- 更新日 : 2026年10月6日
リース会計基準とは?改正に伴う影響は?
設備を調達したい会社(借手)に代わってリース会社(貸手)が新規購入して貸借する取引のことをリース取引といいます。このリース取引に関する基準などを定めた「リース会計基準」が、2008年4月1日から適用されました。本記事ではリース会計基準や改正に伴う影響について解説します。ぜひ参考にしてください。
リース会計基準とは
リース会計基準とは、ファイナンス・リースやオペレーティング・リースなどのリース取引の種類、会計処理について定めた基準のことです。日本はファイナンス・リースの取引手法が国際的な手法と異なっていたため、国際的な基準に近づけるための見直しとして、2008年4月1日以後の会計年度および事業年度からリース会計基準が適用されました。
その後、2019年にIFRS(国際財務報告基準)でリースに関する大きなルール変更があり、IFRS16号として新リース会計基準が適用されています。
リース会計基準が適用されるのは、金融商品取引法の適用を受ける会社とその子会社と関連会社、会計監査人を設置する会社及びその子会社、そして「中小企業の会計に関する指針」などの対象とならない企業です。
この記事をお読みの方におすすめのガイド3選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
新リース会計基準の教科書
新リース会計基準を理解するにはこの資料!
新リース会計基準への対応を進めるにあたって「何を」「どのように」運用変更する必要があるか、基礎から実務まで、じっくり見直すことができます。
新リース会計基準に最短距離で対応するなら?
2027年度から適用される新リース会計基準に対応した、クラウド型のリース会計システムです。すでにご利用中の会計システムはそのままに、業務影響を最小化しながら利用することが可能です。
本資料では、特長や各種機能についてご紹介いたします。
リース契約のデータ化・リース識別・契約管理、大丈夫ですか?
リース契約の洗い出しに時間がとられていませんか?
マネーフォワード クラウド契約なら、契約書を取り込むだけでAIが新リース会計基準の要件に基づいてリース契約を自動で識別。
リース契約のデータ化・リース識別・契約管理をサポートします。既存のシステムとも連携してご利用いただけますので、他社会計システムや固定資産管理システムをご利⽤の企業もお気軽にご相談ください。
リース会計基準の改正について
2019年1月1日以降に開始する事業年度から、国際財務報告基準の「IFRS16号」が強制的に適用されることになりました。それによって、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースに大別されていたリースの取引区分が廃止されたのです。
従来のリース取引ではファイナンス・リースによる売買取引と同等のリースは、資産計上をする処理(オンバランス処理)を、オペレーティング・リースによる賃貸借と同等の取引では、資産として計上しない処理(オフバランス処理)をする判断がされていました。
しかし、新しくリース会計基準が改正され2019年1月1日以降に開始する事業年度からは、原則として全てのリース取引がオンバランス処理(資産計上)されることになります。
ただし、リース期間が12ヶ月以内のいわゆる短期リース取引や、少額のリース取引においては、従来通りオフバランス処理(資産計上をしない処理)が可能です。この少額とは、IASB(国際会計基準審議会)の基準により5,000米ドル(1ドル115円換算の場合は575,000円)以下と設定されています。
リース会計基準の改正による影響とは
リース会計基準の改正による影響は次のような点があります。
まず、新しいリース会計基準では、リースに該当するような取引内容であれば形式上の契約にこだわりません。そのため従来ではリースと判断されていなかった賃貸借契約が、リースとして認識される可能性がある点です。
さらに、区分が廃止されたことで、これまで資産計上をしていなかったリースも資産として計上しなくてはいけません資産として計上することに伴い、リース債務として負債の計上額が増え、貸借対照表上の総資産額が増額します。総資産額が増えることにより自己資本比率が低下することが考えられるでしょう。
その他、損益計算書においても影響を受ける可能性があり、仕訳や決算書類の作成において対応させる部分が多いため注意が必要です。
そもそもリース取引とは
そもそもリース取引とは、事業用設備を調達したい会社(借手)に代わってリース会社(貸手)が新規購入し、合意された期間中に貸借をする取引のことです。リース取引の詳しい内容について知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
リース取引は一見するとレンタルと似ていますが、契約期間が大きく異なります。レンタルの契約期間は、一般的に1日から1週間、長くても月単位での契約が多いです。それに対してリースでは、最低半年程度から10年程度という長期間の契約に向いています。それでは、リース取引にはどのようなメリット、デメリットがあるのかを解説します。
リース取引の3つのメリット
リース取引の主なメリットとして、初期費用が少なくても設備導入ができる、融資枠を使わない、管理に関わる手間を抑えることが可能という点などが挙げられます。
リース取引による設備の調達は、自社で新規購入するよりも大幅に初期費用を抑えることが可能です。また、中長期間で設備を借りる場合であれば、リース料金の月額料金はレンタルよりも割安に設定されるため、会社の財政面を圧迫しにくいことも強みでしょう。
また、リース取引は銀行から借り入れをする訳ではないため融資枠を使いません。さらにリース取引は、設備の所有権がリース会社(貸手)にあるため各保険料、固定資産税などは貸手が支払う必要があります。定期メンテナンスも貸手に行ってもらえる場合も多く、自社で所有するよりも管理の手間を抑えることが可能です。
リース取引の2つのデメリット
リース取引のデメリットとしては、リース料金の支払い総額が高いこと、リース期間終了後でも設備・物件などの所有権はない点などが挙げられます。
リース料金には、リース会社が新規購入した際の購入費の回収はもちろん、保険料やリース会社の利益となる手数料なども含まれているでしょう。したがってリース取引の支払い総額は、自社で設備を新規購入するよりも最終的には高くなってしまいます。
さらに、リース期間が終了しても借手である会社には所有権がありません。リース期間が終了しても、再び設備・物件などを使用するためにはリース料金が発生してしまうというデメリットがあります。
リース取引のメリット・デメリットについては、以下の記事も参考にしてください。
リース会計基準への理解を深め、柔軟に対応しよう
日本の会計基準は、国際的な基準に近づけるために年々、見直しがされて改正が行われています。その一環で、リース会計基準も改正され2019年1月1日以降に開始する事業年度からは強制適用になりました。
改正によって、特に貸借対照表や損益計算書などの決算書類で影響を受けてしまう部分があります。企業活動において徐々に「所有から共有へ」や「サブスクリプション」などが普及し始めているため、今後もリース取引は欠かせないものになると考えられます。
リース会計基準について理解を深め、改正に対応していきましょう。
使用権資産・リース負債の計算と仕訳は「マネーフォワード クラウドリース会計」で
新リース会計基準では、使用権資産とリース負債の計上額をリース料の現在価値から算定する必要があり、契約件数が多いほどExcelでの計算と台帳管理は限界を迎えます。
クラウド型リース会計システム「マネーフォワード クラウドリース会計」は、契約情報を登録すると使用権資産・リース負債を自動で算定し、適用時の影響額試算、リース台帳での管理、会計システムへ連携するための仕訳作成・CSV出力までを一連の流れで行えます。
判定や会計処理の最終判断は担当者が行う前提で、その計算と管理の負担を減らすツールとして活用できます。
詳しくは、マネーフォワード クラウドリース会計のサービス資料をご覧ください。
よくある質問
リース会計基準とは?
リース取引における会計処理について定めた基準のことです。2008年4月1日以降の事業年度から適用開始され、その後改正されて2019年1月1日以降に開始する事業年度からは新リース会計基準が強制適用です。詳しくはこちらをご覧ください。
リース取引とは?
リース取引とは設備を調達したい会社(借手)が希望するものをリース会社(貸手)が新規購入して、相互で合意した期間中に貸借をする取引のことです。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会計の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
新リース会計の関連記事
新着記事
-
# 会計・経理業務
損益分岐点比率とは?計算式や目安・改善方法を解説
損益分岐点比率とは何を示す指標? 損益分岐点比率とは、実際の売上高に対して損益分岐点売上高が何%を占めるかを示す経営指標で、低いほど売上減少への耐性が高いです。 計算式は「損益分岐…
詳しくみる -
# 決算
赤字とは?意味や黒字との違い・原因・税金への影響・改善方法を解説
赤字とは何か?黒字との違いは? 赤字とは、収益より費用が多く利益がマイナスになっている状態です。 営業・経常・最終赤字で意味が異なる 赤字でも均等割や消費税は発生する 欠損金は法人…
詳しくみる -
# 会計・経理業務
水増し請求とは?具体例や罰則・発覚時の対応を解説
水増し請求とは、本来支払われるべき金額を不正に増やして請求する行為です。取引先への過大請求だけでなく、従業員による経費の不正申請でも問題になります。 この記事では、水増し請求と架空…
詳しくみる -
# 会計・経理業務
食料品の消費税減税はいつから?対象品目や税率、外食・酒類の扱いを解説
食料品の消費税減税はいつから? 食料品の消費税は2027年4月1日から2年間、現行8%から1%へ引き下げられる予定です。 減税期間は2027年4月〜2029年3月末 酒類・外食は対…
詳しくみる -
# 勘定科目・仕訳
冗費とは?意味や経費との違い・会計処理・削減方法を解説
冗費とは、簡単にいえば「無駄な費用」「なくても事業に大きな支障がない支出」を意味する言葉です。ただし、「冗費」という勘定科目があるわけではなく、税法上の必要経費や損金と同じ意味でも…
詳しくみる -
# 電子帳簿保存法
証憑とは?読み方や種類・保存期間を解説
証憑とは何か?種類・保存期間を解説 証憑とは、領収書・請求書・契約書など取引の事実を裏付ける資料の総称です。 帳簿記録・税務調査の根拠資料になる 法人は原則7年、個人は5〜7年保存…
詳しくみる
会計の注目テーマ
- 勘定科目 消耗品費
- 国際会計基準(IFRS)
- 管理会計
- 会計帳簿
- キャッシュフロー計算書
- 予実管理
- 損益計算書
- 減価償却
- 総勘定元帳
- 資金繰り表
- 連結決算
- 支払調書
- 経理
- 会計ソフト
- 貸借対照表
- 外注費
- 法人の節税
- 手形
- 損金
- 決算書
- 勘定科目 福利厚生
- 法人税申告書
- 財務諸表
- 勘定科目 修繕費
- 一括償却資産
- 勘定科目 地代家賃
- 原価計算
- 税理士
- 簡易課税
- 税務調査
- 売掛金
- 電子帳簿保存法
- 勘定科目
- 勘定科目 固定資産
- 勘定科目 交際費
- 勘定科目 税務
- 勘定科目 流動資産
- 勘定科目 業種別
- 勘定科目 収益
- 勘定科目 車両費
- 簿記
- 勘定科目 水道光熱費
- 資産除去債務
- 圧縮記帳
- 利益
- 前受金
- 固定資産
- 勘定科目 営業外収益
- 月次決算
- 勘定科目 広告宣伝費
- 益金
- 資産
- 勘定科目 人件費
- 予算管理
- 小口現金
- 資金繰り
- 会計システム
- 決算
- 未払金
- 労働分配率
- 飲食店
- 売上台帳
- 勘定科目 前払い
- 収支報告書
- 勘定科目 荷造運賃
- 勘定科目 支払手数料
- 消費税
- 借地権
- 中小企業
- 勘定科目 被服費
- 仕訳
- 会計の基本
- 勘定科目 仕入れ
- 経費精算
- 領収書 経費精算
- 交通費
- 勘定科目 旅費交通費
- 電子取引
- 勘定科目 通信費
- 法人税
- 請求管理
- 勘定科目 諸会費
- 入金
- 消込
- 債権管理
- スキャナ保存
- 電子記録債権
- 入出金管理
- 与信管理
- 請求代行
- 財務会計
- オペレーティングリース
- 新リース会計
- 購買申請
- ファクタリング
- 償却資産
- リース取引


