• 更新日 : 2024年3月29日

経費精算とは?やり方・テンプレ・システムの比較ポイント

経費精算とは、旅費交通費、接待飲食費、消耗品費…など、従業員が事業を進める上で必要となった費用、一時的に立て替えた費用を精算することです。

経費精算を効率よく進めるのであれば、経費精算書のテンプレートを活用するほか、業務効率化を本格的に進めるのであれば「マネーフォワード クラウド経費」などの、経費精算システムを導入するのもおすすめです。

当記事では、経費精算のやり方や業務フローについて、そして、経理担当者でも迷いがちな「経費」と「費用」の違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

経費精算とは?

経費精算とは

経費精算とは、社員が業務を行ううえで支払った(立て替えた)費用を精算することを指します。社員、経理担当それぞれの立場から、経費精算関連で行う業務は以下のように分かれます。

社員の業務
業務で使った費用を申請し、払い戻してもらう
経理担当の業務
社員から申請された費用について、経費になるか確認、承認・仕訳後、払い戻し手続きを行う。

社員から、使った費用について申請があった時点では「経費」になるかは判断できません。経費にあたるかどうかを確認し、経費であると承認されたら払い戻します。つまり、経費にあたらないと判断された費用は、払い戻しをする必要はありません。

必要経費については、国税庁の「やさしい必要経費の知識」も参考になるので、併せて参考にしてみてください。

経費精算の種類

経費精算の種類

経費精算には大きく分けて次の3つの種類があります。

小口精算
社員が立て替えた経費を、経費精算用の現金である小口現金から精算します。なお、近年では小口現金のキャッシュレス化が進み、給与と合算して支払う企業が増えています。
交通費精算
通勤・顧客訪問等にかかった費用の精算です。社員からは、かかった費用の申請だけではなく、交通ルートや手段についても申請してもらう必要があります。企業によって精算の手順が異なります。
旅費精算
出張にかかった費用の精算です。交通費だけでなく、宿泊費、出張日当の精算も旅費精算にあたります。比較的大きな金額を扱うため、振込で精算する傾向があります。

経費精算に関する実態調査

参考:「経費精算業務を苦しめる7つの要因と解決策」~経費精算に関する実態調査~

マネーフォワード クラウドが経理担当者1,483人に行った調査によれば、経費精算が最も大変に感じる業務は、企業規模問わず「交通費・旅費」の割合が多くなっています。

次いで、「差し戻し、申請者・承認者とのやり取り」「小口現金の管理、精算」の順に多い結果でした。

「経費」と「費用」は何が違う?

「経費」と「費用」は何が違う?

業務のために使ったお金が全て「経費」になるわけではありません。経費と費用の違いについて確認しましょう。

そもそも経費とは何?

経費とは「経営費用」の略語であり、会社運営にかかった費用を指す言葉として用いられています。ただし、法人税法には経費という用語はなく、一般的には費用と同様の意味を持つ言葉として扱われています。

なお、費用は会社運営のための出費を指していますが、その全てが損金に算入できるわけではありません。一方で、経費は所得を算出するための出費としてイメージされているため、実質的には経費=損金と同様の意味を持つ言葉と考えられています。

どのような出費が経費にあたるかについては、「経費にできる費用・できない費用」の章でご紹介します。

そもそも費用とは何?

費用とは会計上、会社運営にかかったお金を指す用語です。費用は売上(生産量や販売高)に影響を受けないもの(固定費)、売上に連動して増減するもの(変動費)の2つに分かれます。例を見てみましょう。

売上に影響を受けない費用(固定費)
売上に連動して増減する費用(変動費)
  • 仕入関連の費用
  • 資材の費用
  • 販売手数料
  • 運送費用
  • 残業代
  • ガソリン代 など

経費精算のやり方・フロー

経費精算のやり方・フロー

では、企業が経費精算を行う際のやり方・フローを確認していきます。

経費精算システムを利用したい場合は、下記の記事もご参考ください。

社員が費用を立替で支払う

出張や交通費など、業務でかかった費用を社員が自身の所持金から立替で支払います。

領収書をもらう

費用を払った社員は、いつ・どこで・何に使ったかを証明できるように、支払先から領収証を受け取ります。

所定の社内ルールに基づき経費精算申請を出す

費用を立て替えた社員は「上長の許可を得て申請書類を提出する」「経理担当部署に直接提出する」などの社内ルールに基づき、経費精算申請を出します。

経理担当者は全ての社員がスムーズに経費清算申請を提出できるように、社内ルールの制定と周知徹底が求められます。考えられる社内ルールには次のようなものがあります。

  • 20万円以上の費用がかかりそうな場合は、購入前に仮払い申請を行う
  • 立て替えた費用は1ヵ月以内に経費精算申請を出す など

決裁権限者が承認する

決裁権を持つ上長は、社員から提出された申請書類を確認します。内容に問題がなく、適切な費用として考えられるなら承認し、経理担当へ提出ます。

経理担当が承認をする

提出された経費申請書類と領収書を経理担当者が確認し、承認します。

経理担当が仕訳をする

経理担当者が経費申請書類や領収書を元に仕訳を行います。

社員に払い戻しが行われる

申請内容の最終承認が終われば、払い戻しです。
払い戻しは次の方法があります。

  • 現金で払い戻し
  • 規定日に振込(給与とともに振込む場合もあり)

以上、経費精算フローをご紹介しました。これらの流れは会社によって多少の違いがあるでしょう。また、金額や経費の種類に応じて、支払い手段を変えている会社もあるかと思われます。自社の状況に応じて経費精算フローを作成、もしくは改善していきましょう。

経費精算に関する実態調査

参考:「経費精算業務を苦しめる7つの要因と解決策」~経費精算に関する実態調査~

マネーフォワード クラウドが経理担当者1,483人に行った調査によれば、申請不備に関する差し戻しの悩みは、非常に多く寄せられました。

マネーフォワード クラウド経費」のように、経費明細の自動入力機能や事前申請機能があると、差し戻しの削減につながります。

経費にできる費用・できない費用

経費にできる費用、できない費用について確認しましょう。

下記の記事でより詳しく解説していますが、ここではいくつかを抜粋して紹介します。

経費にできる費用

経費にできる費用は次の通りです。

消耗品費
取得価額が10万円未満、もしくは法定耐用年数が1年未満のものの購入費用です。

文房具やコピー用紙など、業務の進行に必要な消耗品が当てはまります。また、中小企業等であれば、取得価額30万円未満まで消耗品費と認められる場合があります。

旅費交通費
業務上で発生した交通費や、出張に関する費用が該当します。タクシー代や電車代といった移動に関わる費用に加え、出張時の宿泊費、食事代、出張手当などが含まれます。
接待飲食費
交際費の中の「飲食その他これに類する行為のために要する費用」が接待飲食費です。

得意先や取引先等、事業に関係する相手への接待に使われる費用であり、社内の飲み会等の費用は該当しません。接待飲食費とするためには、以下のようなことを明らかにしておく必要があります。

  • 参加した人
  • 飲食した年月日
福利厚生費
社員の関係円滑化のためのイベント開催費用、社員旅行費用が当てはまります。しかし、イベントの趣旨がはっきりしない、金額が高すぎるといった場合は福利厚生費と認められないおそれもあります。
交際費
社外の人との飲食費、贈答品購入費などが当てはまります。原則として、接待飲食費以外の交際費は、損金への参入は認められません。
通信費
電話料金、インターネット関連費用(回線使用料など)が当てはまります。

なお、はがき・切手は通信費に含まれますが、切手が貼られていない便せんや封筒は消耗品費、祝電等の電報は交際費勘定で処理されます。

経費にできない費用

経費扱いにできない費用についてもご紹介します。

法人税・法人住民税
法人税および法人住民税は、企業の課税所得に対して課せられます。益金から損金を控除した結果算出されるため、税は損金には含まれません。個人事業主も同様に、所得税および住民税は経費への参入はできません。
スーツ等の衣類
職務の性質上、従業員に制服の着用を義務付けなければならない場合には、制服などの衣類は経費として扱えます。しかし、一般的な企業の社員が着用するスーツなどは、個人の趣味嗜好が介入する余地があるため、経費としては認められません。

経費にならないものは、会社の売上・業績につながらないものです。この点をしっかり認識して経費精算業務を行ってください。

経費精算書の種類

経費精算書

参考:横書き_経費精算書テンプレート

経費精算書とは、経費精算に際して会社が精算するために使う書類です。会社によっては経費精算書の書式が複数種あるので、以下のように用途に応じて使い分ける場合もあります。

経費精算書の種類例
  • 立替経費精算書
  • 仮払経費申請書
  • 仮払経費精算書
  • 出張旅費精算書
  • 交通費精算書

たとえば「仮払経費申請書」は、出張などで高額な金額が必要になる場合、必要と思われる経費の概算金額を事前に仮払いするために使用し、その後「仮払経費精算書」で、実際に支払った金額と仮払金額の差額を申請してもらいます。

経費精算書について詳しく知りたい方は、下記記事も参考にしてください。

経費精算に関する実態調査

参考:「経費精算業務を苦しめる7つの要因と解決策」~経費精算に関する実態調査~

マネーフォワード クラウドが経理担当者1,483人に行った調査によれば、紙運⽤からペーパーレス運⽤へ変更する企業も増えているものの、紙とデジタルの領収書が混在すると、かえって業務が大変になるケースがあることに注意しましょう。

経費精算システムを選ぶ際は、「マネーフォワード クラウド経費」のように、最終的に経費精算・承認の一連の流れがペーパーレス化ができるかについての確認が大切です。紙領収書の経費登録・データ化においても、一度にまとめて正確にデータ化できるので、入力工数や操作性に直結し、申請者・承認者ともにラクになります。

経費精算書のテンプレート

経費精算書_テンプレート一覧

マネーフォワード クラウド経費では、経費精算書のテンプレートを複数用意しています。

下記ページより無料ダウンロードができますので、ぜひご活用ください。

経費精算業務の効率化のポイント

経費精算業務の効率化のポイント

経費精算業務は社員、経理担当者ともに煩雑で面倒になりがちです。全ての社員がスムーズに手続きができるように、経費精算業務を効率化させましょう。効率化のポイントについて解説します。

ルールを明確にし、マニュアル化する

はじめは手間がかかるかもしれませんが、経費精算業務のルールを明確にし、それをマニュアル化しておくと、後々の精算業務がスムーズに行えるようになります。もちろん、ルールを全社員へ周知させることも重要です。

例えば、以下のルールを定めてみてはいかがでしょうか。

  • 経費になる費用・ならない費用の一覧を作り、全社員がすぐにチェックできるようにしておく
  • 経費精算申請の提出期限を定める
  • 支払いが〇万円以上になりそうな時は仮払い申請をしてもらうよう定める など

また、経理担当者が複数いる場合、処理方法を統一させる必要もあります。各自が自分のやりやすい方法で処理をすると、ほかの担当者が行っている業務が分からない、という事態にもなりかねません。

誰がいつ精算業務を行ってもスムーズに進むようにルールを決めましょう。

経費精算システムを活用する

経費精算業務を効率化するために、経理担当者の処理方法を統一させることが重要だということをご紹介しました。しかし、新たにルールを作り、それを徹底させるのは時間がかかることが予想されます。

そこで検討したいのが「経費精算システム」の導入です。経費精算システムならば、すでに決まっているマニュアルに従って作業を進めていくだけなので、担当者が複数いる場合でも精算方法に差異が生まれず、処理が進むでしょう。経費精算業務の効率化だけでなく、業務の属人化防止にもつながります。

経費精算システムのメリット・デメリットや、選び方について詳しく知りたい方は、下記記事も併せてご参考ください。

なお、「マネーフォワード クラウド経費」ならば、社員は経費が発生するたびにスマホから経費登録ができます。後ほどまとめてオンライン上で経費申請ができるシステムです。経理担当者も一定に定められたフローに従い、申請内容の確認、承認作業ができます。オンライン上でやり取りが完了しますので、テレワークが多い会社であっても安心です。

経費精算システムを比較する際のポイント

経費精算に関する実態調査

参考:「経費精算業務を苦しめる7つの要因と解決策」~経費精算に関する実態調査~

マネーフォワード クラウドが経理担当者1,483人に行った調査によれば、経費精算システムを導入する際は、まずは申請者・承認者・経理担当者にとって使いやすい経費精算システムを選ぶことが重要です。

導入後に現場社員からの問い合わせが極力発生しないよう、「 外出先などから、スマホで手軽に申請ができるか」「アプリの使い勝手は良いか」「 マニュアルなどを読み込まなくても直感的に操作がわかるような仕様か」といったように、現場社員にとって使いやすい仕様になっているかを確認しましょう。

そのうえで、以下のようなポイントも確認してみてください。

主なチェック項目
  • 有料か無料か
  • クラウド型かインストール型か
  • サポートが充実しているか
  • 自社に必要な機能を備えているか
  • 最新の法令に対応しているか

特に中小企業の場合は、「事業規模とコストは見合っているか」「使用しているツールと連携できるか」「サポートは充実しているか」といった点も確認しておくことが大切です。

たとえば経費精算システムのうち、買い切りのインストール型は月額利用料が発生しない反面、初期費用が高い傾向にあります。

一方で、クラウド型の多くは初期費用が無料もしくは安価に設定されていますが、利用者数に応じた費用を継続的に支払う料金設定が一般的です。経費精算システムごとの料金体系を確認し、自社の規模と用途に合ったシステムを選びましょう。

経費精算業務の効率化事例

マネーフォワード クラウド経費は、申請から経理処理まで効率化できる経費精算システムであり、中小企業から従業員数1万名以上の大企業までご利用いただけます。

導入事例ページでは、事業規模・業種ともに多数のケースをご紹介していますので、ぜひ併せてご参考ください。

①経理0.5〜1人分の業務が効率化された事例

株式会社ナリヅカコーポレーション様_導入事例

現場の営業社員からは、領収書を写真で撮って経費申請を進めることができることに、とても画期的な印象を持ったとの声があったことを覚えています。現在の活用状況について、営業社員からは備品の購入や会食、あとはお客様が販売されている菓子やケーキの購入費です。

1件あたりの金額は大きくないものの量が多いため、経費が発生したその日のうちに精算しておき、月末にまとめて申請を上げる社員もいます。

>>事例インタビューの全文はこちら

②紙ベースの経費処理を削減できた事例

株式会社Amazia 様_導入事例

マネーフォワード クラウド経費の導入により、最も社員から喜ばれたのはやはり交通費精算でした。取引先訪問ごとの経路をネットで検索し入力をするという業務がなくなり、ICカードの読み取りだけで経費精算ができるようになりました。

そのことで入力作業のみならず、精算漏れが無くなったことも良かったです。また、OCR機能を使用して領収書から申請データを作れることも好評でした。

>>事例インタビューの全文はこちら

③マネーフォワード経理部が、経費精算をフルリモートで行える理由

下記YouTubeでは、マネーフォワード経理部が、経費精算をフルリモートで行える理由を紹介していますので、ぜひ併せてご参考ください。

経費精算業務は効率化しよう

経費精算業務を効率よく進めるためには、社員、経理担当者双方がどのように手続きを進めていくかをよく知っておく必要があります。スムーズに手続きを行うためにも、社内ルールの策定、そしてルールの周知徹底が必要です。また、全ての経理担当者が間違いなく業務を行えるためために、精算業務の進め方をマニュアル化しておくことも重要といえます。

よくある質問

経費精算とは?

社員が業務を行ううえで支払った(立て替えた)費用を精算することです。詳しくはこちらをご覧ください。

経費精算業務のフローは?

社員が領収書をもらう→社員が経費精算申請を提出→決済者の承認→経理担当が仕訳→社員に払い戻し、という流れで行われます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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