厚生年金保険の加入年齢と受給年齢について

厚生年金保険はいつから加入でき、いつまで保険料を納めることができるのか。また、いつから厚生年金を受け取ることができるのか。これらを理解することは、老後の生活を維持するうえでとても重要になります。

そこで、今回は、厚生年金保険の加入年齢と受給年齢について解説していきます。

加入年齢

国民年金保険の加入年齢は、原則20歳から60歳までです。厚生年金保険は、会社等に入社した時点から原則70歳までの加入となります。

20歳になる前に就職した場合でも、就職をした時点での加入が原則で、加入の下限年齢は設定されていません。つまり、高校卒業後すぐに就職すれば18歳、中学卒業であれば15歳ということになります。

会社等を退職した場合は厚生年金保険からは脱退することになります。もっとも、再就職することで、再び厚生年金保険に加入することができます。

なお、退職しなくても、70歳の誕生日を迎えると自動的に厚生年金保険の資格を失います。(例外:高齢者任意加入被保険者)

受給開始

国民年金保険は65歳が受給開始年齢となっています。一方、厚生年金保険の場合はやや複雑で、年金制度改革における受給年齢の引き上げに伴い、生年月日により開始年齢が異なる調整規程がことなります。

受給内容には「報酬比例部分」と「定額部分」とがあり、それぞれ受給条件が異なっています。

60歳から「報酬比例部分」と「定額部分」がもらえる人

昭和16年4月1日以前生まれの男性
昭和21年4月1日以前生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、61歳から「定額部分」がもらえる人

昭和16年4月2日〜昭和18年4月1日生まれの男性
昭和21年4月2日〜昭和23年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、62歳から「定額部分」がもらえる人

昭和18年4月2日〜昭和20年4月1日生まれの男性
昭和23年4月2日〜昭和25年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、63歳から「定額部分」がもらえる人

昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日生まれの男性
昭和25年4月2日〜昭和27年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、64歳から「定額部分」がもらえる人

昭和22年4月2日〜昭和24年4月1日生まれの男性
昭和27年4月2日〜昭和29年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和24年4月2日〜昭和28年4月1日生まれの男性
昭和29年4月2日〜昭和33年4月1日生まれの女性

61歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日生まれの男性
昭和33年4月2日〜昭和35年4月1日生まれの女性

62歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日生まれの男性
昭和35年4月2日〜昭和37年4月1日生まれの女性

63歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日生まれの男性
昭和37年4月2日〜昭和39年4月1日生まれの女性

64歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日生まれの男性
昭和39年4月2日〜昭和41年4月1日生まれの女性

以上のとおり、年齢が若くなるにつれて、年金の支払時期がどんどん遅くなることがわかると思います。これら区分に該当しない人は、原則どおり65歳からの受給となります。

今回は加入年齢と受給年齢について解説してきましたが、厚生年金の受給年齢については、例外として60歳から65歳までの間に支給される要件があり、やや複雑になっています。

厚生年金は、国民年金と共に退職後の生活を支える糧ともなる年金です。いつからどの程度支給されるのかを把握することは、その後の生活設計に影響しますので大切です。原則65歳から支給されることと、例外があることを覚えておき、必要なときに調べるようにしましょう。

まとめ

厚生年金は20歳から加入する国民年金とは異なり、厚生年金保険適用事業所に就職し、厚生年金保険に加入できる条件が整った時点で加入することになります。つまり、もっとも早い段階では15歳から加入することもあります。また、厚生年金保険の適用事業所を退職するか、原則70歳に到達することで脱退となります。

受給年齢については現在は調整期間を設け、60歳から65歳までの受給について調整を行っていますが、基本的には国民年金と同じ65歳からの受給です。こうした基本的な厚生年金の仕組み、受給開始時期などを把握しておき、将来の生活設計をすることが大切です。

HRプラス社会保険労務士法人 監修

HRプラス社会保険労務士法人
東京都渋谷区恵比寿を拠点に、HR(人事部)に安心、情報、ソリューションをプラスしていくというコンセプトのもと、全国の顧問先に対し、人事労務に関するコンサルティングを行っている。企業が元気にならないと雇用は生まれない、賃上げはできないとの思いから「人事労務で疲弊する日本中の経営者・人事マンを元気にする!」をミッションに掲げ、人事労務担当者の立場に立った人事労務相談、就業規則や諸規程の整備、IPO支援、海外進出支援、社会保険事務のアウトソーシングなどを展開。