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  • 更新日 : 2021年9月10日

所得税とは?所得の種類から計算方法、納税方法までわかりやすく解説!

所得税とは?所得の種類から計算方法、納税方法までわかりやすく解説!

会社からもらった給料や、自分の事業で稼いだお金、アパートの家賃収入など、収入全般に対しては所得税が課税されます。所得税は収入の種類によって税率や計算方法が異なるため、収入の種類が多い人ほど計算が困難です。

所得税はどのような収入に対して、どのようなルールで計算するのでしょうか。所得税を計算する上で知っておくべき所得の区分、所得控除税額控除、所得税率、納税方法など、所得税の概要から計算まで解説していきます。

所得税とは?

所得税とは、個人の稼ぎである所得に対して課される税金をいいます。給与所得のある会社員、事業所得のあるフリーランスなどの個人事業主、株式などの売買で譲渡所得のある個人など、所得があるすべての個人を対象とした税金です。

所得税は、毎年1月1日から12月31日の1年間の所得を基準に課税する方法がとられています。所得税は所得の種類によって計算式が変わるため、所得を適切に区分することが必要です。次項から、所得税を計算するための区分と所得ごとの計算方法について見ていきましょう。

所得の種類と計算方法

所得税法では、所得を10種類に区分しています。

【所得の種類】

  1. 給与所得
  2. 不動産所得
  3. 事業所得
  4. 配当所得
  5. 退職所得
  6. 利子所得
  7. 譲渡所得
  8. 山林所得
  9. 一時所得
  10. 雑所得

社会政策上の理由などにより一部非課税とされる所得がありますが、一般的に得られる所得は上記のいずれかに分類され、所得税の課税対象とされています。

給与所得

給与所得とは、雇用契約によって支払われる給与や賃金、俸給、賞与、委任契約による役員報酬を指す所得です。給与所得は、以下の計算式を使って算出します。

給与所得=給与収入(源泉徴収前の金額)-給与所得控除

給与所得控除とは、所得税の計算において、給与収入から控除が認められている金額です。給与所得者は経費の算入が認められていないため、仕事に使ったであろう費用を概算し、給与収入から差し引くしくみになっています。以下は、2020年(令和2年)分以降の給与所得控除の一覧表です。

【令和2年分以降の給与所得控除】*A~Dは給与収入の額を表します。

給与等の収入額
給与所得控除の額
162.5万円以下550,000円
162.5万円超 180万円以下(A)A×40%-100,000円
180万円超 360万円以下(B)B×30%+80,000円
360万円超 660万円以下(C)C×20%+440,000円
660万円超 850万円以下(D)D×10%+1,100,000円
850万円超1,950,000円(上限)

このほか、給与所得控除の2分の1以上を超えた特定の支出があったときは特定支出控除、年金所得も有する場合などは所得金額調整控除が行われることがあります。

〈給与所得の計算例〉
給与収入500万円だった。

500万円-(500万円×20%+440,000円)=356万円(給与所得の額)

不動産所得

不動産所得とは、土地や建物などの不動産の貸付のほか、地上権や借地権のような不動産の上にある権利の設定と貸付、船舶や航空機の貸付、による所得をいいます。不動産の貸付で発生する所得とは、具体的には地代や家賃、礼金、権利金などのことです。

事業的な規模であっても不動産貸付による所得は、事業所得ではなく不動産所得に区分しますが、サービスの提供を主としたホテル業や下宿は事業所得などに区分します。また不動産を売買した際の利益は、譲渡所得に分類されます。所得の区分に迷ったら、どのような目的で不動産を扱っている内容で判断すると良いでしょう。

不動産所得は、以下の計算式を使って求めます。

不動産所得=不動産所得に関わる総収入額-不動産所得に関わる必要経費

不動産所得に関わる必要経費とは、不動産の貸付にあたって不可欠な支出のことです。具体的には固定資産税や損害保険料、修繕費、建物などの減価償却費などが該当します。

事業所得

事業所得とは、事業を営むことで得た所得であり、主に本業から生じる所得をいいます。事業として区分される業種は、農業、漁業、製造業、小売業、などさまざまです。事業を営んでおり、反復継続して所得が発生するようなときは、事業所得として計算します。

フリーのWebデザイナーのデザイン報酬、フリーライターの報酬、Youtuberの広告収入、アフェリエイターの広告収入なども、本業にしているのであれば事業所得です。

なお、確定申告書上は、同じ事業所得でも、農業による事業所得(農業所得)とそれ以外の事業所得(営業所得)で区分して計算しますので、両方で所得がある場合は分けて計算しなければなりません。

事業所得は、以下の計算式を使って求めます。

事業所得=事業による総収入額-事業に関わる必要経費

事業にかかる必要経費とは、事業を行う上で必要な支出で、販売用商品の購入額、事務所の家賃、事務用品の購入費、事業で使用した電気代や水道料金、などが該当します。

配当所得

配当所得とは、出資者や株主が受け取る法人の剰余金や利益の配当、投資法人からの金銭の分配、投資信託の収益の分配などによる所得のことです。

配当所得は、以下の計算式を使って求めます。

配当所得=配当による収入(源泉徴収前の額)-取得に要した借入金の利子

取得に要した借入金の利子は、株式などの保有期間に対応する部分に限り収入から差し引けます。ただし、譲渡した株式の配当に関わるものなど、一部の借入金の利子は、配当所得の計算上、控除できません。

なお、配当所得は配当の支払時に源泉徴収される所得で、原則は確定申告を必要としますが、一定の配当については確定申告不要制度の選択もできます。

退職所得

退職所得とは、退職時に勤務先から一時金として受け取る退職手当、社会保険制度の退職一時金、適格退職年金契約による退職一時金などをいいます。

退職所得の計算式は、以下のとおりです。

退職所得=(収入額(源泉徴収前の額)-退職所得控除額)×1/2

*ただし、特定役員(勤続5年以下)の退職手当は、退職所得の計算上1/2はしません。

退職所得計算上の、退職所得控除額とは、以下の計算によって算出した額のことです。障害者になったことが直接的に起因して退職したときは、退職所得控除額に100万円が加算されます。

【退職所得控除】

勤続年数
退職所得控除額
20年以下40万円×勤続年数(最低80万円)
20年超800万円+70万円×(勤続年数-20年)

〈退職所得の計算例〉
勤続年数25年、2,000万円を退職金として受け取った。特定役員には該当しない。

2,000万円-(800万円+70万円×(25年-20年))×1/2=425万円(退職所得)

退職所得は分離課税の対象で、他の所得と分けて税金が計算されます。これは他の所得と合算することで、税率が上がり、税負担が重くなることを防ぐためです。退職所得は金額が大きく、退職後の生活にも影響することから税制上優遇されています。

利子所得

利子所得とは、国債や地方債、社債の利子、預貯金の利子、公社債投資信託の収益の分配などによる所得のことです。利子所得は対象が限られており、一般的に利子といわれるものでも、個人間の貸付による利子、金融業者として金銭を貸付けたときに得た利子などは、利子所得には含みません。

利子所得の計算式は以下のとおりです。

利子所得=収入額(源泉徴収前の額)

利子所得は他の所得と分離して税金を計算する源泉分離課税に該当します。金融機関から入金される金額は、所得税等が徴収されたあとのものです。利子所得は経費や控除がなく、税金を再計算する必要がないため、確定申告を行う必要はありません。

ただし、国債や地方債などの特定公社債等の利子については申告分離課税の対象となり、確定申告の有無を選択できます。

譲渡所得

譲渡所得とは、事業用の商品などの棚卸資産や山林の譲渡を除いた、販売が目的でない資産の譲渡に関わる所得をいいます。所有している土地や建物の売却益、所有する株式の売却益をイメージするとわかりやすいかもしれません。

譲渡所得は、譲渡する資産によって適用される課税方式が分離課税(ほかの所得と分けて税金の計算をする)、総合課税(ほかの所得と合算して税金の計算をする)に分けられ、扱いが異なります。

譲渡所得のうち、ゴルフ会員権、貴金属などは総合課税、株式、投資信託、債券、土地や建物は分離課税に分類されます。

  • 土地や建物の譲渡所得
  • 土地や建物の譲渡所得=収入額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

    *取得費:土地の購入費、建物の購入費から減価償却相当額を差し引いた金額、造成費、など
    *譲渡費用:売却時の仲介手数料、印紙税、土地を売るために要する建物の取り壊し費用、など

    特別控除とは、土地や建物の譲渡に関する特別控除のことです。公共事業のために売却したときの5,000万円の控除、マイホームを売却したときの3,000万円の控除、などがあります。

  • 株式等の譲渡所得
  • 株式等の譲渡所得は分離課税で、上場株式等と一般株式等(非上場株式など)に分けて譲渡所得を計算しなくてはなりません。上場株式等、一般株式等のどちらも同じ計算式を用います。

    株式等の譲渡所得=譲渡価格-(取得費+委託手数料等)
  • そのほかの譲渡所得
  • 土地や建物、株式等の譲渡のいずれにも該当しない資産の譲渡は、総合課税の対象です。具体的には、ゴルフ会員権の譲渡、貴金属の譲渡などで生じた所得が該当します。なお、所有期間5年を区切りに短期譲渡所得(所有期間5年以下)と長期譲渡所得(所有期間5年超)に分け、異なる計算式を使います。

    1. 短期譲渡所得
    2.  

      短期譲渡所得=短期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額(最大50万円)

       →短期譲渡所得全額を総合課税の対象とします。

    3. 長期譲渡所得
    4.  

      長期譲渡所得=長期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額(最大50万円)

       →長期譲渡所得×1/2を総合課税の対象とします。

      *特別控除額は、短期譲渡所得と長期譲渡所得あわせて最大50万円で、両方あるときは短期譲渡所得から先に控除します。

山林所得

山林所得とは、5年を超えて所有する山林を伐採して譲渡、又は立木のまま譲渡したときの所得をいいます。ただし、所有期間5年以内の山林の譲渡は事業所得や雑所得に、山林を山ごと譲渡する場合の土地部分は譲渡所得として処理します。

山林所得の計算方法は以下のとおりです。

山林所得=山林譲渡による総収入金額-必要経費-特別控除(最高50万円)

*必要経費は植林費などの取得費のほか、維持管理費、伐採費、搬出費などのこと。伐採又は譲渡の15年前の12月31日以前から山林を所有している場合は、特例により、収入金額から伐採費などの譲渡費用を差し引いた額から50%相当を概算経費控除として必要経費にできる。

また、山林所得は、ほかの所得とは合算しない分離課税の対象であり、5分5乗方式(計算式:(課税山林所得金額×1/5×税率)×5)という独自の計算方法で税額を出します。

一時所得

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や資産譲渡の対価などに該当しないもののうち、上記で取り上げた8種類の所得区分に該当しない所得をいいます。具体的には、生命保険の満期保険金と損害保険の満期返戻金(いずれも受取人が契約者として保険料を負担していた場合)、懸賞、賞品、競馬の払戻金などです。

一時所得は、以下の計算式により算出します。

一時所得=総収入金額-収入を得るための支出額-特別控除(最高50万円)

→ 一時所得×1/2を総合課税の対象とします。

雑所得

雑所得とは、これまで説明してきた9種類の所得の区分のいずれにも該当しない所得です。代表的なのは公的年金等(国民年金や厚生年金による老齢年金など)で、ほかに、副業による所得、講演料の受け取り、生命保険契約による年金、などが該当します。雑所得はさらに公的年金等、先物取引、そのほかの雑所得の3つに分類され、それぞれ異なる計算式で所得が計算されます。

  • 公的年金等
  • 公的年金等は、以下の計算式により計算します。

    公的年金等の雑所得=収入金額-公的年金等控除額

    2020年(令和2年)分以降の公的年金等控除額は、従来からの65歳未満と65歳以上の区分に加え、公的年金等の雑所得を除いた合計所得金額1,000万円以下、1,000万円超2,000万円以下、2,000万円超の3つに区分して計算します。

    *合計所得金額とは、損益通算後の、給与所得、不動産所得、事業所得、総合課税の利子所得、総合課税の配当所得、総合課税の短期譲渡所得、総合課税の長期譲渡所得の1/2、一時所得の1/2、総合課税の雑所得に、山林所得と退職所得を加えた額をいいます。

    公的年金等控除額は、定額控除額と定率控除額の合計額で算出します。公的年金等雑所得を除いた合計所得金額1,000万円以下の定額控除は40万円、1,000万円超2,000万円以下の定額控除は30万円、2,000万円超の定額控除は20万円です。定率控除は、以下のとおりです。

    【公的年金等の定率控除】

     
    公的年金等の収入額
    公的年金等控除額
    最低保証額
    65歳未満410万円以下(収入額-50万円)×25%40~60万円※
    410万円超770万円以下90万円+(収入額-50万円-360万円)×15%
    770万円超1,000万円以下144万円+(収入額-50万円-720万円)×5%
    1,000万円超1,555,000円
    65歳以上410万円以下(収入額-50万円)×25%90~110万円※
    410万円超770万円以下90万円+(収入額-50万円-360万円)×15%
    770万円超1,000万円以下144万円+(収入額-50万円-720万円)×5%
    1,000万円超1,555,000円

    *公的年金等の雑所得を除いた合計所得金額1,000万円以下のときは最低保証額60万円(65歳以上は110万円)、1,000万円超2,000万円以下のときは50万円(65歳以上は100万円)、2,000万円超のときは40万円(65歳以上は90万円)です。

    公的年金等控除額の計算は少し複雑ですので、国税庁の「公的年金等に係る雑所得の速算表」を利用するのが便利です。

    〈年金所得等の雑所得の計算例〉
    公的年金300万円を受給している70歳、ほかに所得はない(合計所得1,000万円以下)

    40万円(定額控除)+(300万円-50万円)×25%(定率控除)=1,025,000円

    65歳以上、公的年金等除く合計所得金額1,000万円以下の人の最低保証額は110万円。

    3,000,000円-1,100,000円(公的年金等控除額)=1,900,000円(公的年金等に係る雑所得の金額)

    なお、公的年金等は支払時に源泉徴収されますが、年末調整はありません。そのため確定申告を行い、源泉徴収分との差額を精算する必要があります。

  • 先物取引に関わる雑所得等
  • 一定の先物取引の差金等決済については、先物取引に係る事業所得、先物取引に係る譲渡所得、先物取引に係る雑所得を合算し、ほかの所得と分けて、申告分離課税で税額を計算します。

  • そのほかの雑所得
  • 公的年金等にも先物取引に関わる雑所得等にも該当しない雑所得は総合課税の対象です。

    以下の計算式により算出します。

    そのほかの雑所得=総収入金額-必要経費

非課税所得とは

課税所得に分類されるのは、財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄の利子所得、給与所得者の通勤手当、生活必需品の譲渡による所得、学資保険金、損害保険金、傷病手当、健康保険などからの給付金、生活保護の給付金、遺族年金、宝くじ当選金、などです。

所得税の税率と計算方法

各種所得の計算が済んだら、損益通算(利益と損失の相殺)を行い、合計所得金額を計算します。損益通算は、以下の順序で行います。

〈所得税の損益通算の順序〉

  1. 不動産所得又は事業所得の金額の計算上生じた損失の金額を経常所得の金額から控除する。
  2. ※経常所得の金額とは利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得及び雑所得の金額をいいます。

  3. 総合短期及び総合長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額を一時所得の金額から控除する。
  4. 上記1による控除をしてもなお控除しきれない損失の金額
  5. →譲渡所得の金額及び一時所得の金額(上記2の控除後の金額)から控除する。

  6. 上記2による控除をしてもなお控除しきれない損失の金額
  7. →経常所得の金額(上記1の控除後の金額)から控除する。

  8. 上記4までの控除をしてもなお控除しきれない損失の金額
  9. →山林所得の金額及び退職所得の金額から順次控除する。

  10. 山林所得の金額の計算上生じた損失の金額
  11. →上記5まで適用後の経常所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び退職所得の金額から順次控除する

〈総合課税以外の損益通算〉
申告分離課税の、上場株式等の譲渡所得・利子所得・配当所得、一般株式等の譲渡所得・配当所得、はそれぞれ損益通算できます。

損益通算後、雑損失の繰越控除や純損失の繰越控除があれば、損益通算後の合計所得金額から差し引きます。(繰越控除は申告年より前に赤字があったときに発生)

繰越控除後の総所得金額等(総所得金額、山林所得金額、退職所得金額)から所得控除(次項で説明)を差し引いた額が、課税所得の額です。

総合課税に該当する所得は、所得控除後の課税総合所得で税額を計算します。総合課税の税率は5~45%の超過累進課税です。課税所得の区分に応じた税率で算出しますが、計算が複雑になるため、通常は以下の速算表を使って総合課税の所得税額を出します。

なお、分離課税は所得の種類でも説明したように、総合課税とは分けて計算し、各種税率を乗算して税金の計算を行います。

【所得税の速算表】

課税所得金額
税率
控除額
195万円未満5%0円
195万円以上330万円未満10%97,500円
330万円以上695万円未満20%427,500円
695万円以上900万円未満23%636,000円
900万円以上1,800万円未満33%1,536,000円
1,800万円以上4,000万円未満40%2,796,000円
4,000万円以上45%4,796,000円

出典:No.2260 所得税の税率|国税庁

所得税の各種控除

所得税の計算上、課税所得や所得税の額を減額する効果をもつものがあります。所得控除と税額控除です。

所得控除

所得控除は、所得税の課税所得を減額する控除で、損益通算と繰越控除のあとの総所得金額等(総所得金額、山林所得金額、退職所得金額の順)から差し引きます。所得控除は全部で15種類。納税者個人の事情を加味した控除です。

所得控除については、以下の記事で詳しく解説しています。

税額控除

税額控除は、所得税計算後の所得税額を減額する控除です。課税総所得金額の税額(総合課税の税額)から控除しますが、それでも税額控除が残るときは、分離課税である山林所得の税額、退職所得の税額の順に控除します。

税額控除については、以下の記事で詳しく解説しています。

所得税の納税方法

所得税はどのように納税するのか、会社員の場合、個人事業主の場合などに分けて説明します。

会社に属している場合

勤務先と雇用契約を結んでいる被雇用者は、毎月の給与等が支払われる際に、源泉徴収税として概算の所得税等が天引きされます。また、年間の所得税額の確定と調整は、必要書類を提出することで、勤務先が年末調整(1年間の所得税を計算し概算分との差額を還付又は徴収)します。

年末調整の分も含め、会社が毎月源泉徴収している概算所得税等は、従業員に代わって会社が納税するため、収入が会社からの給与のみであるなら、個人が確定申告を行う申告する必要はありません(医療費控除や住宅ローン控除の初年度の適用を受ける場合等には、確定申告が必要です)。

個人事業主の場合や副業をしている場合

源泉徴収の対象になっている所得を除き、所得税は個人が申告して納税する必要があります。個人事業主のように自分で経費を計算しなければならない場合には、確定申告で課税所得を算出し、納税額を決めなければなりません。

また、勤務先から年末調整を受ける会社員であっても、副業などで一定の給与外所得がある場合は、確定申告をしなければなりません。納税方法には、税務署の窓口での納税のほか、口座振替による納税、e-Taxを利用した電子納税などがあります。

なお、所得が課税されるほどない場合であっても、確定申告により源泉徴収されていた所得分の還付を受けられますので、納税額の有無に関わらず、確定申告の必要がある点は変わりません。

所得や所得税の計算の流れをつかもう

会社員の場合は、基本的には勤務先が源泉徴収と年末調整を行いますので、個人で税額を計算して申告する必要はありません。しかし、個人事業主、複数の所得がある人などは、確定申告による所得税の申告と納税が必要です。特に事業を営んでいる場合は、所得税を計算する前の所得の計算も複雑になりますので、会計ソフトなどをうまく活用すると良いでしょう。

【参考】
No.1100 所得控除のあらまし|国税庁
No.1200 税額控除|国税庁
No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)|国税庁
No.1460 譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)|国税庁
No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)|国税庁
No.1480 山林所得|国税庁
No.1490 一時所得|国税庁
No.1500 雑所得|国税庁
No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例|国税庁
No.1600 公的年金等の課税関係|国税庁
No.2250 損益通算|国税庁
No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)|国税庁
No.3158 ゴルフ会員権の譲渡による所得|国税庁
No.3161 金地金の譲渡による所得|国税庁
No.3252 取得費となるもの|国税庁
No.3255 譲渡費用となるもの|国税庁
譲渡所得|国税庁
合計所得金額|国税庁
株式・配当・利子と税|国税庁
所得税のしくみ|国税庁
年末調整|国税庁
所得税の確定申告|国税庁
納税の方法|国税庁

よくある質問

所得税とは?

個人の所得に課される税金です。詳しくはこちらをご覧ください。

所得税はどのように計算する?

所得を種類ごとに区分し、損益通算や繰越控除をしたあとに所得控除を行い、課税所得を算出。課税所得に税率をかけて、税額控除したあとの金額が納付すべき所得税の額です。詳しくはこちらをご覧ください。

所得税はどうやって納める?

納税者に代わって所得税を計算して納める源泉徴収、納税者自身が確定申告をして納める方法があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。