• 作成日 : 2015年9月10日
  • 更新日 : 2019年5月10日
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年末調整での生命保険料控除のしかた

年末調整_生命保険料控除

年末調整での生命保険料控除のしかた

年末調整での生命保険料控除のしかた

生命保険料を支払っている人は、その支払額に対して年末調整で所得金額から生命保険料控除を受けることができます。しかし、保険料の全額が控除されるわけではなく、決められた計算をすることで控除額が決定されます。

年末調整で生命保険料控除を受けるには、控除額を計算し自分で給与所得者の保険料控除申告書に記入し会社へ提出しなければなりません。

今回は生命保険料控除を受けるために必要な、申告書の書き方と注意点について説明します。

対象となる生命保険料

生命保険料控除の対象となる保険料は、以下のものです。

1.一般生命保険料
国内外の生命保険会社と契約する保険で、受取人が自分または配偶者や親族となっているもの。農協や共済の生命保険契約や、確定給付企業年金、適格退職年金契約も含みます。

平成22年度の税制改正により、平成24年1月1日以降に契約した保険を「新生命保険料」、平成23年12月31日以前に契約した保険を「旧生命保険料」と分けて取り扱うことになりました。

また、保険期間が5年未満の生命保険の中には、控除対象から外れるものがありますので注意しましょう。

2.介護医療保険料
国内外の生命保険会社と契約した保険で、受取人が自分または配偶者や親族となっているもの。平成24年1月1日以降の契約で、病気や身体の傷害等の医療費に基づいて保険金が支払われる保険契約です。
保険期間が5年未満の生命保険の中には、控除対象から外れるものがありますので注意しましょう。

3.個人年金保険料
国内外の生命保険会社と契約する保険で、自分または配偶者が受取人になっているもので、退職年金以外の年金を給付するという内容のものです。
平成22年度の税制改正により、平成24年1月1日以降に契約した保険を「新生命保険料」、平成23年12月31日以前に契約した保険を「旧生命保険料」と分けて取り扱うことになりました。
また、保険期間が5年未満の生命保険の中には、控除対象から外れるものがありますので注意しましょう。

支払った生命保険料が生命保険料控除の対象になるかどうかは、秋頃に保険会社などから送られてくる控除証明書で確認することができます。
(参照:No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等 国税庁

生命保険料控除の申請書の書き方

生命保険料控除は「給与所得者の保険料控除申告書」という書類に記入します。

契約日が平成24年1月1日以降の「新生命保険料」と、契約日が平成23年12月31日以前「旧生命保険料」は申告書のなかで、「新」、「旧」という表示で区別されています。

生命保険料控除の計算方法

契約日が平成24年1月1日以降の「新生命保険料」と、契約日が平成23年12月31日以前の「旧生命保険料」とは、計算方法が異なりますので注意が必要です。

生命保険料控除の計算方法

契約日が平成24年1月1日以降の「新生命保険料」の計算方法

年間の支払保険料に対する控除額は下記の通りです。

年間の支払保険料等控除額
2 万円以下支払保険料等の全額
2 万円を超え 4 万円以下支払保険料等× 2 分の1 +1 万円
4 万円を超え 4 万円以下支払保険料等× 4 分の1 +2 万円
8 万円を超一律 4 万円

平成23年12月31日以前に契約した「旧生命保険料」の計算方法

年間の支払保険料に対する控除額は下記の通りです。

年間の支払保険料等控除額
2 万 5,000 円以下支払保険料等の全額
2 万 5,000 円を超え 5 万円以下支払保険料等× 2 分の1 +1 万 2,500 円
5 万円を超え 10 万円以下支払保険料等× 4 分の1 +2 万 5,000 円
10 万円を超一律 5 万円

「新生命保険料」と「旧生命保険料」両方の契約がある場合の計算方法

年間の支払保険料に対する控除額は以下の通りです。

適用する生命保険料控除控除額
新契約のみ生命保険料控除を適用「新生命保険料」に基づき算定した控除額
旧契約のみ生命保険料控除を適用「旧生命保険料」に基づき算定した控除額
新契約と旧契約の双方について生命保険料控除を適用「新生命保険料」に基づき算定した新契約の控除額と「旧生命保険料」に基づき算定した旧契約の控除額の合計額(最高 4 万円)
※各控除額を合計した金額が生命保険料控除額になります。なお、控除額の上限は12万円です。

生命保険料控除を計算する時の注意事項

年末調整での支払保険料は、その年に支払った保険料の金額から、その年に受け取った剰余金や割戻金を、差し引いて計算します。また、主契約と特約の支払保険料等を比較して、それに応じて剰余金の分配等の金額を計算し、それぞれの保険料等から差し引きます。

これらは保険会社などから届く控除証明書に書かれているので、よく確認して計算しましょう。

また、たくさんの生命保険に入っていて、書ききれないことがあります。その場合は控除の限度額である12万円を考慮して、控除額が最大額になる分の保険だけを記入してもかまいません。

年末調整で生命保険料控除を受ける時に必要な書類

年末調整で生命保険料控除を受ける時には、「給与所得者の保険料控除申告書」の会社への提出が必要です。

これは、年末調整の時期に勤務先から配布されます。その申請書に自分で正しく記入しましょう。それに加えて、各生命保険会社から届く控除証明書も必要です。こちらは毎年秋頃に封書やはがきなどで手元に届くため、必ず保管して確認しておきましょう。

年末調整のときにこれらの書類を勤務先に提出して、年末調整をしてもらいます。勤務先が年末調整をスムーズに行うためにも、早めに必要な書類を用意し、申請書への記入なども早めに行いましょう。

まとめ

年末調整の生命保険料控除は、一般生命保険だけでなく、介護医療保険や個人年金保険などを組み合わせることが可能です。

控除の上限は決まっているため、最大限の控除を受けたい場合は、保険加入の際に、今後の人生設計はもちろん、生命保険料控除も考えて保険会社に相談してみましょう。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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