• 作成日 : 2016年2月12日
  • 更新日 : 2017年6月27日
  • 税金

所得税と住民税の違いを正しく理解していますか?

所得税と住民税の違い

「所得税」と「住民税」はどちらも給料から天引きされていて、所得に応じて納める金額が変わってくるなど、似ている要素を持っていますが、計算方法などはそれぞれ違います。

ここではこの2つの税金について、比較しながら解説をしていきたいと思います。

国税と地方税の違い

税金は、納める先によって国税と地方税の2つに分類できます。それによって何に使われていくものなのか、というところに違いが出てきます。国税は国に納める税金なので、管轄しているのは税務署です。地方税は各都道府県や各市町村など、地方自治体に納めることになります。

所得税は「国税」で、住民税は「地方税」になります。

納める先が違うため、その金額も別々に計算され、別々に徴収されることになるのです。

金額の計算方法の違い

所得割と均等割の合算で計算される住民税

住民税は「所得割」と「均等割」と2つに分けて計算がされています。このうち所得割については、前年度の所得(1月から12月までの所得)から計算されるもので、所得税の計算方法に似ています。

均等割とは、すべての人に等しく一律でかかる金額です。
(ただし所得のない人や、一定金額以内の収入の人など、特定の条件を満たす人は住民税非課税となります)

この均等割は所得税にはありません。

つまり所得税では所得がなければ、かかる税金もゼロですが、住民税は基本的には、かならずかかってくる税金、ということになります。

対象年度の違い

所得税は「その年」、つまり1月から12月までの所得から計算される税金です。一方で、住民税は「前年」の所得をもとに計算されます。

※所得税の「その年」と住民税の「前年」について、混乱を避けるために、少し説明しておきたいと思います。

まず、所得というのは、実際に金銭のやりとりがあったときではなく、確定申告をした時点で発生するものとして扱われます。ですので、実際に報酬を得た年の報酬は、次の年、確定申告を行うときに初めて所得になるのです。よって、所得税は確定申告が行われ、所得の確定した年に計算されるので「その年」の所得、住民税は所得が確定した翌年に計算されるので「前年」の所得ということになります。

たとえば新入社員などの場合、1年目に得た報酬は次の年に所得として確定するため、所得として確定した年に納税することになる所得税は、実際は2年目から納めることになります。一方、所得として確定した次の年に納税することになる住民税は、実際は3年目から納めることになります。

控除額の違い

所得税と住民税では、収入から差し引く「控除額」に違いがあります。

・基礎控除額、配偶者控除額、扶養控除額:所得税38万円、住民税33万円
・障害者控除額:所得税27万円、住民税26万円
・地震保険料控除額:所得税最高5万円、住民税最高2万5,000円
・生命保険料控除額:所得税最高12万円、住民税最高7万円
(原則、生命保険の契約日が平成23年12月31日以前の契約については、生命保険料控除額は、所得税においては最高10万円、住民税については最高7万円とする旧制度が適用されます)

その他、対象は同じでもその金額に差異があるものが多くあります。

税率の違い

所得税は所得金額が高くなれば、それに応じて税率も高くなる「累進課税」が採用されています。税率は5%から40%の範囲になります。
それに比べて、住民税は一律10%です。この割合は市民税(所得割)が一律6%で、都道府県民税(所得割)が一律4%です。

税額控除の違い

上記のほかにも控除率の異なるものや、それぞれ独自に適用される制度があります。たとえば、配当控除の控除率や、住宅ローン控除の計算にも違いがあります。

また、住民税だけに調整税率が設けられていますし、一方、所得税には、政党等寄付金特別控除などが適量されます。

納税の時期

会社員の人は給料から所得税、住民税を会社が代わりに納付してくれています(給与から天引きして)が、個人事業主などの場合は、それぞれを個人が納める必要がありますので、納付時期を確認しておきましょう。所得税と住民税は、納付時期が異なります。

その年の所得税については、翌年2月16日から3月15日までの期間が納付期間となります。納付は一括で行う必要があります。

一方、住民税は、6月から一括、もしくは年4回に分けての納付をします。分割の場合は、第1期の納付期限が6月末、第2期が8月末、第3期が10月末、第4期が翌年の1月末になります。

まとめ

所得税と住民税は、同じように給料から天引きされたり、所得によってその金額が決まったりと似ているところが多くあります。また納入方法や時期にも違いがあります。この違いを意識しておきましょう。

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