• 作成日 : 2015年6月30日
  • 更新日 : 2018年9月13日
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社会保険の種類

社会保険の種類

社会保険の種類

「社会保険」とは、国民が生活するうえで直面するさまざまなリスクに備えて事前に保険に加入し、いざというときに生活を保障する制度です。

社会保険のなかには公的年金、介護保険、公的医療保険、労災保険、雇用保険といったさまざまな種類があります。今回は、一般的な社会保険の種類とその概要を説明します。

公的医療保険

社会保険の代表的な存在でもある公的医療保険とは、加入者とその被扶養者が病気や怪我などで入院など治療を受ける必要があるときに治療費の一部を負担してくれる制度です。日本国民は、公的医療保険の加入義務があり、これを「国民皆保険制度」といいます。

公的医療保険にもいくつかの種類があり、その運営は、国や企業、市町村などが行っています。どの保険に加入したとしても、同じ治療を受けた場合には同じ保険料が適用されますので、医療は全国場所を問わず平等です。

公的医療保険の種類は、以下のとおりです。

1.健康保険

健康保険とは、業務外の理由で病を患ったり外傷を負ったときやそれによって休業した場合、また出産や死亡に備えるための公的な医療保険制度をいいます。

保険者は、健康保険組合に加入している組合員以外が被保険者となる協会けんぽや、大手企業や同業種の企業グループでつくられる健康保険組合です。被保険者である従業員及び会社が報酬に応じた保険料を支払うことにより、いざというときに保険給付を受けることができる制度です。

2.船員保険

船員やその被扶養者が業務外の理由で病気や怪我をしたときやそれによって休業した場合、また出産や死亡時に備えるための公的な医療保険制度をいいます。保険者は協会けんぽです。

もともとは船員に関するほぼすべての社会保険部門を司る制度でしたが、年金部門は厚生年金保険制度へ、職務上疾病は労災保険制度へ、失業部門は雇用保険制度へと、それぞれシフトされ、現在は「健康保険制度に相当する部門」と「船員の独自給付制度」のみを司る社会保険制度となりました。

3.共済組合等

国家、地方公務員や、私立学校の教師が加入する医療保険制度です。共済組合等とは、正式には法律により組織されている共済組合である、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会または日本私立学校振興・共済事業団を言います。なお、保険者は各共済組合です。

4.国民健康保険

本来は、農家や個人事業主を対象とする医療保険制度で、昭和13年に作成されました。制定当初は組合方式でしたがあまり普及しなかったため、市町村運営方式が義務づけられました。

現在は、健康保険制度に加入していない農家、自営業者、退職者などを対象とした、業務外の理由での病気や怪我、出産・死亡時に備えておく公的な医療保険制度をいい、保険者は市町村や国民健康保険組合です。

5.後期高齢者医療制度

75歳以上の人や、65歳以上75歳未満で一定の障害をもち、後期高齢者医療広域連合の認定を受けた人の疾病や負傷、または死亡した場合に必要な給付を受けられる公的な医療保険制度で、保険者は後期高齢者医療広域連合です。

公的年金

公的年金とは、主として、老後までの長い期間に社会経済がどのような変化をしたとしても、老後を迎えたときにはこれまでと同水準の暮らしができるような年金の支給を保障するための制度で、加入条件によっていくつかの種類があります。さらに、障害・死亡により一定の要件に該当する場合に、年金の支給を保障する制度でもあります。

なお、世代間扶養を行う公的年金ならではの特徴として、賃金や物価の水準の変動に応じて年金額水準を改定するしくみが取られています。また、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は公的年金への加入は義務づけられており、国民側には加入するかどうかの選択肢は与えられていません。

公的年金の種類を、以降に説明します。

国民年金

国民年金は、自営業者、会社員、専業主婦など、すべての国民に共通する年金制度です。老後を迎えたとき(老齢基礎年金)や負傷を負ったときや身体疾患などで障害が残ったとき(障害基礎年金)、加入者自身や加入者であった者が亡くなったとき(遺族基礎年金)に必要な給付が行われます。共済年金・厚生年金保険に加入している場合は、自動的に国民年金への加入をすることになります。

厚生年金保険

国民年金と同じく、高齢者・障害・亡くなったときに年金が支払われる制度です。
国民年金がすべての国民を対象とするのに対し、厚生年金保険はその名のとおり「保険」的な意味をもちます。主に会社員が加入者(被保険者)で、要件に該当した場合は被保険者やその家族を対象に年金を受けることができます。

共済年金

厚生年金保険と同じく、高齢者・障害・亡くなったときに年金が支払われる制度です。
共済年金の対象となるそれぞれの共済組合において、常勤の国家公務員、地方公務員が組合員、私立学校の常勤教職員が加入者となり、要件に該当した場合は対象者やその家族を対象に年金の給付が行われます。

介護保険

要介護認定または要支援認定を受けた65歳以上の人や、40歳以上64歳以下で特定疾病による介護や支援が必要と認められた人が日常生活を送るために受けることができる保険医療サービスやデイサービスなどの福祉サービスに関連する給付制度です。

労災保険

働いている者が業務・通勤において負傷・疾病・障害・死亡等にあった場合に、本人やその遺族(本人が死亡した場合)に保険が支払われる制度です。

労災保険料は全額を会社が負担し、毎年定期的に国に対し支払いを行うことが義務づけられており、万が一、従業員が業務中または通勤中に怪我や病気をした場合、国が会社にかわって治療費等の補償を行います。従業員はいざというときに確実に補償を受けられ、会社は多額の補償が必要になる不意の出費を避けることができます。

雇用保険

会社で働く人や働く意欲のある人の助けを行うための保険です。主なものとして、失業者の生活保障のための「求職者給付(いわゆる失業保険のこと)」があります。

その他、育児や介護をしている者や高齢者の雇用を継続するよう支給される給付金や、労働者自らの職業能力を高めるための教育訓練を受講した場合に支給される給付金など、雇用に関するさまざまな場面でサポートが受けられます。保険料は、会社と働いている者が決められた率で負担をしています。労災保険と雇用保険をまとめて労働保険と言います。労働保険も社会保険の一種です。例えば、「労働保険」である労災保険や雇用保険も社会保険の一種です。

まとめ

社会保険には公的な保険・年金制度全般を意味する広い意味があります。そのため、会社員だけでなく、会社を退職した人や高齢者、自営業者や主婦など幅広い層が加入しています。そして、すべての国民が直面する老いや障害、死亡に対する保障ができるようさまざまな種類の保険が用意されています。

監修:川本 祐介 (社会保険労務士)

税理士法人ゆびすい
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