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  3. 軽油にかかる税金の仕訳方法は?ガソリンとの違いをわかりやすく解説
  • 更新日 : 2026年1月8日

軽油にかかる税金の仕訳方法は?ガソリンとの違いをわかりやすく解説

監修:守山幸史朗(公認会計士・税理士)
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ディーゼルエンジンの車に使われる「軽油」には、ガソリンとは異なる種類の税金がかかっています。経理では、軽油を購入したときの勘定科目や消費税の扱いをどうすればよいか、迷うことが少なくありません。免税制度が適用されることもあるため、会計処理には正確さが求められます。

この記事では、軽油にかかる税金の種類や計算方法、購入時の仕訳例、免税制度などを、わかりやすく解説します。ガソリンとの違いにも触れながら、実務で役立つ知識を整理していきましょう。

目次

  • 軽油にかかる税金とは?
    • 軽油税・石油税・消費税の計算方法
    • 軽油税の免税制度
  • 軽油の会計処理と仕訳
    • 軽油の勘定科目
  • 軽油を購入した場合の仕訳
    • 現金で支払った場合
    • クレジットカードで支払った場合
    • 仮払金で支払った場合
  • 消費税の免税事業者の場合の軽油税の仕訳
    • 仕訳例:軽油100リットルを1リットルあたり税抜150円(うち軽油引取税32.1円)を税込16,179円で購入(免税事業者)
    • 簡略仕訳例:全額を車両費で処理
  • 軽油税の仕訳に関する注意点
    • 税区分を誤って「課税」にしてしまう
    • 軽油引取税は費用として「損金算入」できる
    • 軽油とガソリンの仕訳の違いを混同しない
  • 軽油とガソリンの仕訳の違い
    • 軽油とガソリンの税金の違い
    • 仕訳の違い(例)
  • 軽油税は非課税なので仕訳で区分して処理しよう

軽油にかかる税金とは?

軽油を購入する際には、商品代金に加えて「軽油引取税(軽油税)」という地方税が加算されています。このほか、消費税や石油税も含まれており、会計処理を行う際は、それぞれの内訳を正しく理解しておく必要があります。

この章では、軽油にかかる税金の仕組みと、免税制度の基本について説明します。

軽油税・石油税・消費税の計算方法

軽油の価格には、次の3つの税金が含まれています。

  1. 軽油引取税:地方税。1リットルあたり32.1円(全国一律)で課税
  2. 石油税:国税。原油輸入時に課税され、商品代金に反映されている
  3. 消費税:商品代金に対して課税(10%)

実際に軽油を購入する際には、「税抜商品代金」に対して消費税が加算されるという仕組みです。

軽油税の免税制度

特定の用途で使用する軽油(農業用や土木用の機械・車両など)については、「免税軽油」として軽油引取税が免除される制度があります。免税となる軽油を購入する際は、免税証を販売業者に提出することで、税金分が差し引かれた価格で購入できます。

軽油引取税の免除・課税対象となる例

  • 農業用トラクター:免税対象
  • 土工工事用ブルドーザー:免税対象
  • 一般の営業車:課税対象

軽油の会計処理と仕訳

軽油は、事業用車両や建設機械など、さまざまな目的で使われます。経費として仕訳する際には、内容や使用目的に応じて適切な勘定科目を選ぶ必要があります。

軽油の勘定科目

軽油を購入したときに使われる勘定科目は、次のとおりです。

勘定科目用途・内容
旅費交通費軽油の燃料代・軽油税を旅費交通費とする場合
車両費軽油の燃料代・軽油税を車両費とする場合
燃料費軽油の燃料代・軽油税を燃料費とする場合
租税公課軽油引取税を個別に記録したい場合(任意)
仮払消費税支払った消費税を税抜で記録する場合

軽油の燃料代・軽油税は「旅費交通費」「車両費」「燃料費」などの勘定科目により処理され、勘定科目は、会社の会計方針や会計ソフトによっても異なります。部門別や用途別に勘定科目を分けておくと、業績管理面ではメリットがあります。

軽油を購入した場合の仕訳

軽油を購入する際は、支払方法によって仕訳が少しずつ異なります。また、軽油に含まれる「軽油引取税」は消費税の対象外のため、税区分をしっかり分けて記録することがポイントです。

ここでは、一般的な軽油購入(課税事業者で軽油引取税を含む取引)のケースをもとに、支払い方法別に仕訳を紹介します。

現金で支払った場合

軽油100リットルを1リットルあたり税抜150円(うち軽油引取税32.1円)で購入。

合計金額:16,179円(税込)

借方貸方摘要
車両費11,790円現金16,179円軽油商品代(税抜)
租税公課3,210円軽油引取税(非課税)
仮払消費税1,179円消費税(10%)
税抜価格:117.9円/L × 100L = 11,790円
軽油税:32.1円 × 100L = 3,210円
消費税:11,790円 × 10% = 1,179円

クレジットカードで支払った場合

上記と同様の内容を、会社の法人カードで支払った場合

借方貸方摘要
車両費11,790円未払金(カード会社)16,179円クレジットカードで軽油購入
租税公課3,210円軽油引取税
仮払消費税1,179円消費税(10%)

クレジットカードの場合、実際の支払いは後日なので「未払金」で処理します。

仮払金で支払った場合

従業員が仮払金を使って軽油を購入し、後日精算した場合

借方貸方摘要
車両費11,790円仮払金16,179円仮払金で軽油を購入
租税公課3,210円軽油引取税の分(非課税)
仮払消費税1,179円消費税(10%)

仮払金は、前もって渡しておいた金額と実際の使途を紐づける処理です。

消費税の免税事業者の場合の軽油税の仕訳

免税事業者とは、前々年の課税売上高が1,000万円以下などの法人や個人事業主で、消費税の申告義務が免除されている事業者を指します。この場合、軽油を購入しても仮払消費税を計上せず、税込金額を費用としてまとめて処理することになります。

仕訳例:軽油100リットルを1リットルあたり税抜150円(うち軽油引取税32.1円)を税込16,179円で購入(免税事業者)

借方貸方摘要
車両費12,969円現金16,179円軽油購入(消費税を含めた総額処理)
租税公課3,210円軽油引取税分(非課税)

免税事業者のため、仮払消費税を使わず、税込価格から軽油引取税だけを「租税公課」に分けて記録しています。仕訳をより簡略化したい場合は、下記のように費用を一括で処理することも可能です。

簡略仕訳例:全額を車両費で処理

借方貸方摘要
車両費16,179円現金16,179円軽油購入(消費税処理なし)

このように、免税事業者の場合は、税込金額での一括処理を行います。

軽油税の仕訳に関する注意点

軽油を購入する際の仕訳では、商品代金と軽油引取税の区別をしっかりつけることが大切です。ここでは、経理の現場で起こりやすいミスや、確認しておきたいポイントをまとめました。

税区分を誤って「課税」にしてしまう

軽油引取税は消費税の対象外ですが、会計ソフトの自動設定などで「課税仕入れ」として処理されてしまうことがあります。これを放置すると、消費税の申告内容に誤りが出てしまいます。

「租税公課」として記録する部分には「対象外」や「非課税」といった税区分を設定しておくのが安心です。

軽油引取税は費用として「損金算入」できる

軽油引取税は地方税のひとつですが、租税公課として費用に計上できる税金です。これは法人税の計算でも経費(損金)として認められます。

正しく仕訳しておけば、法人税の節税にもつながることがあります。

軽油とガソリンの仕訳の違いを混同しない

ガソリンには「ガソリン税(揮発油税)」が含まれており、仕訳の取り扱いが軽油とは少し異なります。ガソリン税は販売価格に内包されているため、分けて仕訳する必要はありません。

軽油では「軽油引取税」が非課税のため分けて処理するのが一般的ですが、ガソリンではガソリン税込みで処理することが多くなります。両者の違いを理解しておくことが大切です。

軽油とガソリンの仕訳の違い

軽油とガソリンはいずれも燃料費等として処理されますが、それぞれに含まれる税金の種類や、会計処理での取り扱いが異なります。この違いを理解していないと、消費税の処理や経費の内訳にズレが生じるため、注意が必要です。

軽油とガソリンの税金の違い

種類主な税金消費税の扱い税額の処理
軽油軽油引取税(地方税)消費税の対象外租税公課等として分けて処理
ガソリン揮発油税+地方揮発油税(国税)商品代金として消費税の対象になる税込総額で処理することが多い

軽油の方が会計処理が複雑ですが、ガソリンは販売価格に税金相当が含まれているため、仕訳はシンプルです。

仕訳の違い(例)

【軽油購入時(課税事業者/軽油引取税を分けて処理)】

軽油100リットルを1リットルあたり税抜150円(うち軽油引取税32.1円、消費税10%)で購入。

合計金額:16,179円(税込)

借方貸方摘要
車両費11,790円現金16,179円軽油購入分(税抜)
租税公課3,210円軽油引取税
仮払消費税1,179円消費税10%

【ガソリン購入時(税込で処理)】

ガソリン100リットルを1リットルあたり税抜170円で購入。

合計金額18,700円(税込)

借方貸方摘要
車両費17,000円現金18,700円ガソリン代(税抜)
仮払消費税1,700円消費税10%

ガソリンに含まれる揮発油税は商品代金として消費税の対象になるため、税込価格のうち税抜部分と消費税を分けて仕訳すればOKです。軽油のように税をさらに分解する必要はありません。

軽油税は非課税なので仕訳で区分して処理しよう

軽油を購入するときには、軽油引取税が加わるため、ガソリンとは違った仕訳処理が必要になります。とくに軽油税は消費税の対象外であるため、税区分を正しく分けることが、帳簿の精度にも税務対応にもつながります。

この記事では、軽油にかかる税金の仕組みから、勘定科目の使い分け、免税事業者の処理方法、ガソリンとの違いまでをわかりやすく整理しました。実際の仕訳では、税抜価格、軽油税、消費税をしっかり分けて処理することがポイントです。

会社の会計ルールや使用目的にあわせて、軽油税の仕訳を正しく処理し、スムーズな経理業務につなげましょう。

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  • 監修:守山幸史朗(公認会計士・税理士)

    2013年に公認会計士試験合格後、事業会社及び監査法人勤務を経て、2022年にもりやま会計事務所を開業。事業会社では経理・税務を、監査法人では上場会社・大会社・医療法人などの会計監査やリクルート委員を経験。独立後は主に関西の中小企業を中心に税務顧問のサービスを提供。趣味は魚釣り。

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