• 更新日 : 2024年9月6日

入金確認書とは?書き方や印紙の扱いを解説(テンプレート付き)

入金確認書とは、取引先からの入金があった際に、金額や日付などを明記して通知するビジネス文書です。本記事では、入金確認書の基本的な知識から、具体的な書き方・印紙の扱い・よく似た書類との違いまでわかりやすく解説します。さらに、入金確認書を活用して、取引先との良好な関係を築くためのポイントも紹介します。

入金確認書とは?

「入金確認書」とは、取引先からの入金を確認した際に送付する通知書です。自社の請求に対して相手が支払いを行い、無事に入金が確認されたことを伝える目的で使用します。この文書を送ることで、入金確認と共に支払いに対する感謝の意を示せます。また、入金確認書には「領収書」を同封することが一般的であり、これを忘れないようにしましょう。

入金確認書を送付するケース

入金確認書を送付するケースは、取引先への安心感の提供、正確な取引の確認、そして感謝の表明が主な目的です。まず、入金確認書を送ることで、取引先は支払いが正確に処理されたことを安心して確認できます。

さらに、入金額や口座番号が合っているかを双方で確認するために、この書類は重要です。また、指定方法どおりに支払いを行ってくれたことへの感謝を伝える手段としても役立ちます。これらの利点から、入金確認書は円滑なビジネス関係を構築するうえで欠かせない書類です。

入金確認書の書き方・文例

入金確認書は、取引相手に入金の事実を知らせる重要な書類です。まず、事務的な内容を明確にするため、必要な項目を整理します。通常、入金日・金額・支払内容を具体的に記載し、不明点がないようにします。

そして、相手に対する丁寧な対応を心がけ、感謝の言葉を添えるとよいでしょう。ただし、文章は冗長にならないよう注意します。

次に、読みやすさを意識し、箇条書きや段落分けを利用します。最後は、送信前に誤字脱字や不適切な表現がないかどうかを確認しましょう。

入金確認書の文例・テンプレート

テンプレートは、「領収書を同封し郵送で送る場合」と「PDF領収書と共にメールで送る場合」を用意しました。自社の状況に合わせ、アレンジしてお使いください。

【領収書を同封し郵送で送る場合】

〇〇株式会社 〇〇部 〇〇〇〇様

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日

東京都千代田区丸の内〇-〇-〇

〇〇ビル5F

株式会社〇〇〇〇

TEL:03(〇〇〇〇)-〇〇〇〇

FAX:03(〇〇〇〇)-〇〇〇〇

第一営業部 〇〇〇〇

拝啓 貴社におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたびは、弊社製品をご購入いただき、誠にありがとうございます。 〇月〇日付けにてご請求申し上げました代金につきまして、〇月〇日に入金を確認いたしましたので、ここにご報告申し上げます。

なお、領収書を同封いたしましたのでご査収くださいますようお願い申し上げます。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

まずはご通知かたがた御礼申し上げます。

敬具

【PDF領収書と共にメールで送る場合】

平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたびは、弊社製品をご購入いただき、誠にありがとうございます。 〇月〇日付けにてご請求申し上げました代金につきまして、〇月〇日に入金を確認いたしましたので、ここにご報告申し上げます。

なお、領収書はPDFにてメール送信させていただきますので、ご確認くださいますようお願い申し上げます。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

まずはご通知かたがた御礼申し上げます。

入金確認書に印紙は必要?

入金確認書は、印紙税法の対象となる文書です。ただし、その必要性は発行方法によって異なります。

紙での発行時は、受取金額が5万円以上の場合に印紙が必要です。金額の記載がない場合は、200円の印紙を貼付する必要があります。

一方、PDFなどの電子形式で発行する場合は、印紙は不要です。そのため、可能な限り電子形式での発行を検討しましょう。

なお、銀行振込の場合、原則として領収書発行は不要ですが、取引先から要請があれば発行義務が生じます。そうした場合には、電子領収書に入金確認書を添えて対応してみましょう。印紙税と送料の節約につながります。

入金確認書と混同しやすい書類との違い

入金確認書は、取引において入金があった事実を伝える重要な書類ですが、似たような役割を持つ書類と混同されることがあります。特に、「領収書」や「支払証明書」は、入金確認書と混同しやすい書類といえるでしょう。それぞれの書類の役割を正しく理解し、適切に使い分けることが重要です。ここでは、入金確認書・領収書・支払証明書の違いについて解説します。

領収書との違い

入金確認書と領収書は、どちらも金銭の授受に関わる書類ですが、その役割は大きく異なります。

入金確認書は、取引先からの入金を確認した際に発行する通知書です。一方、領収書は、商品やサービスに対する支払いがあった事実を証明する公的な書類です。

入金確認書は、支払いに対する感謝の気持ちを伝える役割も担いますが、領収書にそのような役割はありません。

また、領収書は税務申告や税務調査の際に必要となる重要な証憑(しょうひょう)書類ですが、入金確認書にはそのような法的な効力は持ち合わせていません。

支払証明書との違い

入金確認書と支払証明書は、どちらも金銭取引に関連する書類ですが、その目的と使用場面が異なります。

入金確認書は、取引先からの入金を確認した際に、入金された側が発行する書類です。一方、支払証明書は、領収書が発行されない取引を証明するために自ら作成する文書です。

支払証明書が必要となる場面としては、バスや電車の利用、自動販売機での購入、取引先へのご祝儀や香典などが挙げられます。これらの場合、支払いに関する参考資料(レシートなど)を保管することが重要です。

下記のサイトでは、支払証明書のテンプレートをダウンロードできるため、利用してみてください。

入金確認書で経費計上はできる?

入金確認通知書は、取引完了と感謝の意を伝える文書です。通常、領収書が同封されているため、経費計上の際はそちらを使用します。

しかし、領収書を紛失した場合でも、入金確認通知書で代用できる可能性があります。ただし、以下の情報が記載されているかどうかを確認しましょう。

  • 取引の日時
  • 購入した商品やサービスの詳細
  • 金額
  • 代金を支払った相手の名称

これらの情報をもとに支払証明書を作成すれば、経費として認められるかもしれません。ただし、入金確認通知書は領収書と比べて証拠力が弱いため、注意が必要です。経理担当者や税理士に相談することをおすすめします。

入金確認書を発行する際の注意点

入金確認書の発行には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、迅速な対応が求められます。入金を確認したら、すぐに書類を作成して送付しましょう。これにより、取引先の不安を解消できます。

次に、文書の構成に注意が必要です。冒頭には入金確認の旨を明記し、具体的な金額も明確に示すことが大切です。こうすることで、相手が内容を把握しやすくなります。また、不正確な入金があった場合も即座に発見できるでしょう。

最後に、感謝の言葉を添えることで相手に好印象を与え、今後の良好な関係構築につなげることが期待できます。

入金確認書を通して取引先との関係を円滑にしていこう

入金確認書は、取引先からの入金を確認した際に送付する重要な文書です。適切な書き方や印紙の扱いを理解することで、取引先との信頼関係を築けます。

また、領収書や支払証明書との違いを把握し、正確な対応を心がけましょう。本記事では、入金確認書のひな形があります。アレンジしてお使いください。また、支払証明書のテンプレートもダウンロードできます。これらを活用し、円滑な取引を進めていきましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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