無料の会計ソフトを比較するための13のポイント
「機能はそこまで求めていないので無料の会計ソフトを使いたい」「操作がわかりやすく簡単に使えるソフトか無料で試したい」など、さまざまな理由で、無料の会計ソフトを利用したいと考える場面があるでしょう。この記事では、無料の会計ソフトを比較するためのポイントを紹介します。
目次
無料の会計ソフトを比較するポイント
できれば無料の会計ソフトで済ませたいと考えている個人事業主や小規模企業は一定数いるのではないでしょうか。単純な取引が多く、取引数も多くない場合は、できるだけコストをかけずに簡単に会計処理を済ませたいものです。そこで活用できるのが、無料の会計ソフトです。
有料ほど豊富な機能はありませんが、簡単な処理や少数の取引であれば無料でも会計ソフトを利用する価値はあります。ここでは、無料の会計ソフトを利用する13の比較ポイントを紹介します。
ずっと無料か、途中から有料になるか
「無料」の記載があっても、一定期間が無料なだけで、期間を超えて利用すると有料になる会計ソフトもあります。無料で使い続けられる会計ソフトを使いたいなら、条件付きでないか確認しておきましょう。
ずっと無料で利用できる会計ソフトであれば、その表記が公式サイトにあるはずです。途中から有料になる場合は、注意書きで有料になることが表記されていますので見落とさないようにしましょう。
無料期間はどれくらいか
一定期間に限って無料の会計ソフトを利用する場合は、無料期間がどれくらいか見ておきましょう。たとえお試しで利用したのだとしても、無料期間が過ぎると料金が発生します。ずっと無料で会計ソフトを利用したい場合は、利用期間に制限のない無料の会計ソフトを選ぶようにします。
有料になった場合のコストはどれくらいか
はじめは無料版を利用していても、操作性の良さ、わかりやすさ、あるいは機能性から判断して、有料版に移行したいと思うこともあるかもしれません。しかし、有料版が思った以上にコストがかかるようだと、有料版への移行も見送るほかなくなるでしょう。
無料会計ソフトを利用する場合は、有料版を今後利用する可能性も考えて選択するのがおすすめです。有料版の料金を見て、有料版に移行してもコスト的に問題ない範囲で選択しましょう。
有料に移行する場合、自動で課金されるのか
無料期間終了後、有料プランに移行するタイプだと、あらかじめ登録していた支払方法で、無料期間終了と同時に自動的に課金されるものもあります。お試しで使用していて有料プランまで継続する意思がない場合は、自動の課金システムになっていないか確認しておきましょう。自動課金のタイプであれば、課金される日付までに会計ソフトを解約するようにします。使用したサービスの分だけ課金されるようなタイプの場合、無料の範囲内で収めたいなら有料プランに含まれるサービスは利用しないようにしましょう。
使える機能に制限はあるか
無料の会計ソフトは、有料の会計ソフトと比べ、使える機能に制限があることが多いです。その代表的な例としては、仕訳登録数の制限、自動仕訳の制限、利用できる端末の制限などが挙げられます。有料版と比べると、無料版は十分に機能を利用できません。
注目したいのは、制限された範囲内で会計ソフトを十分に使えるかということでしょう。例えば、取引数の多い企業や個人だと仕訳登録数に制限があると無料の範囲内で使うのに限界があります。端末台数に制限がある無料会計ソフトだと、複数台で処理したり、データを共有したりすることができません。
無料の範囲内で利用するなら、制限が利用に大きく影響しない会計ソフトを選ぶようにしましょう。
利用人数に制限はあるか
無料会計ソフトの機能制限の中には、利用できるユーザーを制限しているもの、利用できる端末数が限られ結果的にユーザー数が制限されるものもあります。利用人数に制限がある場合は、データ共有や複数人での利用はできません。
無料の間、データ共有のしやすさ、複数人での利用のしやすさを試したいなら、利用人数に制限のないものを選びましょう。
サポートは受けられるか
無料会計ソフトだと、サポートが受けられないこともあります。操作性のサポートを受けたい場合、しっかり使いこなして有料版に移行することも考えている場合は、サポートが受けられるかどうかもよく確認しておきましょう。
また、電話やチャット、メール、ガイドブックなど、サポート体制にもさまざまなタイプがあるので、どのようなサポートが受けられるかも見ておくと安心です。
入力や操作がしやすいか、使いやすいか
いくら無料で使える会計ソフトでも、使いにくいとフラストレーションがたまるばかりです。かえって業務効率を悪くすることもあります。入力や操作がしやすいか、使いにくさはないか、画面はわかりやすいか、使用感もよく確認しておきましょう。無料版で複数を比較する場合は、実際に仕訳を5つほど登録するなどして確認すると良いです。
必要な書類が出力できるか
個人事業主も企業も、仕訳帳や総勘定元帳など帳簿書類の保存義務があります。会計ソフト利用のメリットは、仕訳を登録することによって必要な帳簿を自動で作成できることです。しかし、無料会計ソフトの場合だと、必要な帳簿を作成・出力できないこともあります。保存義務があるものですので、作成や出力ができない場合は、手書きや表計算ソフトなどで別途作成しなくてはなりません。
無料の会計ソフトを選択する際は、必要な帳簿書類が出力できるか、作成や出力はどの範囲までできるか確認しておきましょう。
自動でレポートが出せるか
有料会計ソフトの無料トライアル版など、無料で使える会計ソフトでも、登録した仕訳データから自動でレポートを作成してくれるものもあります。レポートとは、年次の決算書や月次決算推移の作成、キャッシュフロー・費用などの会計情報の分析をサポートしてくれる機能です。
レポートがあれば、会計情報をさまざまな角度から分析し、経営に活かすことができるでしょう。また、自動で作成できるレポートなら、一から作成する手間も省け、必要なときにレポートを取得しやすくなります。
各種金融機関と連携しているか
無料で使用できる会計ソフト、あるいは有料会計ソフトの無料トライアル版の中には、各種金融機関と連携できる機能を使用できるものがあります。金融機関と連携するメリットは、残高を自動で取得できたり、自動で仕訳を入力できたりすることです。
連携により自動で情報を取得できるため、通帳に記帳したり、オンラインで明細を取得したりする手間が省け、業務の効率化が図れます。自動仕訳が可能な会計ソフトなら、手入力の手間もなくなるので、さらなる業務効率化になるでしょう。
いつでも解約できるか
期間制限がなくずっと無料で使える会計ソフトならそこまで気にならないかもしれませんが、無料期間が限られている場合は、すぐに解約できるのかは気になるところだと思います。無料で利用できる期間の間に解約できるよう、解約に最低利用期間の制限などのない会計ソフトを選ぶと良いです。いつでも解約できる会計ソフトなら、解約忘れも防げます。
会計知識が必要か
個人事業主などの場合、特に経理担当者を置いていないケースもあるかと思います。この場合で無料の会計ソフトを選択する際は、会計知識があまりない状態でも使用できるもの、簡単に会計処理ができるものを選ぶようにしましょう。
例えば、自動仕訳ができる会計ソフトなら、ひとつひとつ考えて処理する必要はありませんので、会計処理も楽になります。不安があれば、顧問税理士などに内容に問題がないか内容を確認してもらうと安心です。
マネーフォワード クラウド会計は無料で試せる会計ソフト
無料で使える点は魅力的ですが、利用できる機能面、セキュリティ面などで無料の会計ソフトを使い続けるのには不安が残ります。マネーフォワードのクラウド会計なら、規模に合わせて少ないコストでも会計ソフトを利用できるのでおすすめです。
法人向けなら「マネーフォワード クラウド会計」、個人事業主向けなら「マネーフォワード クラウド確定申告」があり、いずれも1カ月無料トライアルでフルの機能を利用できます。無料版と比べて利用制限がなく、レポートや金融機関などとの連携、自動仕訳も利用できますので、業務効率化をより実感できるでしょう。
「マネーフォワード クラウド会計」では、小規模企業なら「スモールビジネス」、中小企業なら「ビジネス」、上場企業等なら「エンタープライズ」がおすすめです。
個人事業主であれば「マネーフォワード クラウド確定申告」で面倒な確定申告の作業を効率化できます。「パーソナルプラン」が無料で使える、1ヶ月無料トライアルが用意されています。
有料版への移行も考え無料会計ソフトは選択する
取引が増えたり、事業規模が拡大したりすると、無料版の会計ソフトだけでは対応が難しくなります。ゆくゆくは有料版に移行することも考えて、無料の会計ソフトを選択するのが良いでしょう。無料会計ソフトを選ぶ際は、この記事で紹介した比較ポイントを参考にしてみてください。
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