- 更新日 : 2026年4月22日
開始貸借対照表とは?会社設立時の会計や作り方の注意点(テンプレート付き)
会社で作成する財務諸表の1つに貸借対照表があります。特に、設立時に作成する貸借対照表を開始貸借対照表といいます。開始貸借対照表はなぜ必要で、また、どのように作成したら良いのでしょうか。この記事では、開始貸借対照表の作成方法などについて解説します。
目次
開始貸借対照表とは?
開始貸借対照表とは、会社の設立時点での資産、負債、純資産をまとめた貸借対照表のことをいいます。財務諸表の1つとして事業年度ごとに作成される貸借対照表とは、若干意味合いが異なる部分があります。
貸借対照表と開始貸借対照表の違い
貸借対照表は資産、負債および純資産を表示した会計資料で、財政状態を明らかにする機能があります。貸借対照表は決算書の一種であり、株式会社はもちろんのこと、合名会社や合資会社においても、法律上、事業年度ごとの作成が求められています。
これに対し、開始貸借対照表は税務上のものも含めて作成義務はありません。もっとも、融資を受ける際などに提出を求められることがありますので、便宜上作成しておいた方が良いでしょう。
個人事業主が法人成りした場合
個人事業主が事業を拡大するなどのために会社を設立することを法人成りといいます。法人成りをした場合には、個人事業として業務を遂行していた時からの資産の引継ぎと、それに伴う経費処理をしなければなりません。法人の資本金額や引継ぐ資産の価額によって反映される財務状況が異なります。
特に法人成り後の開始貸借対照表を作成する際は、法人設立前日の個人決算書の貸借対照表項目を確認し、法人に引継ぐ資産や債務を決定します。法人に引継ぐ債権や資産については時価を反映しなければならないことに注意が必要です。
開始貸借対照表のテンプレート・ひな形
開始貸借対照表の作成にあたっては、エクセル等によるテンプレートやひな形をベースとするのが便利です。開始貸借対照表のテンプレートについては、以下のサイトより無料でダウンロードできます。
開始貸借対照表の作り方
開始貸借対照表は、法人設立時点での財務状況を反映したものです。通常、法人の設立時点では取引がありませんので、基本的には資本金額のみを記入することになり、「資本の部」と「純資産の部」が一致することになります。
もっとも、個人事業主が法人成りした場合には、資本金のほかに引継ぎ資産についても反映した形で記載することになります。たとえば、棚卸資産や固定資産は、法人が個人から買い取ったものとして処理します。それぞれ、時価を反映して計上することが重要です。
なお、法人設立日以降に発生した売上や費用について反映する必要はありません。
開始貸借対照表を書く際の注意点
開始貸借対照表を作成する際には、資本金額を正確に反映することが重要です。
個人事業から法人成りする際には、商品やパソコンを引継ぐのであれば、会社の資産として代表者から買い取る形になります。その際、取得価額や耐用年数などは改めて算出する必要があります。
また、個人所有の不動産を法人に譲渡する際には、所得税や消費税が課税される場合がある点にも注意が必要です。登記手続きも必要になるため、司法書士などの専門家に相談しましょう。
開始貸借対照表は資産の引継ぎに要注意
開始貸借対照表とは、会社設立時点での貸借対照表のことをいいます。通常の貸借対照表が事業年度ごとの資産と負債とを計算しなければならないのに対し、開始貸借対照表は法人設立時の財務状況を反映しているもののため、通常は資本金の記載のみです。
もっとも、個人事業主が法人成りする場合には、資産の引継ぎなどの状況も反映しなければならず、債権や引継ぎ資産の時価を把握しなければならない点に注意が必要です。
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