1. クラウド会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」
  2. 会計の基礎知識
  3. 軽減税率対策補助金は3種類 対象者や申請期限を解説
  • 作成日 : 2019年6月25日
  • 更新日 : 2020年9月17日

軽減税率対策補助金は3種類 対象者や申請期限を解説

2019年10月1日より、消費税が8%から10%に引き上げられます。そこで多くの事業者の頭を悩ませているのが増税とあわせて導入される軽減税率です。

軽減税率によって一部品目は消費税8%に据え置きされるため、これまで一律だった消費税率が8%と10%の複数に分かれます。当然、事業者はレジや受発注システム等の対応に迫られますが、中小企業や小規模事業者なら補助金を受けられる場合も。今からしっかりと制度を理解し、日本初の複数税率導入に備えておきましょう。(執筆者:遠藤光太)

軽減税率対策補助金とは

8%と10%の消費税率が並行する軽減税率。複数税率を前提としていないレジや受発注システムを利用している事業者は、改修や買い替え等の対応をしなければなりません。そこで活用したいのが、政府が展開する制度「軽減税率対策補助金(消費税の軽減税率対応のためのレジ・システム補助金)」です。
軽減税率対策補助金は、軽減税率対応が必要となる中小企業・小規模事業者等に対して、複数税率に対応するレジや券売機の導入や改修、受発注システム、請求書管理システムの改修等に要する経費の一部を補助する制度です。

軽減税率対策補助金は3種類

軽減税率対策補助金は、大きく次の3種類が用意されています。「レジ」「受発注システム」「請求書管理システム」の導入・改修支援に分かれており、いずれにおいてもそれらのシステムを使って今後も継続的に軽減税率対象商品を販売・取引する事業者が申請対象になります。

A型:複数税率対応レジの導入等支援の概要

複数税率対応レジの導入支援はさらに次の6タイプに分かれています。

・A-1型:レジ・導入型
・A-2型:レジ・改修型
・A-3型:モバイルPOSレジシステム
・A-4型:POSレジシステム
・A-5型:券売機
・A-6型:商品マスタの設定

基本的には費用の4分の3が補助されます。ただタブレット端末をレジにする場合は補助率が2分の1になる等の例外があるので注意しましょう。補助額は1台あたり20万円が上限となります。
またレジ本体の他にもバーコードリーダー・クレジットカード決済端末・電子マネーリーダー等の機器も補助対象となります。

参考|複数税率対応レジの導入等支援

B型:受発注システムの改修等支援の概要

受発注システムの改修等支援は、原則、すでにEDI/EOS等の電子的受発注を利用している事業者が対象になります。指定事業者に改修等を依頼するか、事業者自身で行うかで次の2タイプに分かれています。

・B-1型:受発注システム・指定事業者改修型
・B-2型:受発注システム・自己導入型

B-1型は、事業者に代わってシステムベンダー等の指定事業者が代理申請を行います。一方、B-2型は事業者が自ら対象のパッケージ製品・サービスを購入して導入します。
補助率は、基本的には改修・入替にかかる費用の4分の3です。補助上限額は、発注システム側・受注システム側の改修・入替ごとに異なるので補助金ページで確認しましょう。

参考|受発注システムの改修等支援

後述しますが、B-1型は他の補助金とは申請期限が異なります。受ける補助金の種類と申請プロセス、スケジュールをしっかりと理解しておきましょう。

C型:請求書管理システムの改修等支援の概要

請求書管理システムの改修等支援は、軽減税率に対応するため「区分記載請求書等保存方式」の請求書を発行する事業者が対象になります。指定事業者にシステムの改修等を依頼するか、事業者自身でパッケージ製品を購入し導入するか、請求書発行の専用事務機器を改修・導入するかで次の3タイプに分かれています。

・C-1型:請求書管理システム(指定事業者改修・導入型)
・C-2型:請求書管理システム(ソフトウェア自己導入型)
・C-3型:請求書管理システム(事務機器改修・導入型)

基本的には補助率は4分の3ですが、請求書発行に必要となるプリンターやパソコン等は2分の1となります。
2023年に実施予定の「適格請求書等保存方式」(インボイス制度)を見据えた準備をすることが望ましいでしょう。

軽減税率対策補助金の申請方法

軽減税率対策補助金の申請方法は申請類型によって手順が異なります。基本的には、申請書(数枚)と、証拠書類(内訳の分かる支払いの証拠書類、製品の証明書等)で申請することができます。詳しくは軽減税率対策補助金が運営するサイトをご確認ください。

A-1型:レジ・導入型
交付申請について提出書類・申請書
A-2型:レジ・改修型交付申請について提出書類・申請書
A-3型:モバイルPOSレジシステム交付申請について提出書類・申請書
A-4型:POSレジシステム
交付申請について提出書類・申請書
A-5型:券売機交付申請について提出書類・申請書
A-6型:商品マスタの設定交付申請について提出書類・申請書
B-1型:受発注システム・
指定事業者改修型
交付申請・完了報告について提出書類・必要書類
B-2型:受発注システム・
自己導入型
交付申請について提出書類・申請書
C-1型:請求書管理システム
指定事業者改修・導入型
交付申請について提出書類・申請書
C-2型:請求書管理システム
ソフトウェア自己導入型
交付申請について提出書類・申請書
C-3型:請求書管理システム
事務機器改修・導入型
交付申請について提出書類・申請書

引用|軽減税率対策補助金とは

申請期限と導入・改修期限

申請期限よりも前にまずは導入・改修に期限があることに注意しておきましょう。導入・改修の期限を守れなかった場合、申請期限を守っても補助金を受け取れなくなってしまいます。

A型、B-2型、C型

まず、2019年9月30日までに導入・改修を行い、支払いが完了したレジ等が対象です。ポイントは「支払い」が含まれている点で、期日が迫ってきた場合には支払いのタイミングに調整が必要となる場合があります。
申請受付期限は2019年12月16日で、当日の消印有効です。

B-1型

最も期限までの期間が短く、改修・入替に着手する前の2019年6月28日までに交付申請を行うことが条件となります。その後、改修・入替が完了した後の「完了報告」を2019年12月16日までに申請を行ないます。受発注システムの改修・入替の完了期限(支払いの完了を含む)は2019年9月30日までとなっていることにも注意しましょう。

参考|B-1型:受発注システム・指定事業者改修型 (交付申請と完了報告)

今日からできることは?

軽減税率は全ての事業者に関わる制度です。まずは受けることのできる補助金があるかどうかをしっかりと調べて、対象がどの種類にあたるか確認しましょう。期限はもうすぐそこです。確認が取れたらすぐにでもスケジュールを立て、手続きに進むことをおすすめします。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:遠藤 光太

フリーライター。財務経理職の経験を活かし、会計や経理に関する記事を執筆している。

関連記事