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  • 作成日 : 2021年2月5日

支払手形とは?勘定科目の説明と仕訳例、書き方や取引の流れまで解説

中小企業の多くは、代金を決済する方法として支払手形を用いています。支払手形を使うことで、手もとに現金がない場合でも、代金を支払うことができます
ここでは、支払手形の概要や書き方、支払手形の勘定科目や仕訳例など帳簿付けの方法について詳しく解説します。

支払手形とは?

会社は商品を購入したり受けたりしたサービスに対して、代金を支払う義務があります。支払手形とは、その代金を今ではなく、後の支払期日に支払うことを約束するために作成される書類のことです。なお、支払手形は支払う側から見た名称です。同じ手形を受け取り側から見た場合は、受取手形とよびます。

支払手形には、約束手形為替手形の2種類があります。

約束手形とは?

約束手形は、商品などの買い手(振出人)と売り手(受取人)の2社間で資金のやり取りを行うための手形です。約束手形を作成した振出人は受取人に対して、記載されている金額を期日までに支払うことを約束します。

手形の期日になったら、受取人は銀行に約束手形を持ち込み、代金を受け取ります。受取人が銀行に手形を持ち込んだら、振出人の預金から代金が引き落とされます

為替手形とは?

為替手形は、商品などの買い手(振出人)と売り手(受取人)、代金の支払い手(名宛人)の3者間で資金のやり取りを行うための手形です。手形を振り出した会社に代わって、第三者が代金を支払います

振出人が売掛金のある取引先(名宛人)に対し、仕入先(受取人)への代金の支払を依頼するようなときに使われる手形です。

実務上、使われることは少ないですが、外国貿易の決済などで利用されることがあります。

支払手形と買掛金の違い

支払手形も買掛金も、仕入代金の支払手段です。支払手形は手形を振り出し、買掛金は振り出さないという違いはありますが、支払手形と買掛金の主な違いは、代金の支払方法と期日です。

支払手形は、受取人が銀行に手形を持ち込むことで、預金から代金が引き落とされるのに対し、買掛金は、買い手が売り手の口座へ振込をしたり、売り手が集金に来たときに現金で支払ったりします。

また、支払手形には期日がありますが、買掛金には期日がありません。一般的には、仕入れから支払いまでの期日は支払手形のほうが長いです。

支払手形を用いた取引の流れ

ここでは、一般的な支払手形である約束手形の取引の流れを見ていきましょう。支払手形の取引の流れは以下の通りです。

  1. 振出人は、商品の購入などに対して支払手形を振り出します。
  2. 受取人は期日になったら受取人の取引銀行に支払手形を持ち込み、期日に代金を受け取ります。
  3. 期日になると、振出人の口座から代金が引き落とされます(振出人は期日までに口座に支払金額を振り込んでおく必要があります)。

支払手形の書き方

ここでは、支払手形を記載する際のポイントを見ていきましょう。
支払手形

支払期日 
支払期日を記載します。

相手先
受取人の社名を記載します。

金額
金額を記載します。一般的には、チェックライターで印字します。手書きでも問題ありませんが、その場合は漢数字で記載します。

振出日
仕入先等の相手に、手形を渡す日を記載します。

振出人
自社の住所や名前、代表者の肩書と氏名を記載し、会社の銀行印を押印します。ゴム印でも問題ありませんが、この場合も会社の銀行印も押印します。

印紙
代金に応じた印紙を貼り付けます。

記載金額収入印紙
10万円未満非課税
10万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下600円
300万円を超え500万円以下1千円

支払手形取引の仕訳例

ここでは、支払手形(約束手形)の仕訳について見ていきます。

支払手形取引での仕訳は、一般的に、手形を振り出した時期日が到来し代金が支払われた時の2つが必要です。

「支払手形」の勘定科目を用いる

支払手形取引では、「支払手形」の勘定科目を用います。「支払手形」は、流動負債の科目になります。

では、仕訳を見ていきましょう。

1.商品購入と支払手形の振り出しが同時の場合

・手形振り出し時

仕入先から商品500,000円を購入し、約束手形で支払った

借方貸方
仕入   500,000円支払手形 500,000円

・期日が到来し代金が支払われた時
上記約束手形が期日を迎え、当座預金から500,000円が引き落とされた

借方貸方
支払手形 500,000円当座預金 500,000円

2.商品購入と支払手形の振り出しが別日の場合

商品購入時
仕入先に商品500,000円を発注し、配送された

借方貸方
仕入れ  500,000円買掛金  500,000円

手形振り出し時
仕入先が集金に来たため、約束手形で500,000円を支払った

借方貸方
買掛金  500,000円支払手形 500,000円

期日が到来し代金が支払われた時
上記約束手形が期日を迎え、当座預金から500,000円が引き落とされた

借方貸方
支払手形 500,000円当座預金  500,000円

支払手形を利用するときの注意点

支払手形を利用するときの注意点は、支払期日までに決済代金を支払口座に入金しておく必要があるということです。
もし、支払期日までに決済代金を支払口座に用意できない場合は、受取人に決済代金の支払いができず、約束手形が不渡りになってしまいます。

1回目の不渡りから6か月以内に2回目の不渡りを出すと、銀行取引の停止処分を受け、当座預金の取引と貸出取引が2年間できなくなります。もちろん銀行からの信用も失うため融資なども受けにくくなり、倒産する可能性が高くなります。

支払手形を利用する際には、資金繰りに注意することが、最も重要になります。

支払手形についてご理解いただけたでしょうか?

支払手形は、記載されている金額を期日までに支払うことを約束する手形のことです。約束手形と為替手形の2種類がありますが、主に約束手形が利用されています。債券の電子化が進み、以前よりも支払手形の利用は少なくなってきていますが、中小企業では、まだまだ利用が多いです。

支払手形は、現在、手もとに資金がなくても、商品を仕入れることができるため便利ですが、不渡りを出す危険もあります。資金繰りに注意し、賢く支払手形を使用することが重要です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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