• 更新日 : 2024年1月15日

「自計化」って何だ?

会社を運営していると、本業への取り組みに注力するために、会計処理の全般を会計事務所に依頼するケースが多くあります。業績が順調に伸びていったり、経営方針上、業務内容が多岐にわたっていたりすると、会計に伴う処理も多くなってきます。

会計に必要な処理を会計事務所に依頼することは、それらの業務負担が本業に影響ないよう、会計処理を滞りなく進めるという観点に基づくものです。もし、自社の経理業務のより良い効率化のみを考えるならば、より適した取り組み方があるかもしれません。そのひとつが、「自計化」と言えます。

自社の経理処理業務の効率化のために、会計事務所や税理士事務所が推進する「自計化」について解説します。

経理処理の業務効率化に向けた自計化とは?

自計化という言葉が具体的な項目として定義されているわけではありませんが、一般的には、自社の経理処理の業務効率化のために、会計事務所の顧問先となる企業側が自社のパソコンを使用して、経理処理において必要となるデータを会計ソフトに入力していく運用方針を指します。自計化にはいったいどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

それらの主な点を以下にまとめてみましたので、ご覧ください。

自計化するメリットとは?

・コンピューターを使った即時の表計算や分析ができるため、現在の経営状態や業績をすぐさま把握することができる
・経理の処理を日々行うことで、ミスを軽減することができるだけでなく、不明な取り引きや入出金の内容を、見失うことなく思い出すことができる
・先々の業績の見通しを立てやすくなる
・リアルタイムに業績を把握できるため、経営方針の変更に伴う判断や対策が見えやすくなる
・会社運営に当たって必要となる資金繰りの状況を把握しやすくなる
・会計事務所に記帳の業務を代行しなくて済む分、本来の顧問業務である付加価値の高いサービスを受けることができる
・金融機関に対して、自社の信用度を増やすことにつながる

自計化のメリットとして考えられる主な点は、上記の内容となっています。最大のメリットはやはり、業績を即時に把握できるということにあるでしょう。それにより、今後の業績の見通しを立てやすくなりますので、先手を打った経営方針の転換や業績回復に向けた是正策を講じることができます。

自計化することによって生じるデメリットとは?

・自計化のやり方次第では、自計化を実施する前よりも作業量が大幅に増えてしまう場合がある
・経理処理上、専門的な知識の習得に時間を要してしまう
・経理上必要となるデータを自社で入力しているのにも関わらず、会計事務所の顧問料の抑制にはつながらない場合がある
・自計化しているにも関わらず、会計事務所から顧問としての付加価値のあるサービスを受けられないことがある
・自計化に向けて設備投資しなければならない場合がある

自計化のデメリットとして考えられる主な点は、上記のような内容となっています。自社での作業負担の増加がデメリットのひとつとなってしまうため、効率化に向けた自計化の計画的な導入が重要になってきます。

効率の良い自計化を行うポイントとは?

メリットとデメリットが挙げられる自計化ですが、自社にとってより良い効率化を図るためには、どのようなポイントに気をつけて取り組めばいいのでしょうか。主なポイントは以下の内容となっています。

・自社の経理担当の作業量軽減を視野に入れて自計化する
・会計事務所側から資金繰りの提案をはじめ会計上の高度な提案を受ける体制を構築する
・会社の代表者と実務に当たる経理担当者の双方が納得した自計化の形を構築する

これらのポイントが、自計化を実施する際には、とても重要になってきます。自社の経理業務効率化のために自計化を検討するときは、気をつけるようにしてください。

まとめ

経理業務の効率を上げることで、業績の把握や経営判断の精度向上につながっていく自計化には、さまざまなメリットとデメリットがあります。自計化のポイントとなるのは、それを取り入れた先にある導入効果をしっかりと見定めた上で、自社の形に合った自計化の取り組みを行うことと言えるのではないでしょうか。

関連記事

この依頼はどっち?具体例でわかる税理士と公認会計士の違い【5つの質問付き】
個人事業主が迷う「これって経費?」覚えてお得なQ&A29選!
上場予定の企業必見!絶対必要になる内部統制報告書とは


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事

会計の注目テーマ