偏りがあることを表しているにすぎません。
パレートの法則と262の法則は違う?
パレートの法則と似た法則に262の法則があります。262の法則とは、組織を構成する人の比率が上位2割、中間6割、下位2割に分かれるという法則です。 「働きアリの法則」とも呼ばれます。 アリの集団であれば「積極的に働く2割」と「普通の働きをする6割」「怠ける2割」に分けることが可能です。
パレートの法則が全体を80と20に分けるのに対し、262の法則は全体を3つに分ける点が異なります。両者は、全体への貢献が上位の2割によってもたらされるという点で共通しています。
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パレートの法則の例
パレートの法則と思われる現象は、日常生活やビジネスのシーンでよくみられます。一例をみてみましょう。
- いつも着ている服の8割は、所持する服のうちの2割から選んでいる
- 1日を部屋で過ごすの時間の8割は、2割の場所で過ごしている
- アプリを利用している80%のユーザーは、20%の機能しか使っていない
- 売上の8割近くが、2割の商品から生み出されている
- 企業が獲得する収益の80%は20%の顧客が生み出している
- 企業全体の成果の8割は全従業員のうち2割の従業員が生み出している
このようなパレートの法則をうまく活用することで、ビジネスの成果を上げることが可能です。
パレートの法則の活用方法
パレートの法則は経験則により「80:20」の数値が変動します。パレートの法則の重要な点は、構成要素のうち特定の要素が大きな結果を出していることです。
そのため、結果を出している特定の要素にスポットをあて、注力することで高い結果を出せることがわかります。
パレートの法則はさまざまな場面で活用が可能です。主な活用方法をみてみましょう。
分布予測
パレートの法則を使い、分布予測を立てることができます。例えば、新商品を販売する前に「売上の8割は2割の顧客から生み出している」という結果の予想が可能です。
売上の8割を占めると想定される上位2割の顧客と、それ以外の8割の顧客を分類し、それぞれに適したマーケティングや営業の施策を立てることで、効率的に売上を上げられます。
マーケティング施策や営業手法の改善
パレートの法則によって予測した分布図は、マーケティング施策や営業手法の改善に活用できます。
上位2割の顧客に対しては、人的リソースを集中させた積極的な営業アプローチが有効です。一人ひとりに丁寧なサポートを行うことで顧客エンゲージメントを向上させ、LTV(顧客生涯価値:顧客が自社と取引を開始してから終わるまでの間にもたらす利益の総額を表す指標)を高められます。
残りの8割を占める顧客には電話やメールを使ったアプローチをすることで、効率的なマーケティングができるでしょう。
経営への応用
パレートの法則は、経営にも応用できます。経営を円滑に進めるためには、経営資源のひとつである人材の確保が欠かせません。
パレートの法則によれば、売上の8割は2割の社員が生み出しています。売上に直結し、会社を支えている2割の社員は会社にとって重要な存在であり、失うことは損失となるでしょう。そのため、会社は自社に貢献する2割の社員について見極め、離職防止・育成に努めなければなりません。
2割の社員が能力を発揮できるよう、待遇や労働環境の見直し・改善も必要です。十分なサポートと投資を行うことが、売上向上と会社の成長につながります。
パレートの法則を活用する際の注意点
パレートの法則を活用する際は、注意したいポイントがあります。パレートの法則はあくまで経験則であること、8割の存在を無視しないという点です。
詳しくみていきましょう。
パレートの法則は理論ではなく経験則
パレートの法則は、論理性に裏付けられた法則ではなく、あくまで経験則です。そのため、パレートの法則で予測した分布とは異なる結果になる場合もあります。「80:20」の数値に絶対的な意味はないことを把握しておきましょう。
パレートの法則が表しているのは、分布に偏りがあるという点です。その点をポイントに「偏りがあることが本当であれば、この施策は有効である可能性がある」という仮説を立てられます。パレートの法則を鵜呑みにするのではなく、仮説を立てるために参考にできる法則と捉えるのがよいでしょう。
8割の存在は無視してはいけない
パレートの法則の活用では、より利益を生み出す2割に集中した施策が効率的です。しかし、残りの8割を無視してよいわけではありません。利益を直接生み出しているのは2割であっても、そのほかの8割が何らかの貢献をしている点を忘れないようにすることが大切です。
例えば、組織の中で売上の多くが上位の2割によってもたらされている場合でも、残りの8割が何もしていないわけではありません。それぞれの役割があり、8割の社員が支えているからこそ、2割の社員が結果を出せています。
2割に対する施策に注力する場合でも、8割の存在を無視することのないようにしましょう。
パレートの法則を勉強するうえでおすすめの本
パレートの法則をビジネスで活用するためには、書籍などで理解を深めることも大切です。
ここでは、おすすめの本をいくつか紹介しましょう。
人生を変える80対20の法則
【本の情報】
- 著者:リチャード・コッチ
- 出版社 : CCCメディアハウス; 増補リニューアル版
- 単行本(ソフトカバー) : 504ページ
- 価格:1,980円(税込)
24ヵ国語に翻訳され、世界的ベストセラーとなっている書籍です。著者のリチャード・コッチはアメリカの起業家・経営コンサルタントで、数多くの事業で成功をおさめています。
本書ではパレート法則の概要や具体例、ビジネスシーンへの応用法などが詳しく解説されており、パレート法則の基本を学べます。
パレートの法則について初めて学ぶ人は、まずこの本から読み始めるとよいでしょう。
80対20の法則を覆す ロングテールの法則
【本の情報】
- 著者:菅谷義博
- 出版社 : 東洋経済新報社
- ペーパーバック : 210ページ
- 価格:2,475円(税込)
パレートの法則を覆す説とされるロングテールの法則について解説した書籍です。ロングテールの法則とは、下位の8割の売上額を合計すると、上位2割を上回ることもあるという考え方です。主にインターネット販売におけるマーケティング戦略で使われています。
異なる切り口からのアプローチであり、パレートの法則の理解をより深められます。
パレートの法則をビジネスに活用しよう
パレートの法則は、「結果の80%は全体を構成する要素の20%が生み出している」という考え方です。日常生活やビジネスシーンで多くみられる現象であり、ビジネスでは主にマーケティングや営業の施策に活用されています。
ただし、あくまで経験則であり、80:20の割合も絶対的なものではありません。パレートの法則を活用した施策は効率的ですが、8割にあたる部分を無視することのないよう注意が必要です。
パレートの法則を上手に活用し、ビジネスを効率化させましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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