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  • 作成日 : 2021年2月12日

勘定科目コードの決め方は?共通のルールはある?

企業の会計業務や会計ソフトへの入力で用いる勘定科目コードは、勘定科目を整理・管理する役割を持ちます。コード番号の付与ならび付与のルール関して、法的な義務付けはありません。しかし、事前に一定のルールを設けて作成しておくことで、経理や決算業務がより円滑に進められるでしょう。

勘定科目コードとは

勘定科目コードは名称のとおり、勘定科目に割り振るコード番号のことです。うまく活用することで、日々の仕訳や決算書作成などをスムーズに進められるようになります。

勘定科目の概要

勘定科目とは、法人や個人事業主が日々行う取引や仕入れなどの内容を、わかりやすく分類するための簿記科目のことです。

勘定科目を使うことで、「いつお金の出入りが発生したのか」「どのくらいの金額が動いたのか」「何にお金を使ったのか」などが正確にわかります。

具体的な理由は次のとおりです。

など

仕訳に使用する勘定科目には、現金買掛金利益剰余金など、さまざまな種類が存在します。

しかし実際には、資産・負債・純資産・収益・費用の5つに大別が可能です。

勘定科目の基本5グループ主な勘定科目
資産現金・売掛金受取手形・貸付金など
負債買掛金・支払手形借入金未払金など
純資産資本金・利益準備金・利益剰余金など
収益売上高・受取利息仕入割引・雑収入など
費用仕入れ・賞与・法定福利費広告宣伝費など

なお、勘定科目は必要に応じて自社オリジナルの名称のものを作れます。

一般的に普及している名称も多いですが、「必ずこの勘定科目名を使わなければならない」という法的な決まりはありません。

ただし、設定時には自社が管理しやすく、なおかつ経理担当や税務署の職員などの第三者に伝わりやすい勘定科目名にするべきでしょう。

>>勘定科目とは?仕訳に役立つ科目一覧をわかりやすく解説

勘定科目コードの概要

勘定科目コードとは、勘定科目ごとに数値や英字などを割り振ったコード番号のことです。

具体的には現金にコード番号「1110」と付与したり、買掛金にコード番号「4120」と付与したりすることなどが考えられます。

勘定科目に番号コードを割り振ることで、勘定科目を数値管理や入力が可能になるのです。

市販の会計ソフトには、あらかじめ勘定科目ごとに番号コードがセッティングされているケースが多く見られます。

勘定科目コードがない場合は自分で決められるのか

勘定科目コードも勘定科目と同じく自由に設定できます。

番号コードはあくまで自社管理用であり、コード番号自体を税務署や監査法人へ提出する必要はなく、法的にも問題はありません

また、会計ソフトを利用する場合も、既存の設定に加えて、新しい勘定科目や勘定科目コードを追加できます。

ただし、財務諸表の作成・提出時や確定申告の際に、自社の担当者やほかの関係者が混乱しないように整理しておきましょう。

新たに設定する際は、後述する日本産業規格(JIS)で決まっている番号や、自社ですでに使用している番号を参考にすることをおすすめします。

勘定科目コードの必要性とメリット

実は勘定科目コードを設定しなくても、仕訳や決算作業に支障はありません。

しかし、扱う勘定科目が多くなればなるほど、勘定科目コードで管理する必要性やメリットが出てきます。

ここからは勘定科目コードの必要性や用いるメリットデメリットについて解説します。

なぜ勘定科目コードが必要になるのか

勘定科目コードは、勘定科目を整理し管理するために必要です。

5つに大分類できる勘定科目とはいえ、仕訳で使用するために現金や買掛金などの性質ごとへ細分化すると、非常に多くの種類を扱うことになりかねません。

つまり、勘定科目をすべて理解して管理するのは困難だということです。

そこで、多くの企業があらかじめ勘定科目を系統や項目などの法則性を持たせ、対応した勘定科目コード番号を付与することで管理しやすくしています。

特に大企業の場合は、勘定科目の数や金額が増えることが想定されます。管理やトラブル防止の面から考えても、より一層勘定科目コードの必要性が高くなるでしょう。

勘定科目コードを設定するメリット

勘定科目コードを設定する、具体的なメリットは次のとおりです。

  • 会計ソフトやエクセルでの検索が容易になる
  • 日本語やアルファベットよりも、数字(テンキー入力)のほうが入力しやすくなる

上記のメリットによって、経理担当者の作業時間や労力、ストレスを軽減できます。

勘定科目コードを設定するデメリット

勘定科目コードを設定するデメリットは、以下のようなことが考えられます。

  • 自社で管理方法が確立しているときは、勘定科目コードに関するルールの変更で混乱を招く
  • 勘定科目コードを見ても取引内容がわかりにくく、勘定科目名のように日本語のほうが、一目で何を表しているのかがわかりやすい

このようなデメリットを解消するためには、勘定科目コードを設定するときに「どのような法則でコード番号を割り振るのか」「割り振ったコードや割り振り方自体がわかりやすいか」などを事前に検討しておく必要があるでしょう。

勘定科目コードの作り方・決め方

勘定科目コードを設定するために従うべき決まりはないものの、押さえておくべき作り方・決め方のポイントは存在します。

ここからは勘定科目コードの作り方・決め方について見ていきましょう。

勘定科目コードの割り振り方のルールを決める

はじめに、勘定科目コードをどのように割り振るのかについてのルールを考えます。

この時点で法則性・一貫性を持たせて設定することで、その後の管理や実務業務の円滑化が期待できます。

曖昧に勘定科目コードを決めてしまうと、勘定科目同士のコード番号が似通ってしまい、混乱したり法則性のない番号の並びで管理しにくくなったりするなどのトラブルに発展するかもしれません。

自社の経理ルールや扱っている商品、取引先などを参照にし、決算や確定申告がスムーズに進められる勘定科目コードを設定してください。

気をつけるべき点は次のとおりです。

  • 複雑な数字列にならないか(数値と英字が不規則に入り混じっているなど)
  • 流動資産関係は最初に1を付ける」「6桁以上は設定しない」などのルールは明確か
  • 経理担当者や経営者本人が理解できる、かつ忘れないルールであるか
  • 検索のことを考えたコード番号設定か

など

どう決めればよいのか迷ったときは、後述する日本産業規格に記載されている勘定科目コードを参考にするとよいでしょう。

例えば、「『流動資産の勘定科目コードA』に対して『流動資産は最初に1がついている』という日本産業規格に従い『1015』と設定する」といった例があります。

自社ルールと会計ソフト等のルールに従って勘定科目コードを設定する

新しく自社ルールを決めた後は、会計ソフトや既存の自社ルールなどを参照し、実際に勘定科目コードを決定します。

より管理しやすいコード番号を設定したい場合は、次の要素を意識してみてください。

  • 個人事業主や中小企業は、3桁でも十分対応できる
  • 一般的には4桁程度が覚えやすく管理しやすい
  • 2桁以下だと勘定科目の差別化が難しいので避ける

会計ソフトを利用している場合は、会計ソフトごとで決まっている登録方法を用いて勘定科目コードを追加し、入力時に正しく反映されるように操作する必要があります。

最終的には、自社が管理しやすい勘定科目コードにカスタマイズすることが大切です。

勘定科目コードは共通?

勘定科目コードは自由に設定できるものの、ほとんどの場合、ある共通の決まりを参照にして決められています。

「勘定科目コードには共通ルールがあるのでは?」という意見が見られるのは、このためです。

以下より、その共通の勘定科目コードについて解説します。

日本産業規格(JIS)で決められている勘定科目コードについて

日本産業規格(JIS・旧日本工業規格)では、1976年に商業や製造工業を営む株式会社が使用できるように、共通の勘定科目コードが規定されました(JISX0406)

以下4つの分類にて、4桁で規定されています。

日本産業規格の勘定科目コード分類概要
大分類コード(1000~9000)流動資産・流動負債・資本などの1桁目の分類
中分類コード(1100~9900)当座預金・短期債務などの2桁目の分類
小分類コード(1110や1220など)現金及び預金・投資有価証券などの3桁目の分類
細分類コード(1111や4111など)現金・支払手形などの4桁目の分類

たとえば、子会社前払費用の勘定科目コードは「1427」です。

大~細までの4桁は次のように決まっています。

  • (大)1000:流動資産
  • (中)1400:その他の流動資産
  • (小)1420:前払費用
  • (細)1427:子会社前払費用

日本産業規格にて多くの勘定科目コードが決められたものの、すべての勘定科目をカバーしているわけではありません。

JISX0406が制定されたのは1976年です。よって、その当時存在しなかった勘定科目の概念には対応していません

もし日本産業規格を参考にした際、該当の収入や支出などに合ったコード番号が見つからない場合は、オリジナルの勘定科目と勘定科目コードの設定が必要になります。

e-Tax等で使用する「EDINET対応の勘定科目コード」について

EDINET(エディネット)対応の勘定科目コードとは、e-Taxで財務諸表をCSV形式で提出する際に使用するコードを意味します。

EDINETとは、「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム」のことです。

2018年度の電子申告義務化の流れにともない、一定の法人は法人税の申告をe-Taxで行うことを義務付けられました。

その後、2020年4月以降よりCVS形式での提出も可能となっています。

CVS形式で提出するためには、あらかじめ国が定めた勘定科目名称と勘定科目コードが設定されている「エクセル形式の標準フォーム」を参考に作成することが必要です。

この勘定科目コードの設定のもとが、EDINETで規定されているコードになります。

こちらの対象は「法人税を申請する資本金1億円超の法人」や、その他の特別な法人のみなので、個人事業主(フリーランス)には直接関係ありません

勘定科目コードを理解し効率的な経理作業を!

勘定科目コードを設定することで、日々の経理業務や年度末の決算業務の効率化が見込めます。

やみくもに設定したり活用したりするのではなく、事前に一定の法則性を持たせてから作成することが重要です。

日本産業規格で規定されている番号コードも参考にしながら、自社が使いやすい勘定科目コードを作成してください。

【参考】
e-Tax 国税電子申告・納税システム
金融庁
JISC 日本産業標準調査会


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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