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  • 作成日 : 2021年2月12日

先日付小切手とは?小切手との違いや仕訳方法まで解説!

金融機関との当座預金契約を結んだ企業のみが振り出すことのできる小切手ですが、そのなかでも「先日付小切手」は企業の信用力が試されるものです。今回は「小切手」と「先日付小切手」の違い「先日付小切手」を振り出すことのメリット・デメリットについて解説します。

先日付小切手とは?小切手との違いは?

小切手とは何か?

「先日付小切手」とは簡単にいうと超短期的な資金調達のために振り出す小切手のことです。
「先日付小切手」を解説する前に、まずは「小切手」の仕組みを説明しましょう。

企業が持つことができる預貯金口座のなかでも、当座預金は金融機関による審査を経て初めて開設できる特別な口座です。

金融機関と当座預金契約を結んだ企業は「小切手」を振り出すことができるようになります。
「小切手」を使う最大のメリットは利便性です。
普通預金が実際に口座を操作して現金の引き出しや振り込みを行うのに対し、当座預金は口座内に十分な預金残高があるという前提で、口座を操作することなくいつでもどこでも小切手を振り出して代金決済ができます。

映画のワンシーンで、金額の書いていない小切手を振り出し「君の好きな金額を書きなさい」というのがありますが、このようなセリフは口座の残高に自信があるからこそ言えることです。
また、多額の現金を持ち歩く必要がないので盗難や紛失等のリスクをなくすことができるのもメリットに挙げられます。

小切手を受け取った相手は振り出された日(振出日)以降、いつでも金融機関に取り立てに出して現金化できます。
小切手は受け取った時点で現金とみなされ、簿記会計においても小切手は「現金同等物」として取り扱われます。

便利な小切手にもデメリットはある

一見便利な小切手ですが、デメリットもあります。
小切手を振り出したものの、口座残高が不足していて取り立てに出した小切手が引き落とし不能になった場合、約束手形と同じく「1号不渡り」となります。
不渡りが2回発生すると金融機関との取引が全て停止となり、以降の企業間取引に多大な制約を受けるのです。

小切手取引は便利である反面、潤沢な資金力に裏打ちされた企業でなければ扱いづらいリスキーなものであることがお分かり頂けたでしょう。

先日付小切手とは何か?

では「先日付小切手」とは何でしょうか?
前段で説明しましたが、一般的に企業は当座預金に十分な残高があるという前提で小切手を振り出します。

しかし「今日は残高不足だが5日後には多額の入金がある」という状況で小切手を振り出し代金決済しなければならないとします。
「振出日」を今日としてしまうと、受取人は即座に取り立てに出すことができますので、当然小切手は不渡りとなってしまいます。

そこで受取人と申し合わせて、多額の入金がある5日後に取り立てに出してくれ!!と依頼するわけです。
その際、小切手の振出日を先の日付である「5日後」として記入することから「先日付小切手」と呼ばれています。

上記の例の場合、「先日付小切手」を振り出すことで5日間ではありますが、借入を行わずに代金決済を引き延ばすことが可能です。つまり超短期的な資金調達ができるというメリットがあります。

先日付小切手の仕訳方法!勘定科目は何を使う?

では「先日付小切手」の仕訳処理を例示してみましょう。
<例示:仕入の掛代金 2,000,000円を先日付小切手で決済した>

1.先日付小切手」の振り出し

小切手を振り出した側 小切手を受け取った側
買掛金 2,000,000円支払手形 2,000,000円
受取手形 2,000,000円売掛金 2,000,000円

「先日付小切手」は約束手形と同じく信用証券です。したがって代金決済時には手形同等物として処理します。

2.「先日付小切手」の取り立て

小切手を振り出した側 小切手を受け取った側
支払手形 2,000,000円当座預金 2,000,000円現金 2,000,000円受取手形 2,000,000円

受け取った側は、小切手に記載された先日付の振出日に取り立てに出します。金融機関は当座預金契約に基づき、振り出した側の当座預金から代金を引き出し受取人に渡します。

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先日付小切手の会計処理ってどうするの?不渡りになる可能性も

先日付小切手と約束手形の違い

前段のとおり「先日付小切手」は信用証券の一つであり、約束手形と同等物として取り扱われます。しかし「約束手形」と「先日付小切手」では決定的な違いがあります。それは「支払期限」です。

「約束手形」は振り出した時点で「支払期限」を双方承諾のうえ予め記載しておき、受け取った側は支払期限が到来するまで取り立てに出すことは出来ず、仮に取り立てに出したとしても金融機関は支払期日まで手形の決済をしてくれません。

これに対して「先日付小切手」には「支払期限」を記載する箇所がありません。
振り出した時点でいつでも取り立てが可能」という小切手の性質上、「支払期限」を券面に記載できないのです。

したがって「振出日」を、双方が承諾した先日付の「支払期限」で記載せざるを得ません。

先日付小切手の振出日には法的拘束力がない

ここで問題となるのが「先日付小切手」に記載された「振出日」には何ら法的拘束力がないということです。
約束手形の「支払期限」と違い、小切手法では先日付の小切手を金融機関に取り立てに出しても金融機関はこれを拒絶できない、とされています。

受け取った側が、先日付であるのをすっかり忘れて取り立てに出してしまうこともあります。ともすれば意図的に取り立てに出して不渡りに追い込む…という最悪のシナリオも想定されます。
結果、口座残高が準備でき出来ていない場合、たちまち不渡りとなってしまいます。

先日付での小切手決済は受取人との間で交わしたいわば口約束でしかありません。
振り出す側がいくら相手を信用していても防ぐことのできない「先日付小切手」最大のデメリットと言いえます。

先日付小切手を使う時は相手先との信頼関係が重要

単純な小切手取引であれば、振り出す側が口座残高をしっかり管理しておけば不渡りという事態は起きません。

しかし「先日付小切手」は取り立てのタイミングを合わせる必要があるため受け取った側の協力が不可欠です。
ハイリスクな「先日付小切手」を振り出す際には、相手先との信頼関係を充分に築いてから行いましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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