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  • 作成日 : 2020年9月30日
  • 更新日 : 2020年9月30日

資金繰りを改善して資金ショートを防ぐための方法・考え方

資金繰り

皆さんは黒字倒産という言葉をご存じでしょうか?売上も好調で利益も出ている黒字企業が資金繰りの悪化により資金ショートを起こし倒産してしまうことを指します。たとえ黒字企業であっても運転資金が尽きてしまえばやがて経営は立ち行かなくなります。この記事では、資金ショートが起こるメカニズムとそれを防止するのに役立つ資金繰り改善の重要性について解説していきます。

資金ショートとは何か?

経営者にとって常に気にしなければならいのが資金ショートです。資金ショートとは手元の現預金がなくなり、運転資金が払えなくなることを意味します。
会社の経営が悪くなるというと損益計算書で赤字になることや債務超過に陥ることが想像されますが、それらと資金ショートとでは意味合いが大きく異なります。万一、資金がショートすると「信用」という経営上なくてはならないものを失ってしまいます。
黒字の企業でも資金ショートに陥る可能性があるため、資金の状況には常に気を配らなければなりません。

資金ショートの代表的な原因

売上の低下

事業を営むのにかかる費用に対して十分な売り上げがない場合には、徐々に現預金が減っていきます。

売掛金の回収条件

売掛金とは、すでに商品は納めていて代金は後から支払われる取引による未収金のことを示します。支払いは取り引き時に定めた条件となるため、一括払いに限らず分割払いになる場合もあります。
売掛金は、損益計算書上では売上に計上されているものの現預金ではありません。分割回数が多く長期にわたる売掛金が複数あると、手持ちの現預金を減らす原因となります。

売掛金と買掛金のバランスの問題

買掛金とは売掛金の逆で、自分が何かものを手に入れて、それを後から支払う取引による未払金です。
売掛金の支払期日と買掛金の支払期日は必ず同じとは限りません。また、いついくら収めるのかもそれぞれの取り引きで異なります。仮に売掛金の入金日よりも前に買掛金の支払い日がくる場合、現預金が少なければ支払いができなくなるかもしれません。
このように黒字経営であっても支払と回収のバランスが乱れてしまえば、資金ショートが起こる可能性があります。法人間や金額が大きい取引では、代金の支払い期日を決めてまとめて支払う「掛け」取引が便利ではあるものの、いついくらの入金や支払があるのかを細かく見る必要があるのです。

資金ショートは倒産につながることもある

資金ショートするとどのようなことが起こるのでしょうか。
資金不足になると、手形や小切手が決済できない、つまり不渡りの状態になります。6か月以内に2回不渡りを出すと、銀行取引停止処分が出されます。銀行取引停止処分は信用力の大幅な低下を意味し、事実上の倒産や経営破たんなどと呼ばれています。手形や小切手の取引がなくても、取引先への支払や給与の支払が滞ると信用力はたちまち低下します。

資金繰りの改善方法

売上が順調に伸びて利益も出ているのに資金が不足する原因には、主に「売掛金の入金より買掛金の支払のほうが早い」、「借入金の返済額が多い」の2つがあげられます。これらを解決することで、資金繰りの改善につながります。

売掛金の回収期日と買掛金の支払期日を変える

売掛金の回収期日は早く、買掛金の支払期日は遅くします。取引条件を変えることになるので、取引先の事情で思うようにできないこともあります。さらに、極端な条件変更は信用不安を招くこともあります。しかし、既存の取引先の条件が変えられなくても、新規の取引先の条件から変えていくことはできます。
また、売掛金の回収期日を早くしていても、営業担当者が期日どおりに回収していない場合もあります。営業担当者にも資金繰りの重要性を説いて、売掛金を期日どおりに回収するよう促すことも必要です。

借入金の返済に無理がないかチェックする

借入金の返済が資金繰りを圧迫しているケースはよくあります。早く返済したい一心で、返済額を多く設定していないでしょうか。借入金の返済のために、通常の取引に支障があってはいけません。返済額が多すぎるのであれば、金融機関に条件の変更を申し出てください。

資金繰りに困らないための対処法

入金より支払を少なくするか遅らせるのが資金繰り改善の王道です。しかし、設備投資で多額の資金が必要になるときや、取引先の倒産で急に資金繰りに行き詰まったときなどは、日々の資金繰り改善だけでは対応しきれません。このようなときに備えるための方法をいくつかご紹介します。

経営セーフティ共済に加入

経営セーフティ共済とは、中小企業の連鎖倒産を防ぐための制度で、取引先の倒産で資金繰りに行き詰まった場合に資金が借りられます。また、取引先の倒産以外の理由で資金が必要になった場合にも、一定の条件のもとで資金が借りられます。引き続き1年以上事業を行っている中小企業者であれば加入できます。

公的機関の資金・助成金の活用

国や都道府県などの公的機関による融資や補助金・助成金を活用するという方法もあります。融資は低利で受けられるほか、補助金や助成金は返済の必要はありません。一定の条件を満たすか、審査を受けて採択される必要がありますが、検討しない手はありません。
中小企業基盤整備機構が運営する中小企業のためのポータルサイト「J-Net21」の資金調達のコンテンツを参照してください。
即効性はありませんが、銀行など金融機関とのつき合い方を見直すのも一つの方法です。
ネームバリューを気にして大手金融機関とだけ取引していないでしょうか。中小企業であれば、第二地銀、信用金庫、信用組合、JAなどの地域金融機関とも取引することをおすすめします。地域に密着した親身な対応が期待できます。
また、一つの金融機関とだけ取引するよりは、複数の金融機関と取引することもおすすめします。融資を受けるときに条件を比較することができます。また、ある金融機関で融資を断られても、ほかの金融機関で融資を受けられる場合があります。万が一、取引金融機関が破たんしても、複数の金融機関と取引していれば影響を抑えることができます。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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