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  • 更新日 : 2021年1月22日

貢献利益の意味とは?限界利益との違いや計算方法、損益分岐点の求め方

貢献利益

貢献利益とは、会社の経営状況を判断する重要な指標の1つです。広義には、限界利益と貢献利益は同じと考えられますが、狭義では限界利益と貢献利益の考え方は異なります。また、損益分岐点とも関係のある指標のため、どのようなものかを正しく理解しておく必要があります。
ここでは、狭義の考え方による貢献利益の内容や求め方を詳しく解説します。

貢献利益とは?

貢献利益の意味と計算方法

貢献利益とは、簡単に言うと、会社の経営において販売する商品を一つ売った時に儲けることができた利益のことです。貢献利益は、会社が商品やサービスの提供により儲けた売上高から、各単位ごとに原価や費用を引いて計算した利益のことで、商品ごと、部門ごとなど単位ごとに全体の収益にどれだけの貢献をしているかを表すことができます。

貢献利益を過去の数値を比較することで、商品ごと、部門ごとなどの単位ごとの競争力を分析することができるのです。

貢献利益を分析することで、各単位ごとに必要となっている経費も把握することができます。

また、貢献利益に影響を与える経費の中には、固定費変動費という概念があります。商品を製造したり、販売したりしてもしなくても必要となるのが固定費であり、状況に応じて変わるのが変動費です。

過去数年の貢献利益と経費を比較することにより、どの分野に力を入れて経営をするのか、どの分野に改善が必要なのかを分析できます。

>>固定費と変動費の違いとは?求め方や削減方法を紹介!

貢献利益と限界利益の違い

貢献利益と同じような考え方の利益に、限界利益があります。限界利益は、売上高から変動費を差し引いて求められる利益のことで、固定費と比較して利益がでているかどうかの判断を行うのに優れた指標です。

限界利益は以下の式で求めます。

限界利益 = 売上高 – 変動費

経費は、売上高に比例して変動する変動費と、売上高の大小にかかわらず、必要不可欠な経費である固定費の2つに分かれます。

求めた限界利益が固定費より上回っていれば利益が出ていますし、固定費より下回っていれば、利益は出ていません。

例えば、売上高500万円、変動費100万円、固定費200万円の場合の限界利益は、「売上高500万円-変動費100万円=400万円」です。固定費は200万円のため、会社の利益は200万円となります。

次に、貢献利益を見ていきましょう。

貢献利益とは、売上高から変動費と直接固定費を差し引いて求められた利益のことです。個別の商品や事業で利益が出ているかどうかの判断を行うのに優れた指標です。

貢献利益は以下の式で求めます。

貢献利益 = 売上高 – 変動費 – 直接固定費

貢献利益を計算するために必要となるのが直接固定費です。固定費には、直接固定費と間接固定費があります。

複数の商品や事業を扱っている会社では、その商品、その事業だけに直接必要な固定費があります。これを直接固定費といいます。たとえば、商品の広告宣伝費などです。

一方、個別の商品や事業に関係なく、会社全体として必要な固定費を間接固定費といいます。
たとえば、会社の地代家賃などです。

それでは、実際に貢献利益を計算してみましょう。

たとえば、ある事業の売上高1,000万円、変動費500万円、直接固定費200万円の場合の貢献利益は、「売上高1,000万円 – 変動費500万円 – 直接固定費200万円 = 300万円」です。
その事業を行うことで、300万円の利益を会社にもたらしていることがわかります。そのため、この事業は継続する必要があると判断されます。逆に、貢献利益がマイナスになる場合は、事業を閉めることも考えなければいけません。

このように、経営判断を主に会社全体で行う場合は限界利益を、主に個別の商品や事業で行う場合は、貢献利益を求めます。

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貢献利益率とは

貢献利益率とは、貢献利益を売上高で割ったものです。

貢献利益率は次の計算式で求めます

貢献利益率 = 貢献利益 ÷ 売上高 × 100%

たとえば、その事業の売上高1,000万円、貢献利益300万円の場合の貢献利益率は「貢献利益300万円÷売上高1,000万円×100%=30%」となります。

貢献利益率が高ければ高いほど、収益性の高い商品や事業となります。

商品や事業ごとの貢献利益率を求め、比較することで、どの商品や事業が会社に貢献しているのか、または貢献していないのかが判断でき、今後の事業方針の決定に役立てることができます。

貢献利益を用いて損益分岐点を求めよう

損益分岐点とは、利益が0円になる売上高のことです。つまり「売上高 – (変動費 + 固定費) = 0円」になる売上高のことをいいます。

損益分岐点の売上高を求めるには変動費と固定費を用います。そのため、貢献利益を用いて損益分岐点を求める場合には、広義の意味での貢献利益、つまり限界利益を使います。限界利益は「売上高 – 変動費 = 限界利益」となるため、限界利益 = 固定費になる売上高が、損益分岐点の売上高となります。

固定費と限界利益率がわかっている場合は、次の計算式で損益分岐点の売上高を計算することもできます。

損益分岐点の売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率

損益分岐点と限界利益を比べることで、現状の経営状態の確認と、今後の経営改善の方針を決定することに役立ちます。

たとえば、「限界利益が黒字だが、実際の売上高が損益分岐点の売上高に達していない」場合は、売上さえ伸ばせば順調に黒字が発生すると考えられます。
逆に、「限界利益が低いが、実際の売上高が損益分岐点の売上高に達している」場合は、利益に比べ経費が多いことが考えられるので、経費の見直しなどを行います。

>>安全余裕率とは?計算式や損益分岐点との関係を解説

貢献利益を活用して利益を最大化する経営判断を

複数の商品や事業を行っている会社では、どの商品や事業で利益が出ているのか、または利益が出ていないのかなどの判断がしにくいこともあります。しかし、貢献利益や貢献利益率を求めることで、どの商品や事業が会社の収益に貢献しているのかが判断しやすくなり、経営判断も行いやすくなります。

貢献利益を活用して、利益を最大化する正しい経営判断ができることが何よりも重要となります。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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