• 作成日 : 2022年3月4日

受贈益とは?範囲と例外、仕訳の解説

受贈益とは?範囲と例外、仕訳の解説

受贈益とは特別損益の1つで、無償または低額で資産を譲り受けた際に使う収益勘定です。無償で資産を受け取った場合でも、法人税の対象となるため会計処理を実施する必要があります。

しかし、受贈益の範囲や例外になるケースを知らないでいると、処理を間違えてしまう可能性があります。今回は受贈益の概要を解説し、適用される範囲や具体例を紹介します。

受贈益とは

受贈益とは

受贈益とは、無償や低額で資産を譲受した場合の利益のことで、「じゅぞうえき」と読みます。会計上では特別損益の1つであり、法人税が課せられる項目です。損益計算書においては、受贈益は「特別利益」に属するものとして扱います。受贈益を受け取った場合、その資産を時価の評価額に直して資産計上する必要があります。

受贈益で間違えやすいポイントは、無償で資産を受け取った場合でも会計処理をしなければならない点です。時価よりも低額で譲受した場合はもちろんのこと、無償でも法人税の対象となると覚えておきましょう。ちなみに消費税の場合は、お金を支払って譲り受けたときのみかかります。

一方、無償の譲受があったとしても、受贈益の対象外になるケースがあります。それは完全支配関係間での寄附です。例えば、子会社が親会社に対して低額で株式を譲渡する場合は、益金不算入の会計処理をします。租税回避行為を防止するために、法人税法で規定されているからです。

このように受贈益が発生すると法人税の課税対象となり、会計処理で計上する必要があります。

受贈益の範囲と例外

受贈益とみなされる範囲は「有形固定資産」と「無形固定資産」に分かれます。

有形固定資産に該当するのは、土地や建物、車両などです。例えば、企業で使っていた事務所や営業用の社用車などを無償で譲受すれば、受贈益の対象となります。

一方で無形固定資産に該当するのは、土地の借地権や株式などです。借地権の場合、権利金が贈与の対象になると認定課税が行われ、受贈益の範囲とみなされます。

受贈益には譲受しても例外となる項目があります。それが広告宣伝用の固定資産です。具体的には、広告宣伝に使った看板やネオンサイン、どん帳など主に会社の宣伝として扱われていると判断されるものが対象です。

このように受贈益は、基本的に相手側から固定資産を譲り受けた際に発生するとみなされますが、例外も存在することを認識しておきましょう。

受贈益の仕訳

受贈益の仕訳は、無償で譲受された場合にも必要です。譲り受けるだけだとその後の会計への反映を忘れてしまいがちですが、法人税の課税対象になるため日頃から仕訳をして処理しましょう。

また、無償の受贈益は消費税非課税ですが、低額でも購入金額が発生している場合は消費税もかかります。会計で記帳する資産の金額は、時価で資産計上しなければなりません。

「実際に譲り受けた資産を購入するとなったら、どのくらいの支払いが必要なのか」を記帳することで、法人税の算出をします。具体的な仕訳例は以下の通りです。

【例】個人から法人が時価2,000万円の土地の贈与を受けた
   借方には譲り受けた土地の時価2000万円、貸方は受贈益として計上する

借方
貸方
摘要
土地
20,000,000円
受贈益
20,000,000円
土地受贈
【例】法人から個人が時価1億円の建物を無償で譲り受けた
   借方には無償で譲り受けた建物の時価1億円、貸方は上記と同様

借方
貸方
摘要
建物
100,000,000円
受贈益
100,000,000円
建物受贈

法人税の「受贈益」は間違いが多い!

法人税を計算する際、受贈益は間違えやすいポイントの1つです。法人と個人、法人同士の間で贈与を考えている場合は、取引が無償であっても法人税の対象となると覚えておきましょう。会計処理では譲受した資産の金額を時価での計算を要するため、特に間違えやすい項目といえます。

また、受贈益はすべての資産が対象ではなく、広告宣伝用に扱われた資産など例外となるものも存在します。事前に受贈益に該当するかを確認することも大切でしょう。

法人税と消費税がどれだけかかるのかを事前にシミュレーションして、受贈益による会計処理を間違えないように注意しましょう。

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よくある質問

受贈益とは?

受贈益(じゅぞうえき)とは、資産の無償または低額での譲受による利益を処理する収益勘定のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

受贈益の例外は?

販売業者等が製造業者等から広告宣伝用の資産(看板など)の譲渡が行われた場合は、受贈益の例外として扱います。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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