• 作成日 : 2021年10月8日

タクシー代を仕訳する場合の勘定科目まとめ

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タクシー代は業務上使用したものであれば経費にできますが、状況によって適切な勘定科目が変わるため、取り扱いに注意が必要な費目でもあります。この記事では、仕訳をする際、どの勘定科目を選べばよいのか、実例を紹介しながら解説していきます。個人事業主がタクシーを使った場合の費用計上の仕方も解説していますので、実務の参考にしてください。

タクシー代を仕訳する場合の勘定科目

タクシー代はタクシーを使用した目的によって適切な勘定科目が変わります。原則的には旅費交通費ですが、取引先の接待と判断される場合は接待交際費になりますので、それぞれの概要を理解して適切な会計処理を心がけましょう。

旅費交通費

通常の業務中に使用したタクシー代は、原則としてすべて旅費交通費として扱って問題はありません。例えば、次のような場面で利用したタクシー代は旅費交通費に該当します。

  • 営業先への訪問に遅刻しそうになりタクシーを利用した
  • 残業後帰宅のため、まだ電車やバスがある時間だがタクシーで帰宅した
  • 視察先での移動にタクシーを利用した
  • 取引先から招待された飲み会に参加するためタクシーで移動した

上記の事例はすべて業務上のタクシー使用と判断できるため、すべて旅費交通費で処理できます。旅費交通費は全額損金の扱いです。

ただし、接待が絡む場合は取り扱いに注意が必要です。接待を受ける場合は旅費交通費で問題ありませんが、こちら側が接待する場合は交際費として処理しなければならないからです。

タクシー代は決して小さな金額ではなく、年間を通すとそれなりの金額になります。そのため、税務調査でチェックされやすい項目ともいえるのです。税務調査が入った場合、業務中に使用したことが証明できなければ、指摘を受ける可能性があります。取引先への訪問履歴、日報、接待の招待状など、証拠になるものはしっかりと保存しておきましょう。

タクシー代を旅費交通費に計上する場合は、以下の仕訳を行います。

例:取引先を営業で訪問するために1,000円のタクシー代を使用した。

借方
貸方
旅費交通費1,000円現金1,000円

接待交際費

タクシー代の取り扱いで気をつけたいことが「自社が接待を主催する場合」です。この場合には、タクシー代が接待交際費とみなされます。取引先の送迎だけでなく、接待会場から帰宅するために従業員が使ったタクシー代も接待交際費になります。

接待は「主催側か招待を受ける側かどうかによって扱いが変わる」と覚えておきましょう。

タクシー代を接待交際費に計上する場合は以下の仕訳を行います。

例:自社が主催した接待会場に取引先を送迎するため、タクシー代3,000円を支払った。

借方
貸方
接待交際費3,000円現金3,000円

旅費交通費の場合と交際費の場合の違い

旅費交通費と接待交際費の判断基準については理解できたことと思います。では、それぞれ税務上どのような違いがあるのでしょうか。

まず1つ目の違いは、損金に算入できる金額です。旅費交通費は全額損金に算入できることに対し、接待交際費は接待飲食代の50%以外、経費として処理できません。タクシー代は飲食代ではないため、50%どころかそもそも損金への算入自体が不可能です。

ただし、資本金1億円以下の企業の場合は、飲食代以外の接待交際費を損金算入できる方法があります。上記の接待飲食代の50%を損金算入する方法か、年間800万円までの接待交際費全額を損金算入する方法を選ぶことが可能です。年間800万円までの方法を選べば、旅費交通費と同様にタクシー代を損金として処理できます。

個人事業主はタクシー代を経費にできる?

個人事業主でもタクシー代は経費にできます。タクシーを使った目的で旅費交通費と接待交際費に分かれる点は、これまで説明してきた内容(法人の場合)と同じです。

個人事業主の場合、プライベートと業務の境目があいまいになりがちなので、万が一税務署から指摘された場合に備えて、証拠として活用できる資料を用意しておくことが特に重要になります。スケジュールや日報への記録、取引先とのメールのやり取りなども説明資料として使えますので、念のため数年分は保管しておくとよいでしょう。

個人事業主がタクシー代を旅費交通費や接待交際費に計上して特に問題となりやすいケースは、以下のようなものが挙げられます。

  • 家族旅行で使用したタクシー代
  • 自分ひとりでの視察旅行(業務上の必然性が説明しづらい場合)で利用したタクシー代
  • 家族でのショッピングなど個人的な用事でのタクシー代

これらはすべてプライベートでのタクシー利用としてみなされ、経費化はできません。安易に経費計上しないようにしましょう。

タクシー代は「接待をする側」のときだけ要注意

タクシー代は旅費交通費の場合と接待交際費の場合があると説明してきましたが、接待交際費になるのは基本的に「自社が接待を主催する場合」のみです。通常は旅費交通費で処理し、接待をするときだけ例外として気をつけておけば問題ありません。

ただし、本当は接待であるにもかかわらず旅費交通費に計上していた場合には、税務署から指摘されることもあります。業務上で使用したことを証明できる記録は、しっかりと残しておくことを心がけてください。

これらはすべてプライベートでのタクシー利用としてみなされ、経費化はできません。安易に経費計上しないようにしましょう。

よくある質問

タクシー代を仕訳する場合の勘定科目は?

業務中に使用した場合は原則旅費交通費。接待を受ける場合も旅費交通費に計上できる。ただし、接待する側で使用した場合は、接待交際費になるため要注意。詳しくはこちらをご覧ください。

個人事業主はタクシー代を経費にできる?

個人事業主でも、法人と同様に経費として計上できる。ただし、個人事業主はプライベートと事業との境界があいまいになりやすいので、業務に使ったと立証できる必要がある。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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