• 更新日 : 2020年9月17日

「親身な税理士」を見極めるポイント。報酬の安さで決めるのはハイリスク

確定申告を依頼したい方、税金で損したくない方、今の税理士に不満があり別の税理士に乗り換えたい方――税理士を探す理由は人それぞれですが、みなさん口を揃えて「親身に相談に乗ってくれる税理士がいい」と言います。

では、親身に相談に乗ってくれる税理士かどうかを見極めるには、何を基準に判断すればいいのでしょうか?(執筆者:タックスコム代表取締役 山下健一)

親身になってくれる税理士の条件を一つあげるなら

実は、最初の面談で、親身に相談に乗ってくれる税理士かどうか見分けるポイントがあります。それは、最初から金額の話をしないことです。正確には、最初から金額の話はできないのです。

毎日税理士と面会している私が、親身になってくれる税理士の条件を一つだけあげるとしたらこのポイントをあげます。

同じ“先生業”の医者に例えたら、症状がわからない患者に処方箋を出すようなものです。もしあなたなら、診療せずに処方箋を出す医者を信頼できるでしょうか? 同じことが税理士にも言えます。

一口に「税務相談」と言っても、必要な知識は様々

当たり前ですが、企業によって税理士への要望や、社内の状況は様々です。

例えば、「税理士に記帳代行だけやってもらいたい」という依頼でも、資料が全て揃っている企業もあれば、何度催促しても資料が揃わない企業だってあります。その企業ごとのニーズや課題に合わせて、税理士側の手間と労力は大きく変わるのです。

また、一口に「税務相談をしたい」と言っても、申告相談のケース、事業計画を元に毎月予実管理をしたいケース、事業拡大を視野に入れた財務アドバイスが必要なケース、相続対策や株価算定のアドバイスが必要なケースなど多岐に渡ります。当然、それぞれのケースで面談頻度や準備する資料が変わります。

そして、相談内容によって、税理士に求められる手間と専門知識は大きく変わります。つまり報酬も変わります。

税理士側の立場で考えると、どの案件も同じ報酬で受けているとしたら、手間がかからない企業だけ世話をして、手間がかかる企業は後回しになるのはお分かりいただけると思います。

企業のニーズや課題を把握せず先に金額を提示してくる税理士は、裏を返せばその課題に向き合い、解決へ導くつもりがないとも言えます。最初は無理をして応えたとしても、途中で続かなくなるでしょう。

報酬の安さだけで税理士を決めるとリスクも

報酬の安さだけで税理士を決めるとどうなるでしょう? 安価な顧問料が魅力的だとしても、「税理士のサポートは一時的だった」「求めていた課題解決には至らなかった」という声はよく聞きます。そして、そういった企業はまた税理士を探すことになるのです。

もし、親身になってくれる税理士と契約したいなら、まず企業が置かれている状況をじっくり聞き、的確にアドバイスしてくれる税理士を選びましょう。

専門的な業界ということもあり、税理士の報酬は相場感を掴みづらいものですよね。ぼったくられているのでは……という先入観や警戒心もあるかもしれません。「それなら安い方がいい」となる気持ちは分かります。

でも、安いものには安いなりの理由があります。金額の安さだけを売りにしている事務所はそれなりのリスクを踏まえ、ご判断いただければ幸いです。


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