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  • 作成日 : 2020年4月20日

会計ソフトは毎年バージョンアップが必要?クラウド型とインストール型を解説!

会計ソフトは、仕訳データを入力することで帳簿類など、必要な書類の多くを自動で作成してくれるので便利です。企業や個人事業主で、会計ソフトを利用されている方も多いでしょう。

それでは、導入後、必要なメンテナンスはできているでしょうか?バージョンアップの案内が来たにもかかわらずそのままになっているということはないでしょうか。この記事では、会計ソフトのバージョンアップを怠ることでのリスク、クラウド型とインストール型でのバージョンアップの違いについて解説します。

会計ソフトの導入で満足してはいけない?

会計ソフトの中には、利用者自身がバージョンアップの作業をしなければならないものもあります。多くは手順に従ってインストールするだけでバージョンアップ作業は完了しますが、会計ソフトを複数のパソコンで使用している場合などでは作業工数が少しかかります。

特にひとりで経理まで行っている個人事業主では、バージョンアップが面倒で放置しているケースもあるのではないでしょうか。

会計ソフトのバージョンアップの内容次第では問題がないこともありますが、法令改正にともなうバージョンアップの場合は注意が必要です。法令改正に関連するバージョンアップが行なわれないままだと、法令改正に対応できない申告書を作成してしまう恐れがあります。

さらに、消費税改正など大きな税制改正が行なわれた際にバージョンアップが完了していなければ、計算に誤差が生じている可能性もあります。申告書などを作成中であれば、再度やり直しの手間がかかってしまうかもしれません。

会計ソフトでバージョンアップが行なわれる訳

会計ソフトは、さまざまな理由でバージョンアップが行なわれます。バージョンアップの内容が重要なものかどうかのヒントにもなりますので、どのような内容でバージョンアップが行なわれることが多いのか、一般的なバージョンアップの内容を簡単にみていきましょう。

法令や税制改正に対応するため

会計ソフトのバージョンアップの理由のひとつは、法令や税制に対応できるようにするためです。すべてが会計処理や会計ソフトの機能に直接影響するものではありませんが、税制については毎年見直しと改正が行なわれていますし、制度の変更には常に注意が必要です。

直近で、会計ソフトでの処理に大きな影響があったのは、一部を除き(軽減税率対象)消費税が10%に引き上げられた2019年10月1日から適用の消費税法の改正です。

会計ソフトから自動で申告書を作成している場合は、2020年1月1日以後の所得に対して適用される青色申告特別控除額の見直しなども影響してきます。

施行された法令や税制に準じた申告書でなければなりませんので、会計ソフトのバージョンアップの中でも法令や税制改正に関わるバージョンアップには特に注意が必要です。特に会計ソフトを使って申告書作成や固定資産の管理など一括で行っている場合は、より多くの機能に法令や税制改正が影響することがあります。

様式に対応するため

税制改正に対応するため、見やすくするためなど、さまざまな理由で申告書等の様式が変更されることがあります。2019年分の個人の確定申告書では「所得から差し引かれる部分」の欄に少し変更がありました。会計ソフトで申告書まで作成している場合は、バージョンアップが必要です。

機能拡充のため

法改正や様式変更など重要なバージョンアップ以外では、会計ソフトの機能拡充や利便性の向上などのためにバージョンアップが行なわれることがあります。法改正ほど重要な内容ではありませんが、使いやすさや会計処理の効率アップにメリットになることもあります。

そのほか

このほかにも、ユーザーインターフェース(利用者側の操作性)の向上、新しいOSのバージョンに対応するためのバージョンアップなどがあります。

このように、会計ソフトのバージョンアップといってもその内容はさまざまです。機能拡充やユーザーインターフェースなど、会計ソフト側の事情でバージョンアップされることもありますが、法改正などが絡んでバージョンアップされることもあります。可能であれば、バージョンアップの通知の際に、その内容を確認しておくと安心です。

クラウド型とインストール型のバージョンアップの違い

ここまで会計ソフトのバージョンアップの内容について簡単に説明しましたが、どのようにバージョンアップされるかは、クラウド型の会計ソフトとインストール型の会計ソフトでは違います。それぞれの会計ソフトのバージョンアップの違いをみていきましょう。

クラウド型

クラウド型は、ネットワークサーバーを利用したサービスです。データはネットワークサーバー上に保存されるため、インターネットに接続すれば基本的にはいつでもどこでも会計ソフトを利用できます。

  • 自動でバージョンアップ

クラウド型の会計ソフトの特徴は、利用者自身がバージョンアップの作業をする必要がないことです。会計ソフト側でバージョンアップが行なわれると、利用者の会計ソフトも自動でバージョンアップされるため、バージョンアップに伴って何かする必要はありません。

会計ソフトのバージョンアップについてあまり神経を使わなくて良いこと、忙しくてバージョンアップをし忘れていたということが防げる点で大きなメリットがあります。

  • 追加で費用がかかることは少ない

クラウド型の会計ソフトの多くは、月や年単位で一定の利用料が発生する仕組みを採用しているところが多いです。定期的に利用者が支払う利用料の中にバージョンアップにかかる費用も含まれていることが多く、バージョンアップがあっても追加で費用が発生することはほとんどないといえます。

バージョンアップの費用がいくらかかるのかなどの心配がなく、常に最新のバージョンで利用できる点もクラウド型の会計ソフトのメリットになるのではないでしょうか。

インストール型

インストール型は、会計ソフトを使いたいパソコンなどの端末にソフトをインストールしてサービスを利用します。オンライン環境が整っていなくても利用できるメリットはありますが、インストール済みの端末に利用が限られるサービスです。データ共有も可能ですが、違う端末で新しいデータを取り込みたい場合、エクスポートされたデータを読み込まなくては最新のデータが反映されません。バージョンアップについてもクラウド型の会計ソフトとは大きく異なります。

  • アップデートの対応が必要

インストール型のバージョンアップは利用者側が、使用している端末ごとに行います。会計ソフトの提供会社からアップデートの情報や期限が通知されることが多いですが、利用者が対応しない限りバージョンアップは完了しません。

バージョンアップの頻度は会計ソフトによってもさまざまで、年に1~3回程度であることが多いため、定期的に情報を確認しておく必要があります。特に、決算前など申告書作成にかかるバージョンアップについてはしっかり見ておく必要があるでしょう。

  • 追加で費用がかかることが多い

インストール型は、クラウド型のように定期的に利用料が発生しないものの、バージョンアップに伴い追加の費用がかかることがあります。使い勝手を良くするなど会計ソフトの利便性向上では費用がかからないこともありますが、法令や税制改正、機能追加では追加費用がかかることが多いです。

まとめ

会計ソフトをバージョンアップの観点から見ると、経理処理の時間を節約したい個人事業主、複数端末で会計ソフトを管理している会社は、特にクラウド型の会計ソフトの利用が向いています。常に最新の法令に従って会計業務を行なえるようにするためにも、クラウド型会計ソフトの利用を検討されるのも良いかもしれません。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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