• 更新日 : 2026年9月16日

オペレーティング・リースで節税する仕組み・失敗例など総まとめ

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Pointオペレーティングリースの節税効果とは?

オペレーティングリースによる節税は、税金を減らすのではなく「課税の繰延べ」です。

  • 初期の減価償却費で課税所得を圧縮
  • 売却時に課税が戻る出口対策が必須
  • 元本割れ・為替・破綻リスクあり

Q. オペレーティングリースで節税できる仕組みは?

A. 匿名組合が航空機などを購入し、初期の多額の減価償却費を出資者に損失分配することで、本業の利益と相殺して法人税を圧縮します。

リース取引のうち、オペレーティング・リースを節税目的で行う企業は少なくありません。

特に、匿名組合を通じて航空機や船舶などをリース物件として購入し、多額の減価償却費によって損失を計上する方法が一般的です。

ここでは、オペレーティング・リースによる節税の仕組みに加え、投資の失敗事例やさまざまなリスクについて解説します。

そもそもオペレーティング・リース取引とは?

オペレーティング・リース取引とは、ファイナンス・リース取引に該当しないリース取引のことです。現行のリース会計基準では、リース取引をファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分けて処理します。

オペレーティング・リースはレンタルに近い取引

オペレーティング・リース取引は、リース物件を一定期間借りて使用するものの、借手がその物件を実質的に購入したとはいえない取引です。ファイナンス・リースでは、借手がリース物件の経済的利益を実質的に受け、使用に伴う費用も実質的に負担するため、売買取引に近い会計処理を行います。

オペレーティング・リースでは、リース物件に関するリスクやリターンの多くを貸手が負うため、借手側ではリース資産やリース債務を計上しない処理が基本です。

ファイナンス・リースに該当しない取引をオペレーティング・リースとして処理する

現行の会計基準では、リース期間の中途で契約を解除できないことまたはこれに準ずること、借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受できること、リース物件の使用に伴うコストを実質的に負担することなどを満たすリース取引がファイナンス・リースに該当します。また、実務上は、解約不能のリース料総額の現在価値がリース物件の合理的な見積現金購入価額の概ね90%以上であるか、解約不能のリース期間が経済的耐用年数の概ね75%以上であるかといった基準も用いられます。これらの要件を満たさないリースは、原則としてオペレーティング・リースとして処理します。

たとえば、短期間だけ利用する設備、更新頻度の高いIT機器、一定期間だけ使用する車両などは、契約内容によってオペレーティング・リースに該当することがあります。借手側では、リース料を支払った時点または発生した時点で、支払リース料や賃借料として費用処理します。

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リース料の設定方法にはどのような違いがある?

ファイナンス・リースとオペレーティング・リースでは、借手が支払うリース料の決まり方にも違いがあります。どちらもリース物件を使用する対価を支払う点は同じですが、貸手がどのように投資額を回収するかによって、リース料の考え方が変わります。

【ファイナンス・リース】取得価額や付随費用を回収できるように設定

ファイナンス・リースでは、貸手がリース物件の購入価額や付随費用、金利相当額などをリース期間中に回収できるようにリース料を設定します。借手がリース物件を長期間使用し、実質的に購入した場合に近い性質を持つためです。リース料の総額は、リース物件の取得にかかった費用の大部分をカバーする水準になりやすいといえます。借手側から見ると、毎月リース料を支払っていても、実態としては分割払いで資産を取得している取引に近いため、会計上も売買取引に準じた処理が求められる場合があります。

【オペレーティング・リース】残存価額を考慮して設定

オペレーティング・リースでは、リース期間終了後に物件を売却したり、再リースしたりすることを前提に、残存価額を見込んでリース料を設定します。貸手は、リース物件の取得価額からリース期間終了後の残存価額を差し引いた部分を中心に、リース料として回収します。そのため、ファイナンス・リースに比べると、借手が支払うリース料は低くなる傾向があります。貸手はリース期間満了後も物件を活用し、売却や再リースによって投資額の回収を図ります。

このような性質から、航空機、船舶、ヘリコプター、コンテナなど、長期使用ができ、売却時にも価値が残りやすい資産は、オペレーティング・リースの対象になりやすいといえます。

オペレーティング・リースが節税目的で使われる理由は?

オペレーティング・リースは、貸手側でリース物件を固定資産として保有し、減価償却費を計上する仕組みです。リース料収入と減価償却費の発生タイミングに差が生じ、結果として節税目的で活用されることがあります。

初期に大きな減価償却費を計上できる場合がある

オペレーティング・リースでは、貸手がリース物件を自社の固定資産として計上し、耐用年数に応じて減価償却を行います。リース料収入は契約に基づいて一定額ずつ計上される一方、減価償却費は資産の種類や償却方法によって金額が変わります。

特に定率法を採用できる資産では、取得初期に多額の減価償却費を計上できることがあります。リース開始当初はリース料収入よりも減価償却費が大きくなり、課税所得を圧縮できる場合があります。この仕組みが、オペレーティング・リースが節税目的で利用される理由のひとつです。

売却益への課税も含めて出口戦略を考えることが必要

オペレーティング・リースは、リース期間中だけを見れば節税効果があるように見える場合があります。しかし、リース期間満了後にリース物件を売却し、帳簿価額を上回る売却代金を受け取れば、固定資産売却益が発生します。その売却益には法人税などが課されるため、初期に減価償却費で圧縮した所得が、後の売却時に課税される形になることがあります。

つまり、オペレーティング・リースは税金を完全に減らすというより、課税のタイミングを後ろ倒しにする性格が強い取引です。活用する場合は、目先の節税額だけでなく、売却時の税負担、残存価額の見込み、再リースの可能性まで含めて判断することが重要です。

オペレーティング・リースによる具体的な節税効果は?仕組みは?

オペレーティング・リースを活用した節税スキームについては、企業が自らリース物件を運用するのではなく、投資先である匿名組合によって管理・運営されるケースが一般的です。

ここでは、日本型オペレーティング・リースの仕組みや、効果的な活用事例、出口戦略の具体例について解説します。

日本型オペレーティング・リースの仕組み

日本型オペレーティング・リースとは、投資家が匿名組合に出資を行い、その匿名組合が航空機や船舶などのリース物件の購入や運用を行うビジネスモデルです。

リース物件の運用を行う匿名組合では、オペレーティング・リース契約に基づくリース料収入に対し、減価償却費を差し引くことで損益計算を行います。これによって計算された匿名組合の損益は、出資者である投資家に対し、出資割合に応じた分配金として帰属することとなります。

多くの場合、匿名組合は投資家から集めた資金や金融機関からの融資によって、航空機や船舶などの大型のリース物件を購入し、オペレーティング・リースとして運用します。

リース初年度から数年にわたっては、特に定率法では多額の減価償却費を計上できるため、リース料収入を上回るケースが一般的です。このように、匿名組合側で損失が発生することで、投資家に対しても損失として分配されるため、投資家は本業の利益と相殺し、自らの課税所得を圧縮することが可能です。

その後、リース期間が満了した場合には、そのリース物件を売却することで、匿名組合側ではまとまった売却益(キャピタルゲイン)が発生することとなります。それによって、その分配金を受け取る投資家についても課税所得が増加するため、出口時に発生する利益については、適正な退職金の支給や、必要な設備投資・修繕等による将来の損金の発生時期などを考慮し、税負担と資金繰りを総合的に検討することが重要です。

「リース料収入<減価償却費」を活用した課税の繰延べ

日本型オペレーティング・リースのように、節税商品として取り扱われるオペレーティング・リースについては、リース期間の序盤に多額の減価償却費を計上して意図的に損失を発生させることで、納税額を圧縮する効果を発揮します。

特に現時点や近い将来の課税所得を圧縮したい場合に用いられるケースが多く、まとまった減価償却費を計上することにより、即効性のある税負担の軽減策として活用されます。

ただし、リース初期は減価償却費が大きく、損失が発生しやすい一方で、定率法の場合には、時の経過とともに減価償却費が次第に減少します。そのため、リース期間の後半には、減価償却費よりもリース料収入の方が大きくなり、かえって課税所得が増加する可能性も高まります。

また、最終的にリース物件を売却した場合には、売却価額が売却時点の帳簿価額を上回ると、売却益が発生し、その利益に対して課税されることがあります。

これらの側面を考慮すると、オペレーティング・リースの活用については、「節税」ではなく「課税の繰延べ」としての性質が強い取引形態だと言えるでしょう。

なお、平成17年度税制改正により導入された租税特別措置法67条の12(組合事業等による損失がある場合の課税の特例)では、匿名組合員(重要業務の執行に関与しない「特定組合員」)に分配される損失のうち、出資額を基礎に計算した金額(調整出資金額)を超える部分(組合等損失超過額)は、その事業年度の損金の額に算入されません。ただし、その後の事業年度において当該組合事業から利益(組合等利益額)が生じた場合には、過年度の組合等損失超過額をその利益の範囲内で損金算入できるため、超過部分の損失が永久に切り捨てられるわけではなく、損金算入のタイミングが繰り延べられる仕組みである点に注意が必要です。

事業承継のための自社株対策

日本型オペレーティング・リースなどのスキームについては、法人税の負担軽減だけでなく、贈与税や相続税対策として、自社株の評価額を引き下げる際に活用される場合もあります。

投資家である企業がオペレーティング・リースによって損失を発生させることで、一時的に自社株の評価額を引き下げられるため、そのタイミングで自社株を後継者へ承継する方法が一般的です。

退職金原資としての活用

オペレーティング・リースによる節税スキームについては、将来においてリース物件を売却した際に発生することが見込まれる売却益に対する「出口戦略」が必要不可欠です。

出口戦略が定まっていないと、最終的に多額の売却益に対して課税されるため、場合によっては、かえって全体の納税額が増加する可能性もあるでしょう。

このような「課税の繰延べ」における出口戦略の代表例としては、退職金への充当が挙げられます。リース物件の売却益を代表者などの退職金の資金源とすることで、売却によって得た資金を退職金の支給原資に充てながら、売却益と退職金による損益・資金収支を一体として計画できる場合があります。

新リース会計基準の導入で、オペレーティング・リースによる節税は影響を受ける?

新リース会計基準の導入により、オペレーティング・リースの会計処理には一定の影響があります。借手側では、従来のようにリース資産を計上しない処理が原則ではなくなり、使用権資産とリース負債を計上する方向へ変わる点に注意が必要です。

新リース会計基準とは借手のリースを原則オンバランス化する会計基準

新リース会計基準とは、2024年9月に企業会計基準委員会から公表された「リースに関する会計基準」です。2027年4月1日以後に開始する連結会計年度および事業年度から原則適用されます。大きな特徴は、借手側のリースについて、原則として「使用権資産」と「リース負債」を貸借対照表に計上する点です。

現行基準では、オペレーティング・リースは賃貸借処理として扱われ、借手側でリース資産やリース債務を計上しないケースが一般的でした。しかし、新基準の適用後は、契約により特定の資産を一定期間使用する権利を得ている場合、短期リースや少額リースなどの例外を除き、オンバランス処理が基本になります。

参考:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表|企業会計基準委員会

借手側ではオフバランスによる見え方の効果が小さくなる

現行基準では、オペレーティング・リースは賃貸借処理として扱われ、借手側ではリース資産やリース債務を貸借対照表に計上しない処理が一般的でした。そのため、資産や負債を増やさずに設備を利用できる点が、会計上の特徴のひとつでした。しかし、新リース会計基準では、借手のリースについて資産および負債を計上する方向へ変更されています。

適用対象企業では、オペレーティング・リース相当の契約でも、原則として使用権資産とリース負債を計上する必要があるため、オフバランスによる財務指標上の見え方のメリットは小さくなります。なお、新リース会計基準によって借手側の会計処理が変更されても、法人税上のオペレーティング・リースの取扱いがそのまま変更されるわけではありません。2025年度税制改正により、法人税上はオペレーティング・リースについて引き続き賃貸借取引として、契約に基づき債務が確定した支払賃借料を損金算入する取扱いが明確化されています。

そのため、新リース会計基準の適用企業では、会計上の費用計上額と税務上の損金算入額に差異が生じ、申告調整が必要となる場合があります。

参考:新リース会計基準に対応する改正|国税庁

貸手側の節税スキームは出口課税まで含めて判断する

オペレーティング・リースを使った節税は、主に貸手側がリース物件を固定資産として保有し、減価償却費を計上する仕組みによるものです。新リース会計基準でも、貸手側の会計処理については、借手側ほど大きな変更はないとされています。そのため、貸手側で初期に減価償却費を計上して課税所得を圧縮する考え方自体が、直ちに使えなくなるわけではありません。

ただし、リース期間満了後にリース物件を売却して利益が出れば、売却益に課税されます。つまり、節税効果は恒久的な税負担の消滅ではなく、課税時期の繰延べに近い面があります。新基準の導入後も、会計処理だけでなく、売却時の税負担や残存価額の見込みまで含めて検討することが重要です。

オペレーティング・リースの失敗事例は?

節税目的でオペレーティング・リースを活用する際には、いくつかのリスクがあります。

オペレーティング・リースの節税スキームを導入したものの、当初想定していたリターンが得られず、かえって大きな損失を被るケースもあるため、以下のような失敗事例についても理解したうえで、慎重な判断を行いましょう。

リース先の経営破綻

航空機リースなどでは、リース先の企業が経営不振に陥り、リース料の支払いが滞ったり、代わりとなるリース先を確保できなかったりする事例もあります。

リース先が倒産しても、リース物件は匿名組合へ返却されますが、新たな借手が見つかるまでの期間もメンテナンス代や保険料などのコストは発生し続けます。

また、経営破綻に伴い、弁護士費用などを負担するケースでは、投資時点で想定していた収益が得られずに元本割れを起こす事例もあります。

売却価額の下落

オペレーティング・リースは、最終的にリース物件を売却し、投資を回収することが前提となるビジネスモデルです。そのため、リース期間終了後に売却する計画の物件が想定した金額で売れないと、投資家の損益計画は崩れます。

航空機や船舶は市場の需給バランスや技術革新、事件・事故などによるブランドイメージの低下で短期間に評価が変動するリスクがあり、売却価額が下がることで、節税効果で得たメリット以上の損失を被った事例も存在します。

オペレーティング・リースで節税する際に注意すべきリスクは?

オペレーティング・リースについては、効果的に活用すれば税負担の繰延べや軽減につながる一方で、さまざまなリスクも存在します。

以下の代表的なリスクを把握したうえで、十分な効果が期待できるかどうかを検証しましょう。

キャッシュフローの流動性低下

オペレーティング・リースでは、長期契約の場合、リース期間が10年を超えるケースもあります。

リース期間中は投資額を自由に引き出すことができないため、自己資金の流動性が著しく損なわれる可能性も考慮しなければなりません。

特に経営環境が大きく変化し、本業での資金需要が高まった場合には、キャッシュフローの流動性低下が重大な影響を及ぼすリスクもあるでしょう。

元本保証がない

オペレーティング・リースでは、出資者の元本は一切保証されません。

そのため、リース先の倒産や、リース物件の資産価値低下によって売却価額が大幅に下落した場合には、当初の出資金を回収できず、元本割れとなる可能性も考えられます。

為替変動のリスク

オペレーティング・リースでは、リース先が海外企業のケースが一般的です。そのような場合には、リース料や売却代金が外貨建てとなるため、為替変動リスクが発生します。

円安局面では利益が増える一方、円高になれば売却益やリース料が目減りすることになり、投資効果が薄れる可能性もあります。

リース物件の資産価値低下

オペレーティング・リースの対象となる航空機や船舶については、さまざまな要因によって資産価値が増減しがちです。

たとえば、大規模なテロ事件や事故の発生、旅行業界の低迷、環境規制の強化、カントリーリスクなどにより、需要が急激に落ち込む可能性もあります。

最終的にリース物件を売却し、投資を回収することが前提となるため、リース物件の資産価値が低下した場合には予定した売却益を確保できず、投資家が大きな損失を被るケースもあります。

オペレーティング・リースによる節税が向いている企業は?

オペレーティング・リースによる節税は、単に納税額を減らしたい企業すべてに向いているわけではありません。初期に損失を取り込みやすい一方で、将来の売却益や資金拘束、元本割れリスクもあるため、利益計画や出口戦略と合う企業かどうかを見極める必要があります。

一時的に大きな利益が出ている企業

オペレーティング・リースによる節税は、リース期間の初期に大きな減価償却費を計上し、課税所得を圧縮する仕組みです。通常の利益水準を大きく上回る利益が一時的に発生している企業に向いています。たとえば、不動産売却益、大型案件の受注、保険解約益、役員退職前の利益増加などにより、その期だけ法人税負担が大きくなる場合です。

毎期の利益が少ない企業や赤字企業では、分配損失を活用しきれない可能性があります。節税額だけで判断せず、将来の利益見込みとあわせて検討することが重要です。

長期で資金を固定できる企業

オペレーティング・リースは、数年から10年以上の長期投資になることがあります。出資後は自由に資金を引き出せないケースが多く、途中解約や譲渡にも制限があるため、短期の資金繰りに余裕がない企業には向きません。反対に、当面使う予定のない余裕資金があり、本業の運転資金や設備投資資金を圧迫しない企業であれば、検討しやすいでしょう。

節税効果があっても、手元資金が不足すれば本業に支障が出ます。導入前には、納税額だけでなく、数年先までの資金繰り表を確認する必要があります。

出口時の課税対策を用意できる企業

オペレーティング・リースは、税金を完全になくすというより、課税を将来に繰り延べる性格が強い取引です。リース期間満了後に物件を売却して利益が出れば、その時点で課税所得が増える可能性があります。出口時に役員退職金、大規模修繕、設備投資、事業承継など、利益を受け止める計画がある企業に向いています。出口戦略がないまま導入すると、数年後に大きな売却益が発生し、結果的に税負担が戻ってくることがあります。導入時点で、投資開始から回収時期までの損益計画を作ることが大切です。

オペレーティング・リース節税と他の節税対策の違いは?

オペレーティング・リースによる節税は、初期に発生する減価償却費などの損失を活用し、課税所得を圧縮する方法です。税金を恒久的に減らすというより、将来の売却益などに課税を繰り延べる性格が強い点で、他の節税対策とは異なります。

オペレーティング・リースは課税の繰延べ効果が大きい節税対策

オペレーティング・リースは、匿名組合などを通じて航空機や船舶などに投資し、初期に発生する減価償却費を活用する仕組みです。投資初期には損失が出やすく、本業の利益と相殺することで法人税負担を抑えられる場合があります。一方で、リース期間満了後に物件を売却して利益が出れば、その時点で課税所得が増えます。

役員退職金や設備投資など、将来の利益を受け止める出口戦略が重要です。利益の発生時期を調整する手段として考える必要があります。

他の節税対策とは資金拘束やリスクの大きさが異なる

節税対策 特徴 注意点
オペレーティング・リース 初期損失により課税所得を圧縮しやすい 元本保証がなく、出口時に課税される可能性がある
役員退職金 退職時の大きな損金として活用しやすい 金額の妥当性や支給時期の設計が必要
設備投資 事業に必要な資産を取得しながら償却できる 投資回収の見込みがなければ資金負担が重くなる
保険活用 保障と資金準備を兼ねられる場合がある 税制改正や解約返戻率の影響を受けやすい
倒産防止共済 掛金を損金算入できる 解約時に益金算入されるため出口対策が必要

オペレーティング・リースは、節税額だけを見ると魅力的に見える場合がありますが、長期間資金が固定され、リース先の破綻、為替変動、資産価値下落などの投資リスクも伴います。他の節税対策と比較する際は、損金算入のタイミングだけでなく、資金繰り、リスク許容度、出口時の課税まで含めて判断することが大切です。

オペレーティング・リース節税は課税の繰延べとリスクを理解して活用しよう

オペレーティング・リースによる節税は、リース物件の減価償却費を活用して初期に損失を計上し、課税所得を圧縮する仕組みです。日本型オペレーティング・リースでは、航空機や船舶などへの投資を通じて、本業の利益と損失を相殺できる場合があります。ただし、税金を完全になくす方法ではなく、将来の売却益によって課税が戻る可能性があるため、課税の繰延べとして理解することが重要です。

また、元本保証がないこと、為替変動、リース先の破綻、資産価値の下落などのリスクもあります。導入する際は、目先の節税額だけで判断せず、資金繰り、出口戦略、他の節税対策との違いを確認したうえで検討しましょう。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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