• 作成日 : 2015年6月29日
  • 更新日 : 2018年9月18日
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社会保険の任意継続について

社会保険の任意継続について

社会保険の任意継続について

社会保険の任意継続とは、それまで加入していた会社の社会保険を個人で継続できる制度を言います。通常、会社の退職、雇用契約の変更などの際には、会社を通じて入っていた健康保険の資格を失います。しかし、個人で保険料を支払うことによってその資格を維持できるのです。

会社を退職した場合には、上記に挙げた社会保険の任意継続のほか、「居住する各市町村の運営する国民健康保険に加入する」「家族の被扶養者として、健康保険に加入する」といったいずれかの手続きが必要です。

社会保険を任意継続する加入要件・手続き

以下のすべての要件を満たす場合は、継続して会社在籍中に加入していた健康保険の被保険者になることができます。

1.健康保険の適用事業所を退職したり、適用除外として規定されている条件に当てはまったために被保険者でなくなった場合
(任意適用事業所として認められていた会社に勤めていたが、後に会社が任意適用事業所ではなくなったため、被保険者としての資格を失った場合には任意継続ができません。これは、「任意適用事業所の取り消し=任意で脱退すること」と解釈されるため、再度任意加入をすることができないとされているからです。)

2.被保険者である期間が継続して2か月以上あり、その後資格を失った場合
(共済組合の組合員の場合には、共済組合の任意継続組合員制度が適用されます。)

3.船員保険や後期高齢者医療の被保険者でないこと
(上記保険の加入者は、それぞれ船員保険もしくは後期高齢者医療等から給付を受けることができます。)

要件をすべて満たした被保険者は「任意継続被保険者資格取得申出書」を居住地管轄の協会けんぽ支部に退職日の翌日から20日以内に提出します。なお、家族を被扶養者として継続手続きを行う場合には、申出書に別枠で記載されている「被扶養者届」にも記入が必要です。

初回の保険料を納付期日までに納付しなかったときは、被保険者資格が取消となります。(ただし、納付が遅れる妥当な理由があった場合には、期日後の納付でも受理されます。)

任意継続の保険料

社会保険を任意継続したのちの保険料は、在職中の健康保険料に比べると計算方法が異なります。

社会保険の保険料金額の決定・徴収期間

任意継続の保険料計算方法は、退職したときの報酬をもとに換算した、

標準報酬月額 × 居住地の都道府県の保険料率

加入期間である2年間は原則として保険料に変更はありません。なお、40歳以上65歳未満の場合には、介護保険料も加えられています。

社会保険の任意継続制度の大きな特徴としては、保険料に上限が設けられていることが挙げられます。最高標準報酬月額は28万円(平成30年8月時点)と決められており、それ以上であっても一律28万円で計算されます。

一見、上限があるため保険料が在職中より安くなると思われがちですが、任意継続の保険料は全額被保険者負担になるので実際の保険料を確認しておくことが必要です(在職中の保険料は事業所と折半負担)。

確定申告

任意継続保険料は社会保険料控除の対象となりますので、年末調整や確定申告の際には、忘れずに申告しましょう。この場合には添付書類(領収書・保険料の納付証明書など)は不要とされています。

任意継続被保険者の資格喪失

任意継続の資格を失うのは、以下のような場合です。

・資格取得後、2年を経過した日の翌日
・死亡した場合にはその翌日
・保険料の支払い期日を過ぎた場合、その期日の翌日(ただし、妥当な理由がある場合にはこれに限らない)
・再就職などで一般被保険者になった日
・船員保険の被保険者になった日
・後期高齢者医療の被保険者等になった日

社会保険の任意継続に関する諸手続き

任意継続中のさまざまな手続きについて説明します。

被保険者の氏名変更

結婚などで被保険者の氏名が変更になった場合は、本人と被扶養家族の保険証を添付して協会けんぽに提出します。

なお、扶養家族の氏名を変更する場合は「任意継続被扶養者変更(訂正)届」の提出を行います。

被保険者の住所変更

1.同一県内での住所変更

協会けんぽに、「任意継続被保険者氏名・住所・性別・生年月日・電話番号変更(訂正)届」を提出します。保険証は変わりませんので、住所が書かれた部分のみ訂正して引き続き使用します。

2.同一県外への住所変更

転出先の協会けんぽに住所の変更届けを提出します。保険証が新しくなりますので、古い住所の記載された保険証は返納します。

保険証の紛失時

「被保険者証再交付申請書」を協会けんぽに提出します。ただし、無効の手続きというものないため、紛失の際には必ず警察署へも届け出ましょう。

まとめ

退職後、家族の扶養に入れないなら、退職前に加入していた保険を任意継続するか、そうでない場合には国民健康保険に加入しなければなりません。また、任意継続の手続期限は退職後20日以内と短いため、迅速に行動する必要があります。

監修:川本 祐介 (社会保険労務士)

税理士法人ゆびすい
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