• 作成日 : 2015年10月22日
  • 更新日 : 2020年9月17日

間接税と直接税との違いとは

税金の徴収方法には2種類あります。直接税と呼ばれる方法と、間接税と呼ばれる方法です。

直接税はその言葉どおり、納税者が直接税金を支払います。所得税や住民税、法人税や事業税、固定資産税、相続税、贈与税、自動車税などが直接税に当たります。「買い物の時に支払っているから消費税は直接税では?」と疑問に思う人がいるかもしれません。でも、消費税は直接税ではなく、間接税なのです。間接税とはどんな税金なのかをみていきましょう。

間接税の概要と種類

間接税では、納税義務者(税金を国や地方自治体へ納める義務がある人)と担税者(税金を負担する人)が異なっています。担税者が支払った税金は、その税金を預かった納税の義務がある人が代わりに国や地方自治体へ納めます。主な間接税は次のとおりです。

・消費税・地方消費税
・酒税
たばこ税・たばこ特別税
・市町村たばこ税・道府県たばこ税
・印紙税
・関税
・石油石炭税(LPガス税)
・揮発油税・地方揮発油税(ガソリン税)
・航空機燃料税
・電源開発促進税
・登録免許税
自動車重量税
・入湯税
・ゴルフ場利用税など

事実上、商品やサービスの売価に税金分を上乗せして徴収し、集計した納税額を納税義務者が納めます。こうした担税者と納税義務者を分けた状態を指して、「租税の転嫁」と呼びます。

間接税における租税の転嫁の意味

担税者と納税義務者を分ける間接税では、担税者に同じ負担をかけることができます。これを「税負担の水平的公平」と呼びます。所得の額や種類によって負担の度合いが異なる直接税と大きく異なるポイントです。

間接税では、高所得・低所得にかかわらず税金を一律に徴収することになります。直接税では、所得の増加に伴って税の負担も増加します。累進税率や、さまざまな税金控除の適用など負担能力に応じた対応もとられていますが、原則として所得を増やそうと頑張った分だけ税金も増えるので、不満をもちやすくなります。

間接税は誰もが公平に税を負担するという意識が前提にあるため、徴収されることに対する不満を抑えやすい点が異なるポイントです。担税者と納税義務者を分ける間接税の「租税の転嫁」には、こうした効果が期待されているということになります。

間接税と直接税のメリットとデメリット

間接税が税負担の「水平的公平」を反映しやすいのに対して、直接税では負担能力に応じた税金の徴収が可能なため、「垂直的公平」を反映しやすい方法となります。間接税の「水平的公平」と直接税の「垂直的公平」について比べてみましょう。

間接税の「水平的公平」

所得の高低に関係なく税率は同じであるため、税額に対する担税者の不平等感が起きにくいのが間接税の「水平的公平」です。ただし、担税者それぞれに対する事情を加味した軽減税率や控除適用などは制度的に難しく、所得額が低い層になるほど税負担率が高くなってしまう傾向にあります。

直接税の「垂直的公平」

所得額によって税率が変わる累進税率や、所得の種類によって分かれた控除の適用により、担税者の所得に応じた税金の設定が可能になるのが直接税の「垂直的公平」です。ただし、同じ所得額でも所得の種類によって控除適用が異なるため、税額も異なることがあります。

また、累進税率によって税金支払い後の所得が必ずしも所得の増加分に比例しないこともあります。こうした直接税のデメリットにより、より多くの利益を得たいという事業への意欲や、所得増のためにがんばって働こうという勤労への意欲を損なうこともあります。

まとめ

直接税のデメリットを間接税の「水平的公平」が補うことで、徴税制度のバランスが保たれるという側面があります。国税におけるバランス(直間比率)は直接税6割、間接税4割となっています。地方税は直接税8割、間接税2割となっています。間接税は直接税に比べて景気の影響が少ないと言われています。間接税の比率を高めることは、税収の安定化につながるという考え方にもなります。

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監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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