- 作成日 : 2023年4月28日
クラウドサービスを経費にする場合の仕訳に使う勘定科目まとめ

クラウドサービスとは、ソフトウェア、データなどをインターネットを経由して利用するものです。定期的にサービス利用料を支払うサービスで、事業で利用した場合は経費に計上できます。
本記事ではクラウドサービスを仕訳する際に使う勘定科目や仕訳例について、詳しく解説します。
クラウドサービスの仕訳に使える勘定科目
クラウドサービスとは、データやソフトウェアをネットワーク経由で利用者に提供するサービスのことです。 従来は利用者が自分のパソコン上でソフトウェアやデータを利用していましたが、クラウドサービスはインターネット環境やパソコンなど最低限の環境を用意すれば、いつでもどこからでもさまざまなサービスを利用できます。
これまでは機材の購入やシステムの構築、管理など自社で行わなければならなかったことも、クラウドサービスの利用で不要になります。手間や時間を削減し、業務効率を上げてコストカットできるのがメリットです。
そのため、クラウドサービスを事業で利用している会社も少なくありません。事業でクラウドサービスを利用する場合、その費用は経費に計上できます。
クラウドサービスの利用は、一般的に利用した月の月額料金を支払う契約です。仕訳では「通信費」か「支払手数料」の勘定科目を使用します。
通信費は電話やインターネット回線の使用料などにかかる費用に使用する勘定科目です。そのため、インターネットを介して利用するサブスクリプション型のサービスも通信費と考えられます。
また、サービスの提供を受けるという点に着目し、支払手数料で計上することも可能です。
「勘定科目はこれを使用しなくてはいけない」という法的なルールはなく、会社独自のルールや慣習に従って仕訳することも特に問題はありません。例えば、ほかの勘定科目と区別するため、「クラウドサービス利用料」など新たな勘定科目で仕訳することもできます。ただし、会計処理を正しく行っていることが当然の前提です。
クラウドサービスを通信費で仕訳する
クラウドサービスの利用料は通信費で計上するのが一般的です。クラウド型の会計ソフトをインストールするケースでも、月額料金を支払って使用する場合は「物品を購入した」のではなく「オンラインサービスの利用料を支払った」と考えられます。
(通信費の仕訳例)
クラウドサービスの月額料金1万円を支払い、通信費として計上した
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
通信費 | 10,000円 | 普通預金 | 10,000円 | クラウドサービス利用料 |
なお、クラウド型の会計ソフトには、1年間の料金をまとめて支払う料金体系もあります。その場合には、口座から引き落とされた日付で1年分の金額を仕訳しましょう。
クラウドサービスを支払手数料で仕訳する
クラウドサービスの利用を「サービスの提供を受ける」と考え、「支払手数料」の勘定科目で仕訳することもできます。ただし、一度決めた勘定科目はその後も変えないことが大切です。
会計処理では「継続性の原則」という原則があり、一度決めた処理方法は変更せず、継続して使用しなければいけません。クラウドサービスの勘定科目を支払手数料として仕訳した場合には、その後も同じ勘定科目を使用しましょう。
(支払手数料の仕訳例)
クラウドサービスの利用料5,000円を支払い、支払手数料として計上した
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
支払手数料 | 5,000円 | 普通預金 | 5,000円 | クラウドサービス利用料 |
クラウドサービスは正しい勘定科目で仕訳しよう
クラウドサービスを事業で利用している場合、その費用は経費に計上できます。使用する勘定科目は通信費か支払手数料です。毎月支払っている場合はその都度、年間の使用料を一括で支払う場合は、支払った日付で計上しましょう。
いずれの勘定科目を使用する場合も、一度決めた勘定科目はその後も継続して使用することが大切です。

マネーフォワード クラウド会計の導入事例
金融口座の取引明細データが自動で取り込まれ、各取引の勘定科目も自動で仕訳される。以前はインストール型ソフトを利用していたので、それがクラウドに変わるとこれほど自動化されるものなのかと本当に驚きました。
株式会社久松農園 久松 達央 様
よくある質問
クラウドサービスは経費にできる?
事業に間いて利用した場合は経費にできます。詳しくはこちらをご覧ください。
クラウドサービスを通信費で仕訳するポイントは?
一度通信費として計上したら、以後も同じ勘定科目による仕訳が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。