• 作成日 : 2021年11月26日

立替金とは?仕訳方法をわかりやすく解説

立替金とは?仕訳方法をわかりやすく解説

立替金とは会社内外に関わらず、取引先や従業員などが本来負担すべき金銭を一時的に会社が立て替えた際に仕訳処理するための勘定科目です。立て替えは一時的なものとし、相手から返済してもらうことが前提です。

本記事では立替金の意味や、似ている用語との違いも含めて解説するとともに、実際の仕訳方法を具体例に沿って紹介します。

立替金とは

立替金とは、会社内外に関わらず、従業員や取引先などが負担すべき金銭を一時的に会社が立て替えた際に処理する勘定科目です。立て替えた金銭を後に受け取ることになるため、資産勘定科目の1つとして振り分けられます。

そのため、立替金として計上した後に金銭を返済してもらった際は、貸方としてもう一度仕訳をしなければなりません。

立替金に含まれる種類

立替金として扱われるものの範囲は広く、どのようなものが含まれるのかを理解しておく必要があります。基本的には、本来会社の従業員や取引先が支払うものが含まれると覚えておきましょう。具体的な立替金の種類は、以下の通りです。

【従業員への立替】

  • 保険料
  • 旅費
  • 給与の前貸し
  • など

【取引先への立替】

  • 配送料
  • 手数料
  • など

このように、立替金に含まれる種類は多岐にわたります。ただし、支払いのタイミングや経費計上の可否によって勘定科目が変わるため、状況に合わせた科目の判断が必要です。

立替金とよく似た用語

立替金とよく似た意味を持つ用語に「仮払金」「貸付金」「預り金」があります。従業員や取引先の費用を支払うものという共通点がありますが、仕訳に関しては明確な違いが存在します。

正しく仕訳をするためにも、各用語の意味を理解しなければなりません。それぞれの用語について立替金との違いを詳しく解説します。

立替金と仮払金の違い

仮払金とは、事前に概算で支払った費用を意味します。例えば出張の際、おおよそ必要な旅費を計算し、事前に社員へ渡す金銭は仮払金の1つです。また、営業所への小口資金として月にかかる予算から金銭を支払う場合も、仮払金として扱います。

このように、必要な資金を事前に支給するものが仮払金です。一方、立替金は必要な金額が明確になった後で支払います。また、仮払金は経費として計上することが見込まれた費用であり、債権を伴いません。

立替金は一時的に支払いをした分を返済してもらうことが前提です。詳しい違いについては、以下で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

立替金と貸付金の違い

相手の代わりに金銭を支払う点では共通している「貸付金」は、立替金に似た用語の一つです。貸付金は、従業員個人や取引先などに貸したお金を指します。

立替金との大きな違いは、支払われたお金の返済についてです。貸付金は返済期間が設けられており、約束した期日までに返してもらう必要があります。

一方で、立替金には特に明確な期日を定めないことが一般的です。そのため、一度立替金として処理した後、返済されず回収が難しい場合は、返済期間を設けて貸付金として計上しなければなりません。

また、相手に渡したお金の用途が明確に決められていない点も貸付金の特徴です。具体的な使用目的がはっきりしている場合は、立替金として処理できるでしょう。

立替金と預り金の違い

預り金は、本来会社が負担しない費用を、支払期限の前に従業員や取引先から預かって都度支払う金銭のことを意味します。

例えば、給与から天引きする社会保険料は、従業員の給与を一時的に預かり、本人に代わって第三者へ支払うため、預り金に該当します。また、天引きした給与を本人に支払う(返還する)のも、預り金の一つです。

立替金と預り金は、誰のお金を支払うかによって変わります。預り金は従業員や取引先の金銭を支払うものに対し、立替金は会社のお金を支払うものです。

そのため、支払いが必要な本人から先にお金を受け取っているか、後に返済してもらうかによって区別が可能です。預り金の詳しい内容については、以下のページにまとめてあるので参考にしてみてください。

立替金の仕訳例

立替金の仕訳をして帳簿に記載する際は、立て替え払いをした分と立替金を回収した分の両方が必要です。立替金はあくまで一時的に支払った金銭であるため、本来支払いの必要があった従業員や取引先などから回収しなければなりません。

ここでは、立替金の仕訳について例を交えながら詳しく解説します。

立替払いをした場合

立替金を支払った場合、立替払いをした旨を帳簿に記載しなければなりません。記載した金額は会社の「資産」として扱われます。

従業員個人へ立替したものを「従業員立替金」と呼びます。勘定科目については、会社内で統一されたものを使えばよいため、あらかじめ自社の勘定科目を確認しておきましょう。

立替払いの仕訳の例は次の通りです。

【例】会社役員の旅費として、20,000円を現金で立て替えた

借方
貸方
立替金
20,000円
現金
20,000円

【例】従業員が給与を前借したいと申し出たので、100,000円を普通預金から立て替えた

借方
貸方
立替金
100,000円
普通預金
100,000円

立替金を回収した場合

立替金を回収した際はその旨を記載しなければなりません。仮に立替金が長い間返済されないような場合には、立替金から貸付金へ変更する必要があります。

また、返済期間を設けることで、返済までの利息を計上することも可能です。どのような処理をするか検討したうえで進めましょう。

立替金を回収した際の仕訳例は、次の通りです。

【例】旅費として立て替えた20,000円を現金で回収した

借方
貸方
現金
20,000円
立替金
20,000円

【例】取引先で立て替えた手数料300円を普通預金で支払った

借方
貸方
未払費用
300円
普通預金
300円

立替金の消費税はかかるのか?

交通費や旅費といった自社社のために使った立替金は消費税の対象です。一方、取引先に支払った立替金は、相手先が使う材料やサービスに対して金銭を支払っているため、消費税の対象からは外れます。

消費税が必要かどうかを判断するためには、立替金の内訳を控えておく必要があります。例えば、申請手続きの手数料や製品の運送費を立て替えている場合、詳しい内容を控えることで消費税の対象からはずれるケースも少なくありません。

立替金について理解して仕訳を行いましょう

立替金とは、本来従業員が支払うはずの費用を会社が立て替えた際に使用する勘定科目です。また、取引先とのやりとりで会社が一時的に負担する費用がある場合にも適用されます。

ただし、立替金に似ている「貸付金」「仮払金」「預り金」との違いを理解しておかないと、正しく仕訳ができない可能性があります。立替金が発生した際の正しい仕訳の方法を理解して、スムーズな仕訳へとつなげましょう。

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よくある質問

立替金とは?

会社内外に関わらず、従業員や取引先などが負担すべき金銭を、一時的に会社が立て替えた際に処理する勘定科目です。詳しくはこちらをご覧ください。

立替金の消費税はかかる?

立替金は原則として消費税がかかります。自身が支払った金額は「課税仕入」、外注元に請求した金額は「課税売上」となります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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