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  • 作成日 : 2019年10月17日
  • 更新日 : 2020年9月23日

仕訳帳とは?書き方や記入例、帳簿付けの流れを解説

仕訳は日々の事業活動を記録しておくために欠かせない、大切な作業です。仕訳帳に記入することで、ひとつひとつの取引によって生じる勘定科目の増減について後からでもチェック可能にできます。正しい仕訳のやり方、仕訳帳への記載方法を習得しましょう。
仕訳に必要な勘定科目を理解し、どのような仕訳を行えば良いのかを解説します。仕訳から仕訳帳への記入、総勘定元帳への転記までの、一連の帳簿付けの流れも説明します。

仕訳とは

仕訳とは、ある取引を「勘定科目」を使って「借方(左側)」と「貸方(右側)」に分けることです。借方と貸方は、それぞれ同じ残高にする決まりとなっています。
勘定科目とは、取引で発生した金額が何に該当するかを示す名目のことで、「現金」や「売上」「給料手当」など、さまざまな種類があります。

仕訳帳とは

日付順に取引を記録する「仕訳帳」は、面倒臭がらず、毎日書き込まなければなりません。なぜなら、仕訳帳は、総勘定元帳とともに複式簿記においては重要な役目を果たす「主要簿」だからです。
取引すべてを仕訳帳に集約している点が、取引ごとに伝票を起こす伝票会計とは異なる点です。

仕訳の具体例

ある会社が、別の会社より20万円の現金を借り入れました。この取引を仕訳すると、以下のようになります。

借方貸方
現金 200,000借入金 200,000

数カ月後、この会社は借入金20万円を、現金で返済しました。この場合は次のような記載をします。

借方貸方
借入金 200,000現金 200,000

なぜ、借方と貸方が逆になるのでしょうか。その理由については、次の項目で解説します。

勘定科目には本来のポジションがある

それぞれの勘定科目は、後に作成される貸借対照表における「資産」や「負債」「純資産」という3つのグループ、あるいは、損益計算書で用いられる「収益」「費用」という2つのグループのいずれかに属します。
勘定科目は、どこのグループに属しているかで、仕訳作業のときの本来のポジション(借方にくるのか、貸方にくるのか)が決まります。
本来のポジションが借方なのは資産、費用で、貸方なのは負債、純資産、収益です。そして、勘定科目の金額が増えるときには本来のポジション、減るときには逆のポジションに記帳することになっています。
先述の「20万円を現金で借り入れた」場合には、現金は資産の勘定科目ですから、増える場合には借方にきます。そして、対応する負債の勘定科目は借入金とします。そして「借りていた20万円を現金で返した」場合には、現金が減るので貸方に、対応する借入金は借方にくるのです。

勘定科目の分類

なお、勘定科目の分類は以下のようになっています。

仕訳帳の記入例

仕訳帳とは、次のようなものです。

仕訳帳

日付摘要元丁借方貸方

 

 
 
 
 
 

 

仕訳帳は手書きする他に、Excelなどの表計算ソフトを使っても書くことができます。手書きの場合は普通の横罫のノートを使っても、仕訳帳として市販されているものを使っても、どちらでも作成が可能です。Excelなどの表計算ソフトを使うと、後に行う総勘定元帳への転記が簡単にできるというメリットがあります。

次に仕訳帳の各項目と記入内容をご紹介します。

日付

取引のあった日付を記入します。

摘要

勘定科目と取引の内容を記入する欄です。
上から順番に借方勘定科目、貸方勘定科目、取引の内容を記入します。
1つの勘定科目に1行を使って書くので、多くの勘定科目を用いる仕訳にはそれだけ多くの行を使用することになります。

元丁

総勘定元帳の転記先を示します。
総勘定元帳へ転記した際に記入するので、総勘定元帳への転記が済んでいることを示す符号になります。

借方

借方の勘定科目の金額を記入します。

貸方

貸方の勘定科目を記入します。

仕訳帳の書き方

それでは、実際に仕訳帳を書く過程でのポイントをまとめてみましょう。2月14日、現金での売上(チョコレート)が35,000円ありました。この仕訳の書き方を考えるときに注意するべきことは、以下のとおりです。

  1. この取引に該当する「勘定科目」を決める。
  2. 勘定科目が5つのグループのうち、どのグループに分類されているか確認する。
  3. 勘定科目を「借方」と「貸方」に振り分ける。

この場合、勘定科目は「現金」と「売上」になります。先に示した分類表を見ると、「現金」は「資産」に分類できます。
「資産」は借方ですから左へ記入します。同様に、「収益」に属する「売上」は貸方として右側に記入することになります。

日付借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
2月14日現金35,000売上35,000チョコレート

仕訳のポイントは勘定科目の増減にある

仕訳帳を書く過程では、「この取引において、この勘定科目は借方なのか貸方なのか」で悩むのではないかと思います。
勘定科目が属するグループを理解していても、取引が煩雑になってくるとすぐに判断するのは難しいものです。そのときは、勘定科目の金額が増えているか減っているかを踏まえて書き方を考えましょう。
5つのグループと借方、貸方の位置を示すと、以下のようになります。

貸借対照表

借方貸方
資産
増えるときは「借方」
負債
増えるときは「貸方」
純資産
増えるときは「貸方」
減るときは「借方」

損益計算表

借方貸方
費用
増えるときは「借方」
減るときは「貸方」
収益
増えるときは「貸方」
減るときは「借方」

帳簿付けの流れ

帳簿付けの流れとして仕訳帳の記入の次に行うものが、総勘定元帳への転記です。総勘定元帳は仕訳帳とともに経理における重要な帳簿、主要簿とされます。複式簿記の基礎となる帳簿なので、仕訳帳の記入から総勘定元帳への転記はしっかりとした理解の上、できるようになっておくことが大切です。

総勘定元帳は勘定科目ごとに作成するため、現金総勘定元帳や銀行総勘定元帳など、複数の総勘定元帳が存在することになります。仕訳帳が取引を時系列的に記入する帳簿であるのに対し、総勘定元帳は勘定科目ごとにどんな取引があったか、残高はどうなっているのかを把握することができる帳簿になります。

具体的な仕訳から仕訳帳の記入、総勘定元帳への転記までの流れ

では商品80,000円の売上について、仕訳から仕訳帳の記入、総勘定元帳への転記までを行ってみます。

9月8日、A食品会社は今度はYストアにクッキー80,000円を掛で売り上げました。
この場合の仕訳は

借方貸方
売掛金 80,000売上 80,000

となり、仕訳帳への記入は

仕訳帳

3頁

日付摘要元丁借方貸方
98(売掛金)80,000

(売上)

80,000
Xストアへの掛売上

となります。

総勘定元帳への転記は、売掛金と売上の総勘定元帳へ行います。転記する内容は相手勘定と金額です。

まとめ

取引ひとつひとつを借方と貸方に分けて記載する「仕訳帳」は、複式簿記にとって最も重要なものです。仕訳の仕組み、勘定科目の分類などをよく学び、正しい仕訳帳の書き方ができるようになりましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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