• 作成日 : 2022年12月23日

フードデリバリーで経費にできるもの・できないものまと

フードデリバリーで経費にできるもの・できないものまと

ウーバーイーツ配達員が収入を増やすためには、稼働回数を増やすほかに税金対策も重要です。フードデリバリーでは、自転車の購入費やガソリン代、通信費、駐輪場代などを経費として計上できます。

一方、業務とは関係がない税金や、本人にかかる保険料や年金などは経費に含められません。そこで今回は、フードデリバリーで経費にできるものとできないもの、経費計上の注意点について解説します。

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フードデリバリーの配達員で経費にできるものとは

一般的に経費にできるのは利益を出すために必要で事業との関連性を証明でき、かつ客観的に合理的な金額にとどまります。

ウーバーイーツの配達員で上記基準を満たすと思われるのは次の項目です。項目数が非常に多いため、漏れなく経費算入していけば、節税につながる可能性は高いでしょう。

  • バイク・自転車購入費
  • バイク・自転車修理代
  • ガソリン代
  • 保険料
  • 通信費
  • 駐輪場代
  • 交通費
  • 減価償却費

バイク・自転車購入費

配達用に購入したバイクや自転車の購入費用は、経費として処理できます。経費には資産を事業の用に供するための費用も含まれるため、義務である防犯登録費用も対象です。

勘定科目には消耗品費を使用し、10万円未満のバイクや自転車に費用を計上できます。逆に電動自転車のような10万円以上の高価なモデルに消耗品費は使えません。経費に計上できないわけでなく「固定資産」や「一括償却資産」など他の勘定科目で記帳します。

10万円以上の資産は使用による価値の低下を費用化する減価償却の仕訳も必要です。取得価額を法定耐用年数で除して、各年度に対応する費用を示します。

自転車の耐用年数は2年と規定されているため、15万円の自転車であれば、取得年度とその翌年に75,000円ずつ計上が必要です。

また、購入代金が30万円未満のバイクや自転車は「少額減価償却資産の特例」を活用して
取得年度に一括で経費計上する会計処理も認められています。

仕訳例)業務に使用する自転車を税抜7万円で購入し、防犯登録料として600円を支払った場合

借方
貸方
摘要
消耗品費
仮払消費税
支払手数料
70,000円
7,000円
600円
現金77,600円自転車

仕訳例)業務に使用する電動自転車を税抜15万円で購入し、防犯登録料として600円を支払った場合
借方
貸方
摘要
車両運搬具
仮払消費税
支払手数料
150,000円
15,000円
600円
現金165,600円電動自転車

バイク・自転車修理代

自転車の修理に要する費用は修繕費として計上が可能です。会計処理上は破壊・毀損した部分を直す修繕なのか、資本的支出なのか区別する必要があります。

名目上は修理であっても、改良して機能や部品など新たな価値を追加した場合「資本的支出」に該当します。バイクや自転車の改造や部品を高性能なものに取り換えた場合は、修繕ではなく資本的支出です。

資本的支出の会計処理は資産として考え、固定資産の取得原価に加えます。さらに、年度末には減価償却の処理が必要です。

事故や故障で壊れた部品を修理する修繕費の仕訳例を紹介します。

仕訳例)業務に使用する自転車の修理費用として5,000円を支払った場合

借方
貸方
摘要
修繕費5,000円現金5,000円自転車修理費用

ガソリン代

仕事中や仕事現場までに向かうための移動に要したバイクのガソリン代は経費に算入できます。ガソリン代を経費に算入する場合、勘定科目には「車両費」「旅費交通費」「燃料費」などさまざまな可能性があります。

いずれの科目でも問題ありませんが、重要なのは途中で勘定科目を変更しないことです。年度中に科目を変えると混乱を招き、下手をすると税務署に利益操作を疑われる可能性があるためです。

ウーバーイーツのガソリン代は自己負担のため、経費をうまく活用して利益率を高めましょう。

仕訳例)ガソリン代10,000円を現金で支払った場合

借方
貸方
摘要
車両費10,000円現金10,000円ガソリン代

保険料

ウーバーイーツは配達員向けの対人賠償保険や、対物賠償保険を用意しています。補償金額は最大1億円と十分に思えますが、保険が利くのは配達中だけとなるため注意しましょう。

配達前や配達後、配達リクエストを待っている間の事故は補償対象外です。万一のリスクに備えるために、自分でも自転車保険に入っておく必要があります。令和4年7月から、自転車保険加入が義務化になったため、加入していない場合は法律違反になってしまいます。

保険料の仕訳は、1年以内の契約と1年を越える場合では、会計処理は異なることが特徴です。自転車保険は1年以内の契約が多いため、基本的に複数年契約の仕訳を考慮しなくても問題はありません。

仕訳例)購入した自転車の保険に加入し、年間保険料15,000円を一括で支払った

借方
貸方
摘要
支払保険料15,000円現金15,000円自転車保険料

通信費

ウーバーイーツでは配達のために、専用アプリやGoogle Mapなどを使う場合があります。
業務で使用したインターネット料金やスマホ代は、通信費として計上可能です。

ただし、経費化できるものは、あくまでも業務に使用した分だけです。業務専用のスマホを持っていない場合は、プライベートと業務の使用割合を決める必要があります。

一般的には、使用時間を基準として利用料金のうち、事業用の部分を計算します。

仕訳例)スマホの料金8,000円が事業用口座から引き落とされた。(プライベート5:業務5の割合)

借方
貸方
摘要
通信費
事業主貸
4,000円
4,000円
現金8,000円スマホ料金

駐輪場代

ウーバーイーツに使用するバイクや自転車を置いておく駐輪場代も経費に算入可能です。
勘定科目は駐車場の形態によって変わり、月極駐輪場は地代家賃、コインパーキングの場合は旅費交通費です。

ウーバーイーツでは配達場所が日々変わるため、コインパーキングを使うケースが多いかもしれません。自己申告だけでは、経費として認められない可能性もあります。領収書や請求書など、根拠書類を保管しておきましょう。

仕訳例)月極駐車場の費用として10,000円を現金で支払った場合

借方
貸方
摘要
地代家賃10,000円現金10,000円月極駐輪場

仕訳例)コインパーキングの費用として500円を現金で支払った場合
借方
貸方
摘要
旅費交通費500円現金500円コインパーキング

交通費

配達エリアまで電車で移動する場合の運賃は交通費として経費に計上できます。電車代のほか、バス代やタクシー代、高速道路の料金なども対象です。

Suicaのような交通系電子マネーを使用すると、乗車記録が履歴に残されます。紙で領収書を保管しておかなく必要がないため、手間も省けるでしょう。

仕訳例)自転車がパンクしていたため、電車を使って電車賃600円を支払い、配達先まで移動した

借方
貸方
摘要
旅費交通費600円現金600円交通費

減価償却費

購入費用が10万円以上の自転車は、決算時のタイミングで使用したときに起こる価値の減少分を減価償却費として計上します。中小企業や個人事業主の場合、30万円未満の固定資産は取得価額を一括で経費として処理できます。「少額減価償却資産の特例」といい、初年度に支出した全額をそのまま経費にできるのが利点です。

本特例は2年ごとに期限が延長されています。また、令和4年の税制改正によって、令和6年3月31日まで期限が延びました。上記期限内に取得し、事業の用に供した自転車やバイクであれば、問題なく利用できます。ただし、年間300万円が上限です。なお、青色申告を行っている事業者が対象であるため、残念ながら白色申告の方は利用できません。

仕訳例)決算で購入費用150,000円の電動自転車の減価償却費を計上した

借方
貸方
摘要
減価償却費150,000円少額減価償却資産150,000円電動自転車

30万円以上の車両運搬具の場合、自転車の耐用年数である2年で償却します。

仕訳例)決算で購入費用300,000円の電動自転車の減価償却費を計上した

借方
貸方
摘要
減価償却費150,000円車両運搬具150,000円電動自転車

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フードデリバリーの配達員で経費にできないもの

個人事業主で経費に計上できない項目には次のような費目があります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 事業主本人の国民年金、健康保険料
  • 住宅ローン
  • 借金
  • 事業主の健康診断料
  • スポーツクラブの会費

事業主本人にかかる費用は原則、経費計上できません。また個人事業主には福利厚生がないため、個人的に受けた健康診断の費用も対象外です。住宅ローンや借金も事業との関連性がないため、経費には含められません。

ウーバーイーツ配達員固有の事象として、配達中の飲料購入代を経費に含められるかどうかについての議論があります。

一般的な事業用の拠出の場合、明確な証明が難しく経費には算入できません。しかし、ウーバーイーツのような肉体労働の仕事においては、業務に必要なものとして経費算入できる可能性が高いです。

とくに重いものを運びながら自転車をこぐウーバーイーツは重労働であるため、水分摂取は必須といえます。

自動販売機の場合はレシートが出ないため、帳簿を作成して日付や金額を記載したリストを作成したり、クレジットカードの決済画面をスクリーンショットで保存したりする必要があります。

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フードデリバリーの配達員が経費にできるものは多い

自転車購入代や修理代、通信費などフードデリバリー配達員が経費に計上できるものはさまざまです。ただし、シチュエーションに応じて勘定科目が異なるケースもあることに注意してください。

自転車やバイクの購入費用は10万円以上だと固定資産を使用しますが、10万円以下は消耗品費です。ほかにも駐輪場代は月極は地代家賃を使用し、コインパーキングは旅費交通費で処理します。

スマートフォンの通信費のようにプライベートと併用するものは家事按分も忘れずに行いましょう。

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よくある質問

フードデリバリーの配達員で経費にできるものは?

経費にできるおもな項目は「バイク・自転車購入費」「バイク・自転車修理代」「ガソリン代」「保険料」「通信費」「駐輪場代」「交通費」「減価償却費」です。詳しくはこちらをご覧ください。

フードデリバリーの配達員で経費にできないものは?

経費にできない主な項目は「所得税」「住民税」「事業主本人の国民年金や健康保険料」 「住宅ローン」「借金」「事業主の健康診断料」「スポーツクラブの会費」などです。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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