- 更新日 : 2026年1月27日
還付金の仕訳に使う勘定科目まとめ!法人と個人の場合の解説
確定申告によって、法人は法人税を、個人事業主は所得税を申告し納付します。また、確定する前の納付がある場合には、結果として納めすぎていることがあり得るでしょう。そのとき返してもらえる納めすぎた金額が、法人税または所得税の還付金です。
本記事では、法人税または所得税の還付金の仕訳に使う勘定科目と、具体例を解説します。
目次
還付金とは
還付金とは、納めていた税金のうち戻ってきた金額のことをいいます。どこか「得をした」ように感じるかもしれません。しかし実際には、払いすぎた税金が戻ってくるだけに過ぎません。会計上は、すでに仕訳済みのお金であるため、還付金も正しく仕訳する必要があります。
納めすぎていた税金が返ってくること
継続的に、法人税を納めている企業(法人)や所得税を納めている個人事業主は、年度の途中で一度税金を納める可能性があります。法人税では中間納付、所得税では予定納税と呼ばれ、税額は年度の業績確定前に前年度の実績に基づいて定められる金額です。
いずれの税額も今年度の業績が前年度と同じことを前提としているため、今年度業績が前年を大きく下回ると、確定した今年度の納税額が、中間納付や予定納税の税額を下回ってしまうことがあり得ます。そのような場合に返還されるのが還付金です。
他にも、納付後に減額更正や不服審査の採決などで取り消しとなった過納金や、誤って確定した税額を超過して納付した誤納金も、還付されることから還付金と呼ばれています。
還付される税額は、もともと納める必要のなかったお金です。そのため還付金には、還付されるまでの期間に対する利息に該当する還付加算金が加えられる場合もあります。
還付金が発生するケース
還付金が発生するのは、確定した納税額が中間納付または予定納税の金額より少ないケースです。いずれも事業年度の確定金額を想定しているだけであるため、業績の急激な悪化や、災害などによる損害の発生などによって、還付金が発生する可能性もあります。
法人税還付金の仕訳と勘定科目
ここでは、企業(法人)で発生する法人税の還付金を仕訳するときの具体例を解説します。法人税の中間納付で用いる勘定科目は、仮払法人税等です。中間納付後に還付金が発生したときは、次のように仕訳します。
確定した法人税が中間納付より少ないとき発生
確定した法人税が中間納付の金額より少ない場合は、還付金として新たに未収法人税等という勘定科目を用います。
・中間納付税額が300,000円だったが、法人税額が200,000円と確定した
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 法人税等 | 200,000円 | 仮払法人税等 | 300,000円 | 中間納付より還付 |
| 未収法人税等 | 100,000円 | |||
また、決算で赤字が確定し法人税が発生しない場合は次のように仕訳します。
・中間納付税額が300,000円だったが、決算により赤字が確定した
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 未収法人税等 | 300,000円 | 仮払法人税等 | 300,000円 | 中間納付より還付 |
その後、還付金が預金に入金された場合の仕訳は次のとおりです。
・未収法人税等として計上していた法人税還付金100,000円が預金に入金された
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 預金 | 100,000円 | 未収法人税等 | 100,000円 | 法人税還付金 |
還付加算金は雑収入で仕訳する
入金額に還付加算金が含まれている場合は、還付金とは別の勘定科目で仕訳します。還付加算金はこれまでの帳簿上発生していない金額です。新たに雑収入という勘定科目で計上します。
・還付金100,000円およびその3%が還付加算金として、あわせて預金に入金された。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 預金 | 103,000円 | 未収法人税等 | 100,000円 | 法人税還付金 |
| 雑収入 | 3,000円 | 法人税還付加算金 | ||
国税還付金の仕訳と勘定科目
個人事業主の場合、所得税の税額は確定申告によって確定します。それ以前に納付した予定納税額が、確定した所得税額より多ければ還付金が発生するため、仕訳が必要です。ここでは、個人事業主の確定申告で発生する還付金と、還付加算金の仕訳について解説します。
確定した所得税が予定納税額より少ないとき発生
所得税の還付金が、事業主個人の預金口座に入金されれば仕訳は必要ありません。事業用の預金口座に入金される場合は収入でも費用でもないため、事業主借という勘定科目を用います。
・事業主の所得税還付金150,000円が、事業用預金口座に入金された
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 預金 | 150,000円 | 事業主借 | 150,000円 | 所得税還付金 |
還付加算金は事業主借で仕訳する
還付金とあわせて還付加算金が入金された場合も、仕訳では貸方に事業主借を用います。しかし個人事業主の確定申告で還付加算金は、雑所得として申告しなくてはなりません。そのため還付金とは別に仕訳をしましょう。
・還付金150,000円とその3%が還付加算金として、あわせて預金に入金された
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 預金 | 154,500円 | 事業主借 | 150,000円 | 所得税還付金 |
| 事業主借 | 4,500円 | 所得税還付加算金 | ||
税金の還付金は適切に仕訳しよう
法人税や所得税の還付金は、どちらも税額が確定して初めて発生するかどうかがわかります。仕訳するときは直前の中間納付または予定納税の仕訳を確認し、未収法人税等など適切な勘定科目を用いることが大切です。
とくに個人事業主の還付金・還付加算金の仕訳には、事業主借という別の勘定科目を用います。雑収入などと間違えないよう注意しましょう。
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よくある質問
法人の還付金の仕訳はどうやる?
仮払法人税等から確定した法人税等を差し引いた金額を未収法人税等として計上します。詳しくはこちらをご覧ください。
個人事業主の還付金の仕訳はどうやる?
事業用預金口座へ入金された場合は、貸方に事業主借を用います。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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