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  • 作成日 : 2021年2月12日

掛取引とは?仕訳の具体例と健全な割合を解説

掛取引(かけとりひき)とは、簡単にいうと後払いのことです。
個人に置き換えると、買い物でクレジットカード払いをするのとほぼ同じです。後日口座から引き落とされるものの、財布の現金を減らさずに商品を手に入れることができます。

会社同士で大量に取引を行う場合は、毎回現金で支払わず、1カ月分の取引金額をまとめて後払いします。これが掛取引です。
ちなみに個人の場合とは異なり、クレジットカード会社を間に挟まず、直接会社同士で取引します。

この記事では、掛取引をより丁寧に説明し、仕訳や掛取引の危険な割合まで説明していきます。掛取引はビジネスの基本ですので、ぜひご一読ください。

掛取引とは

掛取引(かけとりひき)とは、期間内の取引金額をまとめて後払いで精算する取引です。
具体的にいうと、商品やサービスの提供時に代金を支払わず、定められた期日までに代金を精算する取引です。
売り手側からすると、商品やサービスを提供した後に代金を受け取っていない期間があるため、「信用取引」になります。

また、掛取引とすぐに支払う現金取引を比較すると、掛取引は後払いの取引といえます。
現金取引の場合、商品の購入と同時に代金を支払います。しかし、掛取引の場合、商品は受け取っているものの代金は後払いになります。

また、掛取引に関連する用語で売掛金(うりかけきん)買掛金(かいかけきん)があります。
売り手側(代金を請求する側)が請求できる金額を売掛金といい、反対に買い手側(代金を支払う側)が支払う金額を買掛金といいます。

掛取引の流れ

売り手側を前提とした場合の、掛取引の流れは以下の通りです。

  1. 契約を締結する
  2. 期間内に商品やサービスの提供を行う
  3. 支払期日までに代金を受け取る

まず、「契約を締結する」は、会社によって契約書を作成しないことがあり、任意になります。
契約書を作成する場合は、取引の期間や支払期日などが定められます

次に、「期間内に商品やサービスの提供を行う」の期間とは、1カ月や2カ月などの期間を定めます。この期間内に発生した取引金額を後日の支払期日で受け取ることになります。

その次に、「支払期日までに代金を受け取る」は期間内の取引金額分を代金として受け取ります。売り手は期日前に請求書を発行することになります。

最後に、具体例として4月を想定した月末締め翌月25日払いを説明します。
この場合は、4月1日から30日(月末)までに行った取引金額を翌月の5月25日にまとめて支払うことになります。
売り手は4月の取引金額が確定した段階で、請求書または支払明細書を買い手に送付し、支払いを受けた後は、領収書を発行することがあります。

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掛取引のメリット・デメリット

掛取引はすぐに支払う現金取引よりも書類発行の手間が少ない反面、信用取引のリスクを抱えています。
そこで、現金取引と比べた場合の掛取引のメリット・デメリットを説明していきます。

メリット

掛取引のメリットは主に以下の2つです。

  • 代金精算の回数が減る
  • 書類の発行頻度が少なくなる

まず、「代金精算の回数が減る」は現金取引の場合、取引のたびに精算を行わなければいけません。しかし、掛取引の場合は、1カ月などの期間内の取引をまとめて期日に精算するため1回で済みます。
さらに、取引のたびに精算を行う場合、銀行振込では手数料が膨大にかかってしまいますが、掛取引は精算回数が1回のため手数料を安く抑えることができます

次に、「書類の発行頻度が少なくなる」は現金取引の場合、取引のたび、お互いに領収書と請求書を発行しなければいけません。ですが、掛取引は1カ月などの期間内の取引をまとめて請求するため、領収書と請求書の発行が1回で済みます

最後に、買い手側のメリットとしては、資金がなくても取引できることです。
現金取引の場合は、現金がないと商品やサービスを受け取ることができません。
しかし掛取引の場合は、支払期日までに代金を準備できれば良いため、早く商品やサービスを受け取れます。

デメリット

掛取引のデメリットは主に以下の2つです。

  • 管理の手間がかかる
  • 信用取引のリスクがある

まず、「管理の手間がかかる」について、掛取引では取引金額の残高を常に把握していなければいけません。現金取引の場合は、領収書と請求書を発行する手間がありますが、すぐに精算されるため、取引残高を管理しておく手間はありません。

次に、「信用取引のリスクがある」は、売り手側のデメリットになります。
掛取引は信用取引のため、代金を回収できないことがあります。このようなリスクがあるため売り手側では、買い手側に支払能力があるかどうかを判断するための与信管理を行うことになります。
ただし、現在では債権の保証サービスや回収代行サービスがあるため、信用取引のリスクが低くなってきています。

掛取引の仕訳例

掛取引の仕訳例を、売り手側と買い手側の両方から説明していきます。
説明の例として以下の状況を想定します。

●掛取引の期間
4月1日から4月30日まで

●支払期日
5月25日に銀行振込で精算を行う
振込手数料は無視する

●取引内容
4月の合計金額8,000円

内訳
4月7日 商品3,000円を購入した
4月21日 商品5,000円を購入した

仕訳の補足として、取引のたびに仕訳を計上することも間違いではありません。
(例の場合は、3,000円と5,000円の仕訳をそれぞれ行う)

以下の例では、まとめた金額である8,000円をもとに説明していきます。

売掛取引

まず、売り手側の発生時の仕訳は以下のようになります。
【発生時の仕訳】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
売掛金8,000円売上8,000円

売り手側では、4月分の売上金額が確定したタイミングで上記の仕訳を行います。
このタイミングでは代金が振り込まれていないため、売掛金という資産の勘定科目を使用します。

次に、売り手側が代金を受け取った仕訳は以下のようになります。
【精算時の仕訳】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
預金8,000円売掛金8,000円

上記の仕訳は、代金の振り込みが確認できたタイミングで行います。
貸方で売上発生時に計上していた売掛金を取り消すとともに借方を預金にします。

買掛取引

まず、買い手側の発生時の仕訳は以下のようになります。
【発生時の仕訳】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
仕入れ8,000円買掛金8,000円

上記の仕訳は、4月分の取引金額が確定したタイミングで行います。
このタイミングではまだ代金を支払っていないため、貸方を買掛金という負債の勘定科目を使用します。

次に、買い手側が代金を振り込んだ仕訳は以下のようになります。
【精算時の仕訳】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額
買掛金8,000円預金8,000円

上記の仕訳は、代金を振り込んだタイミングで行います。
借方で発生時の買掛金を消し込むとともに、貸方を預金とします。

掛取引の適正な割合

掛取引のデメリットで述べたように、掛取引には信用リスク(売掛金を回収できない可能性)があります。
そのため、売り手側は掛取引の金額が大きくなりすぎないように注意する必要があります。

会社の売上のうち、掛取引による売上がどの程度の割合が良いかは一概にはいえません。
しかし、買い手の支払能力や安全性を分析し調査することは大切です。
さらに、信用リスクが大きい場合、取引残高が一定金額を超えるときは現金精算に切り替えることや債権の保証サービスを検討することも大切です。

掛取引のおさらい

この記事では、掛取引について説明しました。
掛取引は、日本の商文化として古くからあります。信用取引であるにもかかわらず掛取引が根強く残っているのは、会社同士の信用を重視しているからです。

掛取引は便利な反面、信用リスクがあります。リスクが大きい場合は、前払いや現金払いに切り替えることも有効です。※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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