• 作成日 : 2015年9月10日
  • 更新日 : 2018年9月10日
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共働きの場合の年末調整

共働きの場合の年末調整

年末調整 共働きの場合

年末調整は、概算で源泉徴収していた税金について、年末に各自が所得控除等について申告し、納税額を正しいものに調整するものです。共働きの場合、収入源が2つあるので、所得控除の手続き上どのような点に気をつける必要があるのかについて今回は解説します。

配偶者控除

夫婦共働きで、一方が正社員で一方がパートという家庭もあると思いますが、パートなどでは、「103万円以内で働く」ということを聞いたこともあると思います。

これは、収入が103万円以内だと、給与所得控除65万円+基礎控除38万円=103万円になり、所得税がかからないというメリットがあるからです。さらに、平成30年より配偶者の収入が150万円以内だと、配偶者の所得に対して、配偶者控除又は配偶者特別控除により38万円の控除が受けられるので、税金も優遇されるというメリットもあります。

したがって、共働きの夫婦のどちらか一方の収入が150万円以内(他方の収入が1120万円以内)の場合には、他方の年末調整において、忘れずに配偶者控除の申告をしましょう。

また、一方が事業所得の場合、必要経費を差し引いた所得が38万円以内であれば、配偶者控除の対象になります。

配偶者控除を受ける場合には、年末調整で提出する扶養控除等(異動)申告書の「主たる給与から控除を受ける」欄の「源泉控除対象配偶者」欄に当該配偶者の氏名、続柄、住所、所得の見積額を記載してください。この届出をすることで、配偶者控除として38万円が所得から控除されることになります。

年収により所得税の税率は変わりますが、例えば、所得が330万円から695万円の場合、税率は20%なので、38万円×20%=7万6,000円分の所得税が安くなります。

そのほか、復興特別所得税2.1%(7万6,000円×0.021=1,596)の分も安くなりますので、共働きでも条件に当てはまる場合は年末調整のときに確実に申請しましょう。

同様に、住民税(配偶者控除33万円×10%=3万3,000円)の控除も受けることができます。

配偶者特別控除

配偶者控除の収入の上限が103万円なので、「103万円の壁」などと言われ、共働きをしていても夫婦どちらか片方は103万円を超えないように働く人がいますが、103万円を超えた場合には、配偶者特別控除というものが認められています。

したがって、201万円までは段階的に控除が認められているので、共働きの夫婦どちらも会社員で、収入をコントロールしにくいような場合には、必ずしも103万円以内にこだわる必要はありません。もっとも、収入が労働時間に比例している場合には、収入が増えた分控除は減るので、労働時間が増えるだけで収入は変わらないという不利益はあるかもしれません。

また、収入が130万円を超えると、健康保険の被扶養者や厚生年金の第三号被保険者とならなくなるため、社会保険料の負担が発生してしまいます。

仮に、社会保険料が月2万円増えると年間で24万円も負担が増えることになるので、税金以上に影響がでます。この点は、十分注意しておかなければなりません。

生命保険料控除

生命保険料控除は、年間の支払保険料に応じて一定の控除額が認められるというもので、この控除も年末調整で申請できます。

生命保険料控除額が例えば5万円の場合、税率が10%なら5,000円、税率が20%なら10,000円の節税効果があるので、税率が高い人ほど控除する方が、メリットが大きくなります。生命保険料控除を受けられるのは契約者ではなく、実際に保険料の支払いをしている人になるので、夫婦共働きの場合は税率が高い方が保険料を支払い、年末調整で生命保険料控除の申告をするようにしましょう。

もっとも、生命保険料控除の最大額は新制度で8万円、旧制度で10万円までなので、夫婦合算してそれを超えるような保険に加入している場合には、夫婦各自で生命保険料控除を受けた方が有利になるため、保険料も各自負担するようにしておく必要があります。

まとめ

以上、共働き世帯での年末調整の注意点についてまとめました。

夫婦共働きをしている場合、それぞれの職場で年末調整の手続が必要になりますが、その際、生命保険料控除や配偶者控除の申告をどちらの職場の年末調整で申請するべきなのか迷う場合もあると思います。そうした場合に備え、上記の内容を念頭において、生命保険料の支払いなどは年末になってから慌てても遅いので、年初から計画的にどちらが負担するのか話し合っておくとよいでしょう。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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