• 作成日 : 2019年10月10日
  • 更新日 : 2019年10月10日

消耗品費と雑費はどうやって仕訳する?

消耗品費と雑費の違いについてご存知でしょうか。

消耗品費と雑費は使い分けを迷う方が多い科目です。
それぞれの科目の特徴、実務上の注意点をお伝えします。

消耗品費として経理処理する場合

消耗品費は文字通り様々な消耗性の費用の総称になります。
その厳密な定義は税法にはありません。
マネーフォワード クラウド会計・確定申告では、初期設定で「備品・消耗品費」という科目があり、消耗品費はこれに該当します。

消耗品費として経理処理を行う場合には、気をつけるポイントがあります。
それは、消耗品費として取得に要した金額の全額をその事業年度で費用処理をしてもいいかという点です。
消耗品費が次のいずれかに該当する場合には、その消耗品費を事業の用に供した事業年度において、その全額を費用処理することが可能です。

1.取得に要した金額が10万円未満
2.使用できる期間が1年未満

なお、上記2つのいずれの条件も満たさない備品や消耗品を取得した場合には、固定資産に計上し、税法上の耐用年数に応じ、減価償却費として毎年一定額を費用計上する必要があります。
購入し事業の用に供した年度において、全額費用処理することは原則的にはできません。

取得価額が30万未満であれば使える特例

上記要件を満たさない場合でも、一定の要件を満たした事業者については、消耗品を事業の用に供した年度において、全額費用処理することができる特例があります。
その特例は「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」といいます。

この特例を適用すると、取得に要した金額が30万円未満の備品や消耗品を事業の用に供した場合、その年度において全額を費用処理することができます。

この規定の適用を受けるための主なポイントは、次の通りです。

青色申告者であること
・常時使用する従業員の数が1,000人以下であること
・法人の場合は資本金又は出資金の額が1億円以下であること
・「確定申告書に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付する」等、税務申告時に一定の処理を行うこと

この特例は、租税特別措置法、いわゆる期限のある時限立法であるため、平成30年3月31日までの間に取得し事業の用に供する必要があります。(平成29年10月27日現在)
またこの規定の適用を受ける場合に適用要件を満たしているか不安な方は、事前に税理士等の専門家に相談することをおすすめします。

消耗品費の補助科目設定

消耗品費は、様々な費用が混在してしまう可能性もあります。
このような場合、消耗品費勘定の内訳として補助科目を設定し、細かく管理するのも一つの方法です。
補助科目設定の例は次の通りです。

1.事務用消耗品費を補助科目設定
事務用品の購入が多い場合には、経営管理に役立てるために、あえて事務用消耗品費という補助科目を設定するのも一案です。

2. 「少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の対象費用を補助科目設定
「少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の規定の適用を受ける場合、事業年度において適用を受ける金額の合計を集計しておいた方が税務申告上は効率的です。
例えば「少額減価償却資産」という補助科目を設定しておくのも一案です。

「消耗品費」の決算における処理

一般的には、消耗品を購入した日付で帳簿上は消耗品費として計上することが多いと思われます。
ただ、税務会計上は、購入した日付ではなく、使用した日をもって消耗品費として計上することが求められます。

従って、個人事業主であれば12月末日、法人であれば期末日において未使用の消耗品が残っている場合には、未使用の金額を棚卸資産として計上する必要があります。
マネーフォワード クラウド上は棚卸資産の項目の中に「貯蔵品」という科目が初期設定されているため、貯蔵品勘定に未使用の残高が計上されるように決算処理を行いましょう。

雑費とは

雑費については、消耗品費と同じく税法上の定義がありません。
ただ、一般的には、他の科目に該当しない費用や一時的な費用などが発生した場合には雑費を使用するケースが多いと思われます。

雑費を使う場合の注意点

仕訳を入力する際に、どの科目にするか迷い、ついつい雑費を選択してしまう方もいらっしゃいます。
ただ、雑費に計上してしまうと、後から帳簿を見返した場合にその支出の内容がわかりにくい結果になってしまいます。
こうなると経営管理上は望ましくないため、できるだけ雑費は使わず、他の勘定科目に計上するようにしましょう。

まとめ

消耗品費は業種を問わず、実務的によく使うことが多い科目と思われます。ただ、金額に応じた処理方法や決算時における処理など、運用にあたっては注意が必要な科目になります。
購入に要した金額や使用可能年数を念頭において、適切な処理を行うようにしましょう。
また、雑費については、できるだけ使用せず、他の適切な勘定科目に計上するようにしましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:高木 健太郎 (税理士)

税理士法人ナレッジラボ 代表社員
ナレッジラボでは、マネーフォワード クラウドシリーズを使いこなした会計サービスを提供しています。

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