• 作成日 : 2015年9月3日
  • 更新日 : 2018年8月7日
  • 介護保険

介護保険における予防給付とは

介護保険における予防給付とは

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介護保険では、介護給付のほかに「要支援」認定を受けた方に対して予防給付を行います。介護給付は日常生活に必要な介護を行いますが、予防給付は、要支援者が日常生活をできるだけ自力で行うようにし、心身機能の改善や維持を計ります。

つまり、予防給付は介護までは必要ない人に日常生活の支援を行う点で介護給付と異なります。

それでは、介護保険における予防給付とは、どのような給付のことを言うのでしょうか。本稿では、予防給付の具体的内容とその問題点の解説をします。

予防給付のサービス内容

介護保険でいう予防給付の具体的内容は以下の通りです。

要支援認定を受けた方は、原則として1割の自己負担で以下の介護保険サービスを受けることができます。

都道府県が指定・監督を行うサービス
【介護予防サービス】
(訪問系)
介護予防訪問介護:利用者の自宅を訪問した介護福祉士や訪問介護員が、食事や排せつなどの介助や掃除や洗濯などの家事の支援を行う
介護予防訪問看護:利用者の自宅を訪問した看護師や保健師などが、医師の指示による健康チェックや補助的な診療などを行う
介護予防訪問リハビリテーション:利用者を訪問した理学療法士や言語聴覚士などが医師の指示により日常生活の自立や心身機能の改善や維持のためのリハビリテーションを行う
介護予防訪問入浴介護:利用者の自宅を訪問した看護職員や介護職員が、移動入浴車入浴のサービスを行う
介護予防居宅療養管理指導:利用者の自宅を訪問した医師や看護師などが、療養する上での指導や必要な助言行う
(通所系)
介護予防通所介護:利用者がデイサービスセンターなどに通い、食事や機能訓練を受けたり、排せつなどの介助を受けたりする
介護予防通所リハビリテーション:利用者が医療機関などに通い、日帰りでリハビリテーションなどを受ける
(短期入所系)
介護予防短期入所生活介護:利用者が介護老人福祉施設に短期間入所して、食事や機能訓練などの支援や排泄などの介助を受ける
介護予防短期入所療養介護:利用者が介護療養型医療施設や介護老人保健施設に短期間入所して、医療や機能訓練などを受ける
(その他)
介護予防特定施設入居者生活介護:指定を受けた有料老人ホームや養護老人ホームなどが、入居中の利用者に、食事や排せつなどの支援や機能訓練などを行う
介護予防福祉用具貸与:福祉用具の貸出を行う
特定介護予防福祉用具販売:貸出になじまない福祉用具の販売を行う
市町村が指定し監督を行うサービス
【地域密着型介護予防サービス】
介護予防認知症対応型通所介護:軽度の認知症を患っている利用者が、特別養護老人ホームや老人デイサービスセンターなどで、日帰りの介護や助言などを受ける
介護予防認知症対応型共同生活介護:認知症を患っている利用者が、グループホームで食事や機能訓練、排せつなどの支援を受ける(要支援 2 の方のみ)
介護予防小規模多機能型居宅介護:通所を基本に訪問や短期入所も組み合わせて利用者が選択し、食事や機能訓練、排せつなどの支援を受ける
【介護予防支援】
介護予防支援:地域包括支援センターが、予防給付に関するプランの作成やサービス事業所との連絡、調整を行う
その他
介護予防住宅改修:利用者が自宅での生活を続けるために、手すりの取付けやバリアフリーにする住宅改修費用を支給する

介護予防に関わる現在の問題点

介護保険制度が開始された平成12年での75歳以上の高齢者の数は約900万人でしたが、平成27年になると約1,632万人へと急増しました。それに比例するように、1人暮らしの高齢者が増え、近年では孤独死が社会問題化しています。1人暮らしの高齢者のなかには、元気なお年寄りもいますが、介護保険を利用して予防給付を受ける人(要支援の人)も多くいます。

このため、平成17年に、高齢者の日常生活の自立と、介護予防を地域ぐるみで支援しようとする「地域包括支援センター」が創設されました。それでもなお、孤独死などの社会問題は起きています。

これらの問題を解決するためには、以下のような介護予防に関する問題点を解決する必要があると言われています。

・社会参加の取り組みが不十分:予防給付は心身機能改善のための機能回復訓練に重点を置いているが、尊厳ある生活には、地域とのつながりや社会活動への参加なども支援する必要がある。

・生活支援ニーズに対応していない:高齢者は買い物や通院、電球を交換することやゴミ出しにも困っており、特に要支援者からの生活支援に対する需要が高まっている。

・予防給付のサービス内容が画一的:各市町村は、地域ごとの実情に柔軟に対応し費用や給付内容を決定すべき。

まとめ

介護保険には介護給付だけではなく、予防給付という生活を支援するための給付もあります。予防給付は介護給付と違い、できるだけ自立した日常生活を送れるように、心身機能の維持や改善に重きを置いています。

しかし、高齢者の増加により、予防給付も社会参加や生活のニーズに応えられていないという問題から、介護保険のあり方や地域支援事業の形式を見直すべきとの指摘がされています。

監修:川本 祐介 (社会保険労務士)

税理士法人ゆびすい
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