• 作成日 : 2022年3月11日

産業廃棄物処理費の仕訳に使える勘定科目まとめ

産業廃棄物処理費の仕訳に使える勘定科目まとめ

事業を運営するなかで発生した粗大ごみや解体工事などで出たごみは、産業廃棄物として処理しなければなりません。処理には収集や運搬をする委託事業者の費用やゴミ処理券の購入費用が発生します。

そのため会計処理では、勘定科目を用いて仕訳をする必要があります。本記事では、産業廃棄物の処理にかかる費用の勘定科目や仕訳方法について紹介します。

産業廃棄物処理の仕訳に使える勘定科目

産業廃棄物処理にかかる費用を仕訳する勘定科目としては、支払手数料」「清掃費」「外注費」「設備維持費」「雑費」などが挙げられます。それぞれ意味合いが異なりますが、どの勘定科目を使うかは企業側で決定できます。

例えば「清掃費」であれば、部屋の掃除や粗大ゴミを処理した際にかかった金額が対象です。それに対し「設備維持費」は、事業所の不具合や修繕も含めて不用品を出す場合などに使います。

また、支払う金額が低かったり重要度が低かったりする場合は、「雑費」として計上可能です。このように同じ廃棄物処理でも、内容によってどの勘定科目を当てはめるかを考えられます。

産業廃棄物処理費を外注費で仕訳する

産業廃棄物処理費は「外注費」として仕訳ができます。外注費とは、企業が外部の企業や個人と契約し、一部の業務を委託する際に発生する金額のことです。

具体的にはデザインの外部依頼や運送の委託など、さまざまなものが該当します。そのうち、ごみや不用品の回収、がれき類の運送などの産業廃棄物処理も外部委託するケースがほとんどです。よって、産業廃棄物処理を外注費として計上します。

ただし、外注費として計上する際には、費用のかかる処理が一時的な状況かどうかを確認しておきましょう。恒常的に廃棄物処理が伴う場合は、次に紹介する売上原価で仕訳することが一般的です。外注費での仕訳例は、以下の通りです。

【例】普段はあまり請けることのない工事によって発生した産業廃棄物の処分費5万円を現金で支払った。

借方
貸方
摘要
外注費
50,000円
現金
50,000円
A社
産業廃棄物

産業廃棄物処理費を売上原価で仕訳する

恒常的に産業廃棄物処理費用の計上が必要な場合は「売上原価」として会計処理します。売上原価は、企業が売上を上げるために必要な経費です。

具体的には、卸売りをする業者から商品を仕入れをする場合などが該当します。常に産業廃棄物処理をしている企業では産廃が売上に直結するため、売上原価を使用できます。

その際、他の売上原価の費用と区分できるように、「産業廃棄物処理」という項目を作っておくのがおすすめです。売上原価の仕訳例は、以下の通りです。

【例】作業時に発生した産業廃棄物の処分費20万円を現金で支払った。

借方
貸方
摘要
売上原価
200,000円
現金
200,000円
B社
産業廃棄物

産業廃棄物処理費を支払手数料で仕訳する

産業廃棄物処理にかかる費用を「支払手数料」として計上する方法もあります。ここまで見てきた産業廃棄物処理の例は、廃棄物処理を行う業者へ直接委託をしたり、恒常的に産業廃棄物処理をする費用を支払ったりするときのものでした。

一方、支払手数料の勘定科目を利用する例として挙げられるのが、不用品の回収にかかる費用です。パソコンやオフィスチェアといった粗大ごみを出す際には、回収業者に支払う「回収手数料」が発生します。また、自治体を通してゴミを出すには、「粗大ごみ処理券」を購入しなければなりません。

このように不用品を処理するために一時的にかかる費用のうち、手数料や回収のために購入する券については支払手数料として計上できると覚えておきましょう。支払手数料の仕訳例は、以下の通りです。

【例】事業で発生した産業廃棄物を廃棄物処理業者に依頼して引き取ってもらい、その手数料として1万円を現金で支払った。

借方
貸方
摘要
支払手数料
10,000円
現金
10,000円
C社
産業廃棄物

産業廃棄物処理費を雑費で仕訳する

前述の通り、産業廃棄物処理の頻度が少なく重要度が低い場合は「雑費」として会計処理が可能です。雑費とは費用項目の中でも重要度が低いもので、金額が大きくないものを計上する際に使う勘定科目です。また、他に該当する勘定科目が存在しない場合にも使われます。

日頃から廃棄物処理をしていない企業や処理にかかる費用が大きくない場合には産業廃棄物処理の場合も雑費に該当します。ただし、雑費は金額が大きくなりすぎると、税務調査や会計監査の際に指摘事項になりかねません。

産業廃棄物処理の費用が大きくなる見込みになった場合には、新たに勘定科目を設定するほうがよいでしょう。雑費の仕訳例は、以下の通りです。

【例】店舗移転時に発生した産業廃棄物の処理代1万円を現金で支払った場合。

借方
貸方
摘要
雑費
10,000円
現金
10,000円
D社
産業廃棄物

廃棄物処理に使う勘定科目は自社に合ったものを選択

産業廃棄物の処理にかかる費用は、さまざまな勘定科目で仕訳が可能です。外部に委託して廃棄物処理を依頼する場合は「外注費」や「売上原価」で計上します。

また、一時的かつ金額が大きくない場合の処理は、「支払手数料」や「雑費」が該当するでしょう。そのほかにも、産業廃棄物処理にかかった費用だと分かるように詳しく勘定科目を立てる場合もありますが、どの勘定科目を使うかは企業側で選択できます。

しかし、一度決めた勘定科目はその後も使い続けなければならず、わかりやすく仕訳ができるように事前の検討が必要です。自社の産業廃棄物処理はどの内容に該当するかを確認し、会計処理に活かしてみてください。

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よくある質問

産業廃棄物処理費を外注費で仕訳するポイントは?

産業廃棄物処理が恒常的に発生しない場合は「外注費」で仕訳します。詳しくはこちらをご覧ください。

産業廃棄物処理費を雑費で仕訳するポイントは?

廃棄物処理代が年間を通じて大きな金額にならない場合や重要性の低い場合は、「雑費」に含められます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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