1. クラウド会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」
  2. 会計の基礎知識
  3. EBITDAとは?意味・読み方・メリットや計算式まとめ
  • 作成日 : 2020年11月20日
  • 更新日 : 2020年11月20日

EBITDAとは?意味・読み方・メリットや計算式まとめ

EBITDAとは、M&A(企業の合併や買収)などで利用される指標です。Interest(支払利息)、Depreciation(減価償却)などの単語の意味がわかる人にはとてもわかりやすいネーミングだと思います。
この記事では、EBITDAについてわかりやすく解説します。

EBITDAとは?

EBITDAとは、財務分析上の指標の1つです。具体的には、税引前利益特別損益、支払利息、減価償却費を足して求める値です。
国によって異なる税率や財務諸表への特別損益の反映、負債の大きさによって異なる金利の影響、期ごとに異なる投資による償却費の影響などを取り払った収益力を見るための目安として、わが国でも2000年に広がり始めました。
EBITDAは営業利益に似た考え方であり、損益計算書から容易に計算できる指標として利用されていました。

EBITDAの読み方や日本語訳は?

EBITDA(イービットディーエー/イービットダー)は「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization」の略です。日本語へ訳すと「利払い前、税引き前、減価償却前、その他償却前利益」や「金利、税金、償却前利益」などのような意味になりますが、決まった訳語はありません。
EBITDAの定義としては、税引前利益に特別損益、支払利息、減価償却費を加えて算出される利益などとなります。後述しますが、EBITDAには統一された計算式というのがないため、一義的に決まった定義もありません。

EBITDAと営業利益の違い

EBITDAと営業利益の違いについてまず、上の図で確認してみましょう。
上から順に、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益税引前当期純利益を求める過程を示しています。EBITDAの簡易な求め方には、営業利益に減価償却費を加えたり、経常利益に支払利息と減価償却費を加えたりする方法があります。

図のように、シンプルに考えると営業利益に減価償却費を加えたものがEBITDAになります。つまり、キャッシュアウトのない費用である減価償却費をなかったものと考えるわけです。
EBITDAによって、ざっくりとですがその企業のキャッシュベースでの儲けがわかります。

さらに細かく見ていくと、国際会計基準IFRS)では損益計算に特別損益は入れません。
また、減価償却の考え方は国によって異なりますし、企業が過去の投資により大きな借金を抱え、支払利息が大きい場合もあります。
国際間でのM&Aなどでは、このような国や企業独自の方針などに左右されない「稼ぐ力」を見たいため、対象となる企業のEBITDAの推移が重要な判断要素となることもあります。

EBITDAの計算方法

EBITDA は、営業利益や経常利益から算出する方法など、いくつかの計算パターンが存在します。
統一された計算式があるわけではないため、EBITDAの計算対象となる企業情報によって臨機応変に考えられます。

上の図では2つのパターンを示しましたが、EBITDAの計算方法について代表的な例を挙げておきます。

  • EBITDA= 営業利益 + 減価償却費
  • EBITDA= 経常利益 + 支払利息 + 減価償却費
  • EBITDA= 税引前当期純利益 + 特別損益 + 支払利息 + 減価償却費
  • EBITDA= 当期純利益 + 法人税等 +特別損益 + 支払利息
          + 減価償却費

M&Aなどにおいて対象会社の純資産を上回る金額で買収した場合、その純資産を超えた部分の金額をのれん(営業権)といいます。
M&Aによって買収した会社は、のれん代を無形固定資産として資産計上し、一定の期間で償却することが一種の節税策ともなります。しかし、アメリカなど償却しない考え方の国もあります。したがって国際間比較において、のれん代が計上されている場合には減価償却費に「のれん償却」を加える必要があります。

EBITDAマージンで企業の収益性を測る

EBITDAマージンとは売上に占めるEBITDAの割合のことで、収益力の目安となります。
EBITDAマージン =EBITDA / 売上高

EBITDAマージンは、EBITDAを売上高で割った比率であるため、値が高いほど収益力が高いということです。
EBITDAマージンを上げるためには、経費を増やさずに売上高を増やすか、売上高は変わらなくとも経費を削減するかとなります。

EBITDAのメリット・デメリット

では、EBITDAの利用によるメリット・デメリットを見ていきましょう。

EBITDAのメリット

EBITDAを利用するメリットは、計算が簡単であり、財務諸表をもとに計算できることです。
次に、EBITDAは国際比較が容易であり、国や企業によるバラつきを無視することができます。
そして、EBITDAは投資の影響を取り除くことができます。減価償却費やのれんの償却費などが大きく正しい収益力に隠れてしまうことを防ぎます。

EBITDAのデメリット

2002年に起こったアメリカの通信業者であるワールドコムの破綻がきっかけとなり、EBITDAの欠点が浮き彫りとなりました。
ワールドコムがとった手法とはリース料と減価償却費の操作によるものでしたが、経営破綻してしまいました。
EBITDAの欠点とは、過剰な設備投資、M&Aにより生じた「損失」をマイナス要因として扱えないという点です。

EBITDAを正しく理解して経営に活かそう!

EBITDAは、厳密な意味でのキャッシュフローではなく、統一された計算式がないことからもわかるように、粗い指標です。
したがって、EBITDAやEBITDAマージンは、数多くある財務分析指標の1つとして捉え、キャッシュフロー計算書などから得られる情報も合わせて見ていきましょう。

【参考】主要国の減価償却制度の概要|財務省
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

【監修】マネーフォワード クラウド会計

会計・経理業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード クラウド会計が提供します。
取引入力と仕訳の作業時間を削減、中小企業・法人の帳簿作成や決算書を自動化できる会計ソフトならマネーフォワード クラウド会計。経営者から経理担当者まで、会計業務にかかわる全ての人の強い味方です。

関連記事