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  • 作成日 : 2020年3月18日
  • 更新日 : 2020年3月18日

個人事業主も会計ソフトが必要?事業規模・場合別の選び方

個人事業主は、確定申告の会計業務で必ずしも会計ソフトを必要としません。しかし、昨今では個人事業主でも会計ソフトを使って会計帳簿を作る方が増えています。
そこで、この記事では個人事業主に会計ソフトが必要なケースと必要ではないケースについて解説。また、個人事業主向けの会計ソフトの選び方について、4つの判断基準をもとに説明します。

個人事業主が会計ソフトを必要とするケース

個人事業主の場合、本来は確定申告ソフトだけで年間の会計申告業務が完了します。しかし、以下のような事業規模の個人事業主のケースでは、会計ソフトが必要となるものと考えられます。

  1. 事務所や店舗を賃借契約して経営を行っている
  2. 従業員を雇用している
  3. 金融機関からの融資があり、毎月返済が必要
  4. 金融機関からの新規の融資が必要

1~3のケースでは毎月多額の支出が生じるため、毎月の収支状況の把握が必要となります。

また、4のケースでは、融資の申し込みの際に金融機関から直近での収支状況を説明できる試算表(月次ベースでの貸借対照表損益計算書)を求められます。

さらに、税務上においては、個人事業主が所得税の確定申告をする際に、青色申告による65万円の特別控除を受ける場合には、複式簿記の方法により適時に網羅的に会計処理することが求められます。損益計算書のほか貸借対照表を確定申告書に添付することが要件となるため、会計ソフトの利用が必須となります。

いずれのケースにおいても、リアルタイムで収支状況を把握していかなければならないため、会計ソフトが必要となります。

個人事業主が会計ソフトを必要としないケース

一方、個人事業主が会計ソフトを必要としないケースは、副業など事業規模が小さい場合です。
個人事業主の中には、メインの仕事やそこから得られる収入(会社からの給与など)があり、自身の収入アップやスキルアップなどを目的とする副業として事業を行っている人がいます。
その場合は、会計ソフトを導入すると逆にコストがかかるなどのデメリットがあるので、会計ソフトは必要ないでしょう。
たとえば、

  • 執筆業などのライティング業務
  • WEB製作
  • デザイン

などを副業としている個人事業主が多いことが考えられますが、その場合はメインの収入があるため、リアルタイムでの収支状況の把握も不要でしょう。

個人事業主にはどのような会計ソフトが向いているか?

では、会計ソフトが必要な個人事業主には、どのような会計ソフトが向いているでしょうか?
ここでは、それを判断する上で目安となる4つの基準をご紹介します。

1.どの程度簿記会計の知識を持っているか

会計ソフトを選ぶ際は、どの程度簿記会計の知識を持っているかが一つの判断基準となります。

簿記会計の知識がない方は、「売上入金」や「水道光熱費支払」など、視覚的にわかりやすい取引のワンフレーズを選択すれば仕訳が計上される会計ソフトが向いています。

一方、簿記会計の知識があれば、「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」などの伝票方式や、総勘定元帳方式から仕訳入力できる会計ソフトがおすすめです。

2.事業規模や従業員数はどの程度か

事業規模から会計ソフトを選ぶ方法もあります。

事業規模が小さく、個人事業主自身で会計ソフトを入力する場合は、預金口座と連携するフィンテック機能つきなど、入力業務が負担にならない会計ソフトが向いています。

逆に、事業規模が大きく、従業員が会計ソフトの入力業務を行う場合は、情報管理のため利用者ごとの利用制限機能(オペレーターは入力業務のみ可能で、収支状況の確認はできないなど)がついた会計ソフトがおすすめです。

3.「クラウド型」と「インストール型」のどちらにするか

会計ソフトには「クラウド型」と「インストール型」があります。

インターネット環境が整っており、PCやスマホなどデバイスを気にせず利用したい場合は、ブラウザから利用できるクラウド型会計ソフトがおすすめです。一方、インターネットにつながなくても利用できる会計ソフトを希望するなら、インストール型会計ソフトが向いています。

>>会計ソフトの導入はどう決める?

4.会計業務以外にも利用するかどうか

会計業務だけでなく、給与計算や支払管理業務にも利用したい場合は、それらの追加機能がオプションでついている会計ソフトを選ぶといいでしょう。

たとえば、給与計算などのオプション機能がついた会計ソフトを希望する場合は、仕訳計上に連動している会計ソフトがおすすめです。

クラウド型、インストール型ともに金融機関などとの連携による自動仕訳機能のある会計ソフトもあり、業務効率のアップが期待できます。

多くの会計ソフトメーカーでは、無料の試用期間を設定しています。それらの中からいくつか試用してから、自分にもっとも向いている会計ソフトを選ぶといいでしょう。

自身に必要な会計ソフトを入手して作業効率をアップしよう

会計ソフトは途中で投げ出さずに継続利用することが重要ですが、現状のご自身のケースに合わない会計ソフトを選ぶと継続利用が難しくなります。

そのようなミスマッチを防ぐためにも、まずは「現状で会計ソフトが必要かどうか」について考えてみましょう。

その結果「必要である」という結論が出た場合は、自分の簿記会計知識や希望する会計ソフトの種類、利用範囲などを考慮し、もっとも現状に適した会計ソフトを選ぶことをおすすめします。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:近藤洋志 (税理士・社会保険労務士)

東京税理士会・東京社会保険労務士会
学生卒業後、神奈川県の税理士事務所にて、法人、個人事業顧問決算申告業務および相続税、譲渡所得税など資産税業務に従事し、その後一大決心の末、東京都港区三田にて税理士事務所を開業。
同時に、社会保険の面からもクライアントのために支援したいと考え社会保険労務士資格を取得し、社会保険労務士事務所もあわせて開業。

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