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  • 作成日 : 2020年4月23日
  • 更新日 : 2020年5月26日

簿記知識がなくても大丈夫?会計ソフトで作業効率アップするコツ

会計業務というのは、面倒で時間もかかるものです。ずっと手書きの帳簿やExcelの帳簿をつけている方は、「会計ソフトを導入した方が時間を節約できるのではないか?」と考えることも多いのではないでしょうか?
本記事では、会計ソフトを導入するなら知っておきたい最低限の知識と、会計ソフトで効率的に入力を行うコツを説明します。会計業務を効率化するために、ぜひ役立ててください。

入力する前に知っておこう!そもそも仕訳とは?

会計ソフトを使うなら、最低限「仕訳」について理解しておいた方がよいでしょう。簿記を使った会計業務は、仕訳からスタートします。

簿記全体の流れを知っておこう

仕訳を理解するためにはまず、簿記全体の流れを知っておきましょう。簿記とは、仕入・売上などの経済取引を数値に置き換える方法です。

簿記では日々の取引を帳簿に入力をしますが、帳簿入力をする目的は、最終的に「貸借対照表」「損益計算書」を作成することです。貸借対照表と損益計算書は、一般に「決算書」と呼ばれています。簿記のゴールは、決算書を作ることです。

簿記全体の流れは次のようになっています。

1.仕訳をする
簿記では、期中の取引の1つ1つについて、「仕訳」という方法で振り分けを行います。仕訳は「仕訳帳」に記録します。

2.仕訳を総勘定元帳に転記
仕訳帳に記録された仕訳は、勘定科目別に集計するために「総勘定元帳」に転記します。なお勘定科目とは、取引を分類するために使われる項目名(売上、仕入、売掛金買掛金、現金など)です。

3.試算表を作成
総勘定元帳で集計された内容をもとに「試算表」を作成し、誤りがないかを確認します。

4.決算書を作成
試算表に決算整理仕訳という決算特有の仕訳を加え、貸借対照表と損益計算書を完成します。

借方と貸方の勘定科目を決めるのが仕訳

簿記は「借方」と「貸方」の2つで成り立っており、借方を左に、貸方を右に書くのがルールです。仕訳では、取引を「売掛金」「売上」等の勘定科目を使い、借方と貸方に振り分けます。言いかえると、1つ1つの取引について、借方と貸方の勘定科目を決めるのが仕訳です。

例えば、「商品を売って現金1万円が入ってきた」という取引では、借方の勘定科目は「現金」、貸方の勘定科目は「売上」となり、次のような仕訳になります。

(借方)(貸方)
現金 1万円売上 1万円

勘定科目を決める時には、一般的に使われている勘定科目がしっくりこないこともあります。そのような場合には、自分で新しい勘定科目を作ってもかまいません。会計ソフトでも、最初から用意されている勘定科目以外に、新しい勘定科目を自由に設定できるようになっています。

>>会計ソフトの補助科目設定で経理作業がもっと便利に!

勘定科目は5つのグループに分かれる

勘定科目にはいろいろありますが、「資産」「負債」「純資産」「費用」「収益」の5つのグループのどれかに分類されます。5つのグループに分けられた勘定科目は、最終的に決算書に反映されることになります。「資産」「負債」「純資産」は貸借対照表に、「費用」「収益」は損益計算書に記載されます。

勘定科目は、5つのうちのどのグループに入るのかを意識しておくと、覚えやすくなります。例えば、「現金」や「預金」は資産、「買掛金」は負債、「通信費」は費用、「売上」は収益です。純資産は日常の仕訳ではあまり出てきませんが、「資本金」などが該当します。

会計ソフトをうまく使いこなしたい!入力のコツとは

会計ソフトを導入したら、仕訳を入力します。入力を効率的に行うには、いくつかコツがあります。以下、会計ソフトで仕訳入力を行う時のコツを説明します。

勘定科目のルールを決めておく

仕訳を入力しようとした時、どの勘定科目にすべきか迷ってしまうものがあります。例えば、ホームページ開設のためのレンタルサーバー代やドメイン費用は、「通信費」とも「広告宣伝費」とも考えられます。このような場合、勘定科目の決め方には絶対的なルールはないので、どちらを使ってもかまいません。「インターネット関連費」という勘定科目を新しく作る方法もあります。

ただし、同じ内容の取引なら、勘定科目も統一する必要があります。よく使うもので迷いそうなものは、最初にルールを決めておくとよいでしょう。

データ連携による自動入力を活用

会計ソフトには、パソコンにインストールするインストール型のものと、インターネット上でソフトを利用するクラウド型のものがあります。クラウド型の会計ソフトを利用すれば、銀行口座やクレジットカードとの連携機能を利用することが可能です。

あらかじめ連携機能の設定をしておけば、インターネットを通じて口座やカードの明細が会計ソフトに取り込まれます。自動入力された内容を確認すればよいだけなので、手間を省けます。

同じ種類のものをまとめて入力

仕訳を入力する時には、日付順に入力するよりも、同じ種類のものをまとめて入力するのがコツです。会計ソフトではデータは自動的に日付順になるので、入力時に日付が前後しても全く問題ありません。
会計ソフトでは、入力したデータを簡単にコピーできます。同じ種類の取引なら、前の仕訳をコピーし、日付を変えるだけで入力作業が終わります。

残高チェックは入力終了後

仕訳を入力した後、手元の資料の残高と会計ソフトの残高が一致しなければ、入力を間違っていることが考えられます。しかし、1件ごとに残高を確認していたのでは、時間がかかってしまいます。

入力する時には、先にまとめて入力作業を完了させた方がよいでしょう。入力が終わった後、最後に残高をチェックした方が効率的です。

Excelでデータを作成し会計ソフトに取り込む方法も

会計ソフトの中には、Excelデータをインポート(取り込み)できるものもあります。仕訳帳や現金出納帳を使い慣れたExcelで作成してインポートすれば、時間の節約になります。

会計ソフトによって、Excelファイルをそのまま取り込めるものもありますが、CSVファイルへの変換が必要なものもあるので注意しましょう。インポート用のExcelフォーマットが配布されている場合は、ぜひ活用することをおすすめします。

会計ソフトを使うには簿記の知識って必要?

簿記をきちんと勉強したことがなく、知識に自信がない場合には、会計ソフトを使いこなせるか心配になるでしょう。簿記初心者でも、会計ソフトは問題なく使えます。

簿記の知識があれば会計ソフトを効率的に使いこなせる

会計ソフトを利用する時に、簿記の知識があった方がいいのは言うまでもありません。簿記の知識があれば、仕訳をスムーズに導き出すことができます。間違いがないかどうかチェックする時にも、帳簿のどこを見ればよいかが分かるので、ミスが少なくなります。

しかし、簿記の知識がなくても、過去のデータを見ながらマネして仕訳を入力することはできます。会計ソフトでは、帳簿への転記や集計は自動的にやってくれますので、仕訳さえ攻略すればOKです。たとえ簿記初心者であっても、会計ソフトを利用した方が、会計業務を効率的に行えます。

ソフトを使っているうちに理解できることも多い

簿記の知識がある人でも、会計ソフトを使い始める際には、入力に手間取ってしまうことがあります。ソフトを使いこなすためには、結局は慣れが必要ということです。

最初は仕訳の意味がよく分からなくても、入力を続けているうちに、だんだんと理解できるようになってきます。会計ソフトを使いこなすには、「習うより慣れる」ことが大切です。

会計知識を身につけて経営力を高めよう

会計ソフトを使いながら、分からないところを調べているうちに、自然と会計知識は身につきます。会計は生産性のない面倒な業務と思われがちですが、経営力を高めるためには会計の知識は必須です。今こそ会計ソフトを導入し、経営の効率化と業績向上を目指しましょう。

まとめ

会計ソフトを使う時には、最低限、仕訳とは何かを知っておいた方がよいでしょう。ただし、仕訳や勘定科目について十分理解できていなくても、会計ソフトを使っているうちに理解できるようになりますから、安心してください。
会計知識を使えるものにして経営に生かすためにも、会計ソフトの導入は有効です。会計ソフトを駆使することで、よりよい経営を目指しましょう。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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